地方にあるホテルの警備。
勤務内容は至って簡単だ。
とある理由で宿泊している人達が脱走していないか、設備に不具合がないか。
室内、屋外、休憩を三人一組1時間交代で警備して回るだけ。
慣れてしまえばどうという事もない。
いつもの様に日勤を終え、明日の初めて行う一日通しての警備に備え。
早く自宅に帰って休もうと駐車場に向かう。
何だか今日は異様に疲れたな、右肩も重たく感じるし。
そんな風に思いながら右肩を回しながら歩き、車に乗り込む。
自宅に着くと汗をシャワーで流し、軽く食事を済ませるとベッドに潜り込み眠りにつく。
午前九時。
朝礼が終わると三人一組になり、持ち場につく。
いつもの様に仕事をこなし今日も何事もなく仕事を終える筈だった。
最後の休憩、ホテルの一室で静かに仕事が終わるのを待つ。
もう直ぐ仕事の時間が終わろうとしている時、部屋の扉をノックする音が。
内側から鍵を開けない限り外からは入れない仕組みになっている為。
扉の鍵を開けると日勤の人達が荷物を置きに入ってくる。
挨拶を交わし荷物を置いて皆が出て行ってから数分の時が経ち。
仕事も終わる時間なのでそろそろ外に向おうと荷物を持ち、扉の前に立つ。
──トントン。
すると再びノックする音がしました。
忘れ物でも取りに来たか?
何て思いながら部屋のカードキーを外し、扉を開くとそこには誰もいませんでした。
辺りを見渡しても光一つとない薄暗い廊下が続き、人影一つとないのです。
恐怖に駆られながらも何事もなかったかのように部屋を後にし。
何故か分からないけど、この時後ろを振り向いてはいけないきがし、階段まで急ぎました。
一体あの時扉をノックしたのは誰であったのだろうか。
あの時振り返っていたらどうなっていたのでしょうか。
今でも謎だけが残ります。
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