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夏休みが終わり、少し気温が下がってきた。

「ふぁぁ…おはよぉー…」

目を擦りながら自分の教室に入る、みんなに挨拶をしようとし、いつものように彼…夜野くんに挨拶をしようとした…けど…

「あれ…いない?」

〜第8章〜

珍しいな…夜野くん体強いから風邪とか引かないし…いつもだったら私の隣の席に座って本読んでるはずだかなー…遅刻もしないし、早退もしない(皆勤賞)はずなんだけどなー

「遊びすぎちゃったかな…でも結構前だよねー。うーん」

………………今は、暑いから…きっと熱中症になっちゃっただけだよね…

「紬ちゃん!おはよ〜」

「おはよー」

「昨日ありがとねー 誕プレくれたの嬉しかった!あのリップ使いやす…」

休み時間になったら、1回坂本くんに聞いてみようかな…

「おーい…紬ちゃん?」

「あぁ…ごめん!聞いてなかった」

「どうしたのー?夜更かししちゃった?」

「うん そうなんだよねー…隈隠すの大変だったよー…」

「あははっ何それ〜」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ねぇ坂本くん」

「どうしたの?小林さんが話かけるなんて珍しい…」

「あのー…夜野くん、今日学校来てなくてさ…風邪でも引いたのかなーって思ってさー 坂本くん夜野くんと仲良かったでしょ?わかる? 」

「…………今日の放課後、ここの教室残ってくれる?全部を話したら海翔に怒られるから…抽象的にしか話せないけど…」

「うん!大丈夫だよ、それじゃまた放課後ね」

手を小さく振ると、坂本くんも私に合わせて小さく振り返してくれた。

…わかる、それぐらいは 夜野くんがあまり良くない状況になってる事はわかるんだけど、具体的に話したら怒られるのはなんでだろ… きっとあの夜野くんの事だ。私に弱ってるところを見られたくないんだろう…

夜野くんは…私の事を置いて行ったりしないよね…まさか…

私の心の中には若干のモヤある 夜野くんと、私の弟は少し顔が似ていて、その顔を見る度に懐かしさを微かに感じていた。楽しかった思い出も全部弟と体験したことみたいに思っていた。だからこそ、夜野くんの事を他のみんなより、特別扱いしているし、恋心も持たない。…こんなこと言ったら夜野くんどんな反応するかな…。こんな事を思っといてあれだけど、普通に風邪とかだったら杞憂すぎて恥ずかしい…でもあの口調は絶対になにかあるはず…だから

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ごめん遅くなって、放課後ぶりだね。」

「うん、僕も今来たとこだから、大丈夫だよ」

「早速本題なんだけど…夜野くn」

「待って」

「え?」

「僕、海翔にとあること言われたんだ」

「と、とある事って?」

「もし、遥斗が小林さんと付き合えたら、僕の事は言わないでくれって」

「う、うん?」

「ええっと…僕と付き合ってください!」

その告白には、本気まじりだけど、海翔の為に振ってくれという気持ちも混ざって歪な雑音のように聞こえた…多分元は私の事好きだったのかな…夜野くんそんなに告白阻止させようとしてたんだ。一瞬、いたずらでOKしてしまおうかと思ったが…

「ごめんなさい」

「……うん、わざわざわかりきった答えを言ってくれてありがとう。無事僕は振られた事だから、本題に入るね」

「うん…」

「まず、海翔は今入院してる」

「……理由は?」

「肺がんだって、あいつ中学の時にも1回軽い肺がんになったことあるんだ… 多分再発しちゃったんだろうね…時々凄い咳してたし…」

「あ…」

「病院は〇〇病院だってさ、見舞い行ってあげてね」

「夜野くんは、大丈夫…なんだよね?」

「……海翔のやろう…こんなに愛されてたのか…見舞いに行った時にやたら挑発的だったのはこうゆう…」

「あ、あの…」

「?あぁごめんごめん、えっと大丈夫かって言われたら…わからない」

「……そっか」

「でも〇ぬ事はないと思う、てか〇んで欲しくない、それは多分、僕だけじゃない。小林さんもそう思ってるでしょ?」

「うん…私も、同じ気持ち」

「…」

キーンコーンカーンコーン

「あ…僕帰らないと…。とりあえず、再来週とか見舞いに行ってみて、あいつ喜ぶと思うから」

「わかった、わざわざありがとう」

「それじゃ明日」

「うん、またね」

にこっと笑みを浮かべる坂本くんの顔は少し曇ったようで、私の為に取り繕ってるようにも見えた

「〇〇病院…か…」

今度調べて見ようかな…坂本くんが言ってたのは再来週だよね…坂本くんも行くのかな… だったら一緒に行けたら夜野くんも喜びそうだな…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「紬ちゃん! 遅いよー」

「ごめんごめん いやー先生に怒られててさー やっぱり学校にメイク道具持っていったら怒られるんだねー…」

「ちょっとぐらいいいよねー…」

自分でもびっくりするぐらいの自然な嘘をつき、家まで帰る。家に帰っても一人暮らしだから何もすることないんだけどね…

「…? えい! 」

「ふぁ!?」

急に頬を強く引っ張られた。

「あははっ、紬ちゃん肌スベスベだし、ひんやりしてて気持ちいし、学校一の美少女と言っても過言じゃないくらいなのにさー 」

「……?」

「しょんぼりしてる顔ばっかりだよねー…どうしちゃったの?」

「うーん…結構先生に怒られたこと気にしてて…」

「うーむ…紬ちゃんは、笑って方が良い気がする。そっちの方が可愛いし、笑った顔見てるとこっちが安心できる。」

「そっかぁー。菜月は私の顔を見て安心してるんだねー。なんか子供みたい」

「ちょっとー! 誰が子供ですって?!」

「あははっ」

普通の日常、夜野くんがいてもいなくても変わらないかもしれない。でも、私が夜野くんを特別扱いしてる以上、今だけは、今だけは彼がいてくれなきゃ、私が安心出来なくなってしまう。

「じゃあ私こっちだから! またね紬ちゃん!」

「うん、また明日」

……………………

「また明日…か」

《それじゃあまた学校で》

学校じゃなくても、また…会えるよね?




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