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すたーと




竜胆side



竜『マジ意味わかんねぇ!!』


竜『兄貴なんてだいっきらいだ!!!』


そう一人部屋で叫ぶ。


兄貴が梵天を辞めるといった。

どうしちゃったんだよ‥。少し前まで元気だったのに‥。








竜『あ、兄貴!!』


アジトにある自分の部屋から出ると、荷物を取りに来たのか、兄貴がいた。


蘭『…』


呼びかけてもツンとした顔をしてこっちを見てもくれなかった。


竜『ね、ねえ兄貴、』


蘭『…』


何度呼びかけても兄貴は作業を黙々と続けるだけ。


竜『‥俺、兄貴のこと嫌いだよ』


何故かわからない、けれど自然とそんなことを言っていた。


蘭『ッ…』

少し兄貴の顔が歪んた気がしたのは気のせいだろうか。


竜『‥急にどうしちゃったの、?少し前までは元気だったじゃん‥』


蘭『‥お前に何が分かる』

やっと口を開いてくれたかと思えば、とても低くて冷たい声でそう言われた。


ねえ、兄貴は何を隠してるの?何を抱え込んでるの?放っておいたらいけないって嫌な予感がするんだ。




鶴蝶side


鶴『何でなんだ…。』


鶴『あんなに三途のことも愛していたのに…‥急に何で‥』


蘭はいつも笑顔だった。その場の雰囲気を明るくしてくれて、俺にとって‥みんなにとっても大切な存在だった。

そんな蘭が怒鳴り散らかし、梵天を貶した。

春千夜とも別れたという。毎日惚気話を聞かされ、出来るなら結婚したいと、とても幸せそうな顔で言っていた。

そんな蘭が春千夜と別れたと思うと胸が痛む。

なあ、蘭は何を考えている。何を秘密にしているんだ?








蘭side


蘭『ぅぐッ……』ポロポロ


蘭『死にたくない……のに…!!!』ポロホ


一人家で泣く。


蘭『あ”あぁ…!ポロポロ』


竜胆に話しかけられた。絶対話さない、そう決めていた。だって、死にたくなくなるから、また一緒に笑いたいと思ってしまうから。

竜胆に嫌いだと言われたとき、悲しかった。嫌われる為に自分からしたことなのに。けれど、嫌いになってくれたなら良かった。

俺も嫌いになれたらな‥。




春千夜Side


ガチャ‥バタン


春『あ”~‥疲れた‥』


仕事から帰ってきて、誰も居ない部屋の電気を付ける。


春『まじで彼奴‥』


今日は部下がやらかし、苛ついていた。


春『‥』チラッ


ふと横を見ると、棚の上に写真立てなどの蘭との思い出の物があった。

春『‥ちっ、なんだよ‥』


ゴミ袋を持ってきて棚の上のものを一気に捨てる。


春『ッ‥ポロポロ』


春『‥くそッ‥泣くなよ‥!ポロポロ』


大嫌いなはずなのに、涙が出るなんて。

まだ、蘭のことが好きなんだ。

けど、‥彼奴はもう俺なんか眼中に無ぇんだろうな。

俺以外、真実は知らなくていい

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