テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ご本人様には関係ありません
純喫茶
144
佐野勇斗side
俺は仁人が好きだ。世界で1番愛してる。
俺は2年前からこいつのことが好きで好きでたまらなくていつも頭はこいつでいっぱいだ。
そんな張本人は今腕を組んでうんうんいいながら何か悩んでる様子。何かあるならこのはやちゃんになんでもいいなさい。
「じーんと。何何どうしたの?眉間にシワなんか寄せちゃってうんうん唸ってさ」
「あ、勇斗。嘘俺そんなんなってた?」
「おう。めちゃめちゃにな」
今日仁人はバラエティ番組の途中ちょっとだけ。ほんのちょっとだけミスった。だが収録や番組の流れにはなんの問題もなかったため俺が少し軌道修正しただけで本来の流れに戻すことができた。CMが流れてる時に少し離れた位置にいたため直接言えなかったのだろうか。仁人が俺の方を見て手を合わせ首をこてんと傾かせた。それが感謝の印だと長年一緒にいるから余裕でわかるがあまりにも可愛すぎて本番中なのに仁人への愛を叫びそうだった。
……俺は多分嫉妬深いタイプなんだと思う。それを自覚したのはほんとつい最近だ。舜太に仁人が他の人と話してる時の俺の目が怖すぎると言われて気付いた。そんなつもりは全く、ほんとに微塵もなかったのにそこまで表情に出るということは……まぁそう言うことなのだろう。今までの彼女にはそんなことにならなかったからきっと吉田仁人という男が俺を変えてしまったのだ。いや、本当の俺を引き出しただけなのか。
「……勇斗さ」
「うん?どうした?」
「最近どうしたの?」
「……え?」
何がだろう。何の話だ。いつにも増して真剣な顔をする仁人。心配してくれてるのか?嬉しいが何に対して?俺は健康健康。超健康だ。なんも体調悪いことなんてない。まぁたしかに忙しくて多少疲れてはいてもその事実がとても嬉しいため疲れてる暇なんてないのだ。
「いや、なんか最近勇斗の目線が気になるって言うかー、……なんかめっちゃ見てくるじゃん」
「え、えー、いやそんなつもりないけど。」
「嘘だ。ほら今目逸らした。わかるよ嘘ついても。」
少し意地悪そうに笑いながらそんなことを言うのだから不覚にもときめいてしまう。下から覗き込むように上目遣いをしてくるから俺の心臓ははち切れそうなくらいに強く拍動する。この音、仁人に聞こえてないといいけど。こういうところだ。仁人は無意識に人を魅了する。危なっかしいやつだから俺が守ってやらなきゃ。
「ほんとに見てないって!仁人の考えすぎなんじゃない?」
「うーんそうかなぁ。あ、そういえばさっきの収録中ほんとに助かった。ありがと」
「え?あんなの全然いいって。気にすんなよ」
「ふは、やっぱ頼りになるね最年長。」
出た。
最年長。
この言葉は俺をこの2年間苦しめ続けてきた。そう。俺はMILKの最年長だ。そんな俺がこんな色恋沙汰で仕事を、ましてはチームを疎かにする訳には行かない。だから俺はMILKの中で頼れる最年長を演じきらないと行けないのだ。仁人が唯一甘えることのできる存在であり、MILKの方向を決める存在である最年長。重くのしかかるその肩書きを無視するように仁人に対する恋心は止まることを知らずに膨れ上がるばかり。
あぁ、俺は仁人に好きも伝えられないのか。
コメント
1件
えええ第9話…!!!勇斗くんの嫉妬深いところとか仁人くんへの愛が溢れすぎててやばかったです🥺💕「最年長」って言葉が重くのしかかってる描写に胸がギュッとなった…!好きなのに伝えられない切なさがエモすぎるよ…!!続きが気になりすぎて叫びたい😭💗