テラーノベル
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紫)はぁッ…~、
思わず、ため息が漏れる
今は夜7時
生徒会の仕事が終わらねぇから居残り
…今はもう俺以外誰も居ねぇだろうし
正直もう帰りてぇ、
紫)…しッ、あとこれだけ…
三度目のこの言葉
後に溜めるのが嫌なもんで
また、机と資料に向き合ったんだが…
瑞)ねぇ、流石にもうやめない?
…
紫)……ッ!?どっから出てきたッ!?
誰も居ないと思っていた学校に、
急に机の横から現れた拗ねた顔
瑞)ひどっ!今日一緒に帰ろって約束したじゃんっ!
紫)ぁー…すまん、まだかかるかもしんねぇ…
瑞)…む、
と、頬を少し膨らませてもっと拗ねたので
どうすっかな、と考えてたら…
瑞)いや、だめっ!今から連行するもんっ!
紫)…は?どこに?
瑞)いいからはよ大人しく来てっ!
…とのこと、
腕を引かれ
荷物も、生徒会の仕事も、
全部置いたまま飛び出した
…
瑞)はよきてっ!
と、言われても
こさめみたいに体力が無限なわけじゃないんで、すでに息切れしている
そりゃ、こんなに階段を駆け上がったらな…
紫)っ、はぁ…ッて、屋上…?
こんな時間に…?
一体何しに、
瑞)いーからっ!…ねっ?
と、背中を押され
言われるがままに
屋上へと足を踏み入れた
…
紫)っ…!
そこには、夜空にまんべんなく散らばっている星の数々
瑞)ねっ!綺麗でしょっ?
と、夏の夜空をバックに
手を大きく広げてはしゃいでいる
まるで、こさめのステージを見ているみたいだ
…星がスポットライトのようにこさめを照らし続ける
瑞)…もー、仕事ばっかしてたら高校生なのに社畜みたいだよ!
紫)…誰が社畜だ、笑
こんな事を言っているけど、
これは、きっとこいつなりの優しさだ
…考えれば、最近あんま一緒に居られなかった
だからこそ、
久々のこの空気感が体に染みる
瑞)あ、みてみてっ!一番星っ!
と、屋上の柵から飛び出してしまいそうなくらい身を乗り出して
子供みたいにはしゃぎ、
夜空を指差す
瑞)あれはね~ベガ!綺麗でしょっ?
紫)…笑、分かったわかった、一回落ち着けって…
…
一通り夏の夜空を満喫して、
屋上の柵にもたれながら話す二つの影
瑞)…たまには、こーゆーのも悪くないでしょっ?
と、少し
いたずらっぽく笑ったこさめ
紫)まぁ…たまには、悪くないかもな…
瑞)…っ!
それを聞いたこさめは、
目を大きく見開いて、
ぱちくりと瞬きをした
その
「驚いたっ!」
みてぇな顔はすぐにほどけて、
満足そうに満面の笑みを浮かべる
…その笑顔はまるで、
輝く一番星の様に
コメント
1件
わあ…屋上に連れて行かれて、いきなり満天の星空!っていう展開、すごくドラマチックで胸がときめきました。 「社畜みたいだよ!」って拗ねる瑞さんと、「誰が社畜だ」って笑い返す紫先輩の距離感、なんだかじんわりきたなあ。久々に一緒に過ごせた時間が「体に染みる」って感じ、すごく伝わります。 最後の「一番星のように満面の笑み」っていう表現、すごく綺麗で、温かい気持ちで読み終えられました🌙