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新しい本を開くのが好き。
もちろん、古い本が嫌いなわけでも、読みたくない訳でもない。
ただ、新品を開くのが好きなだけ。
だから、僕は図書室に籠る。
「最原ちゃん、また本を読んでるの?」
「せっかくオレと遊べる、数少ない機会だって言うのに…」
なんの音もならない静かな部屋に、彼の声だけが響き渡る。
実際には音はあったのかもしれないが、本に集中していたから何も分かっていないのかもしれない。
「僕は今、本に集中しているんだ、だから放っておいてよ」
「君のそういう所、嫌いだよ」
少し言いすぎたかなとも思った。
その後、彼はキョトンとした顔をし、しぶしぶ自分の寮へ帰っていった。
そこから、1週間ほど経った。
その間、誰一人として王馬小吉を見ていない。
春川さんは
「どうせあいつの事だし、拗ねてるだけだよ」
僕もそうだと思った。第一、勝手に現れて勝手に帰っていっただけなんだから。
けれど、少し心配になった。
「嫌い」この3文字が、彼の人生を狂わせたのではないか…と。
死んでる?ともおもったけれど、
東条さんが、ご飯を作ってお皿を回収しているみたいだから、かろうじて生きてはいるのだろう。
しょうがない。
そろそろ、王馬君を呼びに行かないとね。
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こちら、色々なエンド方法のある超短編小説です。
最後のハッピーエンドまで、見届けて下さると幸いです。