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吉田仁人side
さぁまだまだ今日の仕事は終わらない。次はロケだ。みんなで車に乗りこみロケ地まで移動する。車の中の席は決まってないが今日は隣に舜太が居る。
舜太はメンバーの中でも1番年下で一番甘え上手だ。だから俺も無意識に舜太は甘やかしてしまう。その事実にほかのメンバーからクレームが入ることもあるが仕方ないだろう。年下は可愛いものだ。
「じーんちゃん!これ食べてみて!美味しいで!」
「ん?あぁ、ありがとう」
「どう?美味しいやろ?じんちゃん好きやと思って!」
「うん、美味いよ。ありがとう舜太」
舜太の太陽のような眩しい笑顔。ほんとに癒される。持ち前のポジティブ思想でメンバーが暗い雰囲気になった時に舜太が居てくれると明るくなれる。ほんとに感謝してるのだ。
ただ、最近そんな舜太から可愛いとは言い難い雰囲気を感じる時がある。狙った獲物は逃がさない狩りをする側の雰囲気。いやいやいや、気のせいに決まってる。あの舜太だぞ。
……いやでも、あのギラついた熱い視線。気のせいでは無いはずだ。ただ、その意味が分からない。どういう気持ちでその目線を俺に向けるのだ。その顔は。その顔は俺に向けるべきではないぞ舜太。
……その顔は好きな人に対する目そのものだぞ。
「舜太さ。」
「ん?どしたのじんちゃん」
「最近好きな人でもいんの?」
「……え?え!?!?いやなんでそう思ったんよ!?」
「えそんな驚く?てことは図星?」
「違うし!!」
……図星だな。ほんとにわかりやすいやつ。相手は誰なんだろうか。舜太が選ぶ人なんだから素敵な人に決まってる。
ただ、なんだろう。何故かそれを想像すると寂しい気がする。
舜太に対してだけか?勇斗に彼女ができたら?太智に好きな人が出来たら?柔太朗が結婚するとなったら?
寂しい。
どうしてなのだろう。喜ばしいはずだ。メンバーの幸せを祈りたいはずだ。そんな考えは舜太の次の言葉でかき消された。
「……うん。好きな人いるよ。じんちゃんもよく知ってる人」
「……え?」
「ま、言えるのはここまでかな」
「そこまで言ったんなら全部教えてよ」
「やーだね!」
なんなんだ。てかやっぱり好きな人いるのか。好きな人がいると言った瞬間の舜太はいつもみたいな人懐っこい笑顔じゃなかった。少しだけ熱を帯びた視線。ふわりとあげる口角。その顔はなんなんだ舜太!
好きな人いるんだなぁ。いや待てよ?だとしたらあの目線は?なぜ俺に向ける?もしかして舜太の好きな人って……俺?
いやいやいやないないない!メンバーだし男同士だし。気のせいに決まってるよな。舜太はいつまでも俺の可愛い弟で大事なメンバーだ。
#ご本人様には関係ありません
純喫茶
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コメント
3件
読了しました! 仁人の「舜太は可愛い弟」っていう認識と、でも体が勝手に感じてしまう「あの目線は好きな人に向けるものだ」っていう直感のズレがめちゃくちゃ良かったです。特に「寂しい」って感情が出てきてから「え、もしかして俺?」ってパニックになるところ、すごく共感できました。舜太の「よく知ってる人」発言もニヤリとしましたね。続きが気になります!