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読み終わりました!第3話、めっちゃ気になる展開ですね〜。高光が「女だってバレたら話しかけてもらえなくなるかも」って本音を漏らすところが刺さりました。でも颯くんの「騙してでも好意が欲しいのか」って詰め寄り方もなんか嫉妬っぽく見えて…二人の関係性がじわじわ変わってきそうで続きが気になる!海沿いのベンチのシーンの緩さと対比になってて良かったっす🔥
「今日も来んの?あの女の子」
チームメイトの颯は高光に声をかけた。
「ん〜?知らない。気になる?」
「別に。お前ばっかり女にモテるよな」
「優しい雰囲気が出てるのかな〜?」
高光は冗談めかして言う。
「ホント、お前は男だな男。性別間違ってんじゃないの?」
高光は眉にシワを寄せた。
「自分がモテないからって私に当たらないで。今更女性らしくって言っても難しいよ。でも私は女なの。男ならせめてサッカー参加させて〜」
高光は練習に戻った。
この日の部活は午前中だけだった。
部活が終わって帰りの準備をしていた。
「颯、隣のテニスコート覗いてかない?」
高光は颯に声をかける。
「なんだよ。女に会いに行くのか」
「あはは、そうだよ〜。朱里ちゃんの練習してる姿とか見てみたい。颯もいこーよ」
「………高光。お前あの子のこと好きなの?」
「………え?」
思っても無かった言葉が颯の口から発され高光は固まった。
少し考えて口をあけた。
「違うよ。でも、懐いてくれたら嬉しいじゃない」
「あ、そう」
自分から聞いたくせに颯の返事は素っ気なかった。
テニスコートに行くと、朱里がダブルスをしていた。ボールを取り逃したところで決着が着いたようだった。ホイッスルがなる。
朱里はガックリしながらベンチに戻ろうとするとネットの外にいる高光と目が合った。
朱里はあたふたしながら時計を確認し、手で1と0を表し、ストップのジェスチャーをした。
「10分待ってて、かな?」
「だってよ。俺帰っていい?」
「だめ。颯もいい出会いあるかもよ?待ってる間アイスでも買いに行こ。」
「はいはい」
ふたりはテニスコートに見える生徒の分と、自分たちのアイスを買って戻る。
「なんでこんな買ってんだよ」
両手にレジ袋を持った颯は不満そうに言った。
「この後きっと昼休憩でしょ?朱里ちゃんの分だけ買ってくのもあれじゃない。御一行様に差し入れだよ」
朱里達もちょうど休憩に入ったようだった。
「こんにちは〜。差し入れいいですか?」
高光は部活のコーチに申し出る。
「隣のサッカーコート使ってるA高校のものです。暑いんで、良かったら食べてください」
買ってきたかき氷系アイスを差し出した。
「お言葉に甘えて、いただきますね。
お前らー地元の高校生からアイスの差し入れだー」
コーチが部員に声をかけるとざわざわしだす。
「え?男じゃん」「覗きにでも来た訳?」
と声も聞こえていたが、ふたりの顔を見るとそれも無くなった。
「かっこよくない?」「右がタイプかも」
と話題が変わっていく。
「ありがとうございます。」「いただきます。」と部員たちは次々とアイスを受け取ってくれた。
最後に朱里が来る。
汗で崩れた前髪を恥ずかしそうに直しながら声をかけた。
「たかみつ君…お疲れ様!今日、見に来てくれたの?」
颯はピクリと眉をひそめる。
「朱里ちゃんが部活やってるとこも見たいなって思ってね。昼休憩かと思ったからおじゃましちゃった」
「嬉しいよ!アイスもありがとう。みんなの分まで…。ありがとうございます。」
朱里は高光にお礼を言った後、隣の颯にもお礼を述べる。
「これ、友達の颯。ひとりで行く勇気でなくて着いてきてもらっちゃった。」
「ども」
「よろしくね。朱里です。アイス溶けちゃうし、外でお話しながら食べよ」
海沿いのベンチに座った。
そこからは他愛のない話をした。
颯も朱里は話しやすく気まずく思うことはなかった。
颯を通して、普段の高光の様子だとか、もう合宿も折り返しになることだとか、色々。
「じゃあ私休憩終わるから戻るね。来てくれてありがとう。颯くんも気になる子いたら声かけとくから教えてねー!」
朱里は手を振りながら戻って行った。
帰り道。颯と並んで歩いていた。
「高光さ」
「何?」
「男だと思われてるの、訂正してないだろ」
「うん。話合わせてくれてありがと」
高光は白々しく笑った。
「……お前っ」
颯の顔は険しかった。
「ホントに男にでもなるつもりか?騙してでもあの女からの好意が欲しい訳?」
高光は一瞬言葉に詰まった。触れてほしくなかった。
「うるさいな。悪いとは思ってるよ。でも女って知られたら話しかけてくれなくなるかもじゃない」
「……」
「そうだな。お前が女なはずねーよ」
颯は顔を少し背け、短く息を吐いた。
胸がちくりとする。
高光は何も言い返せなかった。