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「 生理 」
もとぱ
「 元貴 シャワー上がった? 」
「 ……うん 」
バスルームのドアが開くと、元貴が小さく頷いて出てきた。
いつもなら滉斗の家に泊まりに来る時は嬉しそうなのに、
今日はどこか表情が冴えない。
「 どうした?体調悪いのか? 」
「 ……大丈夫。ちょっと お腹痛いだけだから 」
そう言いながらソファに座った元貴が、腹を押える仕草を見て滉斗はすぐに気づいた。
「 ……もしかして、来た? 」
元貴は驚いた顔をして視線を逸らした。
「 ……うん。……ごめん、泊まりに来ちゃって 」
「 謝るなよ。生理だろ?当たり前のことじゃん 」
滉斗は当たり前のように台所に立ち、湯たんぽと温かいハーブティを用意する。
「 ちょ、そんなのいいのに……! 」
「 よくない。お前、顔真っ青だぞ 」
湯たんぽを元貴の腹の上にそっと置くと、じんわりとした温もりが広がった。
緊張が解けて 元貴の目にうっすら涙が浮かぶ。
「 ……滉斗の家に来る前から、結構お腹痛くて……でも言えなくて 」
「 言えよ……一緒に居るんだから。」
滉斗は元貴の横に座り、彼の体をゆっくりと抱き寄せた。
「 俺さ、元貴がこうやって弱いとこ見せてくれるの、嬉しいんだよ。頼られてる感じするし。 」
「 ……でも、迷惑かけてばかりで 」
「 迷惑って思ったこと、一回もない 」
そう言って、滉斗は元貴の腹の上に重ねた手を優しく撫でる。
「 痛いの、ここだろ?……少しでも楽になれ 」
「 ……ありがとう。滉斗の手、あったかい…… 」
夜、元貴は滉斗のベッドに横になり、滉斗が背後から抱きしめる形で眠った。
腹の痛みは完全には消えないけど、
滉斗の呼吸のリズムと背中に回された腕の強さが、
すべての不安をやわらげてくれた。
「 ……お前がどんなに弱ってても、全部包み込むから 」
耳元でそう囁かれて、
元貴は涙をこぼしながら「 ……好き 」と小さく呟いた。
その声は 滉斗の胸に深く刻まれた。___
#4.「 君の痛みを抱きしめて 」
生理男子……死ぬほど癖です。
コメント
5件
うわわわ癖過ぎてやばい_:(´ཀ`」 ∠): せいり男子好物過ぎるから供給大感謝😭 時差コメごめんね🙇♀️
♡♡♡男子って書くのムズくないですか!? わたし一回挑戦したことあったんですけど、なんか違うなって下書きも保存せずに消した思い出が…… 違和感なく落とし込めるのすごい✨️