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るいつか?つかるい?わからん
僕はまだ 消えたくはない
でもたまに 僕以外の人を見て、笑う君を見たら…僕とじゃなくても、幸せになれるんだ と…毎回、気付かされてしまう。
その度に…………少し、つらくなる
でも。みんなと過ごす時間は、かけがえのない宝物で…楽しくて、暖かくて、幸せだ。
この気持ちも、きっと忘れられる…
そう思って、疑わない。
「類」 「類!」 「類…」
いつも変わらない声で僕を呼ぶ
今日もまた…
「類!」 ……… 声がする。
「司くん、好きだよ」
思わず、こぼした。
墓まで持っていくつもりだったものが、出てきてしまった。
まずい と…感じた
汗が出る。手先から温度が消えていく
君は、変わらず言う
「…そうか。オレも好きだぞ!類はかけがえのないオレらの演出家で、仲間だからな!」
きみは変わらない
変わってくれない
もし、また彼にこんなことを言ってしまうことがあれば……
僕は迷わず、彼らとの関わりを絶つだろう。
「ごめんね、こんなこと言ってしまって」
「きっと、僕の気持ちとは違うんだ…」
「君は…やさしいね。」
などと…僕は好き勝手呟いた。
何を言われても、肩を掴まれようと
君は何も言わなかった。僕が吐き出し終わるのを待っていた。
「もう、言わないから…許して。」
絞り出すように、精一杯の気持ちを込めて
最後を吐く。
こんな苦しくなっても、まだ君の事が好き。
君はまだ、こんな僕に優しくする。
震えが収まらない僕の体をさすって、
「大丈夫だ」なんて言葉をかけてくれて、
僕が落ち着くまで、そばにいてくれている
どうして、そんなことをするの
「落ち着いたか?」
こくりと頷く。意図が伝わっただろうか?
顔色を伺う。安心したような、解けた顔。
君もそんな顔をするんだね なんて思えるほどには余裕が出てきた。
「今日はもう帰って休め。家まで送る」
…どうして、僕にここまで構うのか
「大丈夫」
「大丈夫じゃないだろう」
声色が強くなる
「だいじょうぶだって、本当に」
「大人しく送られておけ。」
「僕が、むり、だから…っ」
涙がこぼれる… どうして、泣いているんだ…?
司くんを、困らせるようなことなんて
したくないのに
手が伸ばされる。
僕はそれを払いのけた。
もう君に面倒をかけたくない。
でも…またひとつ、迷惑をかけてしまった
せめて元気なふりをしなければ…
「類、やっぱり元気がないだろう」
「…違うんだ、ただちょっと寝不足なだけ」
言い訳をしてるとばれて…
司くんの目が鋭くなる
流石に、厳しかったかな
「言い訳はよせ。どんな話でも聞いてやるから、類の家行くぞ」
ちょっと優しい顔になる。
そういう、面倒見のいい所も…すきだなあ
…もう、いっそ全部話して、嫌われよう
僕が黙ると、司くんは 観念したか とでも言いたげな顔をして 僕の手を引く
特に会話もなく、僕の家に着く。
鍵を開け、案内する
部屋に着いてしまった。
「…類」
先に声を出したのは彼だった。
僕はもう、何を言えばいいのか
何を話すべきなのか 全てが混ざりに混ざって
ごちゃごちゃして 訳がわからなくなった
軽いパニックを引き起こしてるのだろうか?
目線があちこち移る。色んなものが目に映る。
全て色がない。色覚が失われたようだ
急に手を握られる。
冷静に 意識を戻す。
彼が僕の目を見ている。輝きを放っている、宝石のように澄んだ瞳。
「オレから、先に言う。類。まずは……
オレも好きだ。だが、付き合えるか、と
言われたら 無理なのかもしれない。
第一、オレらはショーが一番大事だろう?
皆に笑顔を届ける。そして、夢を追いかける…
それが今のオレらの、一番の目標だ。」
彼は長々と語る
僕が毎日、毎晩 ずうっと頭に張り付いて
考えて 離れなかったものだ。
彼の口からも、それが出てくる。
どうしようもない現実を突きつけられているようだった。
「きみは、そうだよね」
口を開く。
「でも、僕は…ずっと、君の事が好きで、
好きでたまらなくて…そう、思う度に、ショー
や未来の事が 僕の頭を支配するんだ…
君をどうこうしたいわけじゃ、ないんだ
………っ…君を困らせて、ごめん…
これは僕自身で、なんとかするから……
もう、放っておいてほしい。」
吐き捨てた。
泣かずに、精一杯の気持ちを込めて
本当のことを口に出してしまった
彼は考えるような素振りを見せて、また
僕に語りかける。
「ふぅむ…類はオレと付き合いたいのか?」
どう答えたらいいのかはわからない。
「…うん。」
ただ、嘘はつけない。
彼は淡々と頷き、また考える。
口を開く。
「じゃあ、ショーに支障が出ない程度に付き合わないか?無論、類が良ければになるが」
「……えっ?付き合う…?いいの?」
思わず、阿呆みたいな声が出てしまった。
「うむ。考えてはみたんだが、気持ち的には…不快感とかはなくてだな。
その…オレも実は、類の事が好きだったのかもしれなくてな。
だ、だが最近は用事が立て込んでいるだろう?この調子が続けば、類と付き合ったとしても時間が作れるとは限らないし…
恋愛事に現を抜かして、パフォーマンスの
質を下げるようなことはしたくないから
この気持ちは出さないようにしていたのだが…」
彼は長々と語る。すごく長い。
…でも、嬉しい。
そこまで、僕のことを考えてくれたんだ…
急に胸がいっぱいになる。
気づいたら、涙を流していた。
「類ッ!?」
彼は焦ったような顔をして、何をすればいいのかわからない……といった様子で、
僕のことをぎゅうっ、と抱きしめた。
「つかさくん…
ほんとに、いいの?」
「ああ。……ここまで悩ませてしまって、
気づいてやれなくてすまなかった。」
「司くんが、謝ることじゃないよ
僕が勝手に考えていたことだしね」
「だが………いや、ここまでにしよう。
お互いに自分を責めずに、喧嘩両成敗だ」
「ふふ…これは喧嘩なのかな?」
「さぁな!」
気づいたら、僕も彼の背中に手を回していた。
やっぱり、好きだな…