テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

 僕はあの子が好きだった。そう、僕はあの子が好きだった。

 それは暑い夏の日、不登校で学校にあまり行く事の無い僕が久々にに学校に行ったらクラスの女の子が


『おはよう!』


 と声をかけてくれたのが嬉しかった。

 そこから僕は徐々に学校に行く事が増えた、そして学校に行く度にはなしかけてくれる”あの子”が僕は好きだ。

 1ヶ月後に”あの子”は亡くなった、不慮の事故だそうだ。

 僕は


『名前ぐらい聞けば良かった』


 と心からそう思った、そのせいでまた不登校に戻ってしまった。

 女の子が亡くなってから1週間後、夜中の2時に声が聞こえたような気がして起きてしまった、気のせいかとおもったがやっぱり声が聞こえる、よく聞くと”あの子”の声と似ている気がする。

 僕が


『誰なんだ?』


 そういうと何も返事が返ってこなかった。

 もう夜も遅いので寝ることにした、朝起きると横には”あの子”が居た、僕はびっくりして壁に頭をぶつけてしまい気絶してしまった。

 目が覚めると”あの子”が僕を心配そうに、こちらを見つめている。


『君は○○だよね?』


 そういうとあの子が喋った。


『そうだよ!』


 そう答えると僕は少し疑問に思った、何故隣りに居たのか、そして幽霊か何かなのか…

 思い切って質問してみると


『秘密!心配だったから見に来たの!』


 そう言われて僕は嬉しいような少し怖いような不思議な気持ちになった。

 それからというもの”あの子”はずっとボクの家に居て、ゲームで遊んでいる。

 そしたら急に


『一緒に出かけない?』


 と言ってきたので出かける事に、まず最初は水族館で魚やイルカを見て次にカフェで僕はアイスカフェラテを飲み”あの子”は何も飲まなかった。

 

『なんで何も飲まないの?』


 と言ってみたが、少し悲しそうな顔をしただけで何も喋らなかった。

 そしてあっという間に時間が経ち、そういった日々が何週間か続いた、僕と”あの子”は恋人かも友達かも分からない、だから今度告白する事にした。

 次の日、朝起きたら”あの子”は隣に居なかった、リビングにもトイレにも居ない、必死で探した。

 今まで行った場所も、どこもかしこも探したのに見つからない、探し疲れてうとうとしていると車のクラクションの音が右から聞こえて振り向くとトラックが突っ込んできて僕の目の前が真っ暗になった。


『僕は死んだのか?』


 と考えていると辺りが急に明るくなり”あの子”が居た。

 僕が言葉を発しようとすると遮るように


『早すぎるよ』


 と涙目で言って抱きついてきた。

 僕には何がなんだかさっぱり分からなかったが、2つ分かった気がした。

 僕はあの子が幽霊だったのとあの子と今同じ場所にいるんだなと。

loading

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚