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テラーノベル(Teller Novel)
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気づいたら私の目の前に死体があった。

私の名前は高山誠。刑務所にいて死刑判決がくだされている。

1983年(昭和58年)8月3日23時ごろ島崎の家から男の叫び声が聞こえたと近所の通報があり向かうと島崎啓介がナイフで何度も刺され死んでいた。そして現場に私がナイフを持ち血だらけで立っていた事から私が殺人犯として捕まった。

ただ私はこの殺人に身に覚えがない。

捕まったあと私は裁判にかけられ、ほんの数分で死刑判決が決まり今や刑務所生活だ。死刑されるのは3ヶ月後だ。一日一日進む事に死にたくないという感情がだんだん大きくなる。死ぬのは一瞬だ。

だが、いくらなんでも死刑判決が決まるのは早すぎないか?そんな事を考え1ヶ月がすぎる。

刑務所生活は孤独だ。みんなが何もかも失ったように荒んだ顔をしている。刑務所は私語禁止だ。たった1人6畳くらいのへやにいる。ここに入ったはじめにノートを渡され、警察らしき人に「これに日記でも書いとけ」と言われたが書く気が起きず部屋の隅に体育座りしている毎日だ。だがそれも退屈で書く気が起きない日記を書き始めた。いつもの飯だ。美味しくもなく不味くもない食欲の起きない味だ。どうせ死ぬんだからといって食べない事をするもんなら殴られる。それが私のいた刑務所だった。

そんな生活が終わりを告げる。警察が私に言う「お前は今日死ぬんだ」身に覚えのない殺人で死ぬのか。そして最後に聞きたい事があると警察に質問をした。何故こんなにも早く死刑判決が決まったのかと聞いたところ警察は嫌味な、なにもしらないのかと言うように私に言う。「お前は多重人格者なんだよ」と笑いなが言う。そして見させられた動画にショックを受けた。見たことも無い自分。態度、性格、発言、全てにおいてそれは私ではなく知らない人だった。そのことを知った今私は死刑される。

1983年(昭和58年)11月18日

死刑囚 高山誠

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