━━━━━━━━━━━━━━━
朝の光が薄く差し込む部屋で、みことはベッドの上で静かに眉をひそめていた。
昨日、何度も愛し合ったせいか、腰に強い痛みを感じて動けない。
「……すちくん……ごめん、立てないかも……」
いつもは明るく元気なみことの声が、どこか弱々しく震えている。
すちはすぐに隣に寄り添い、優しくみことの体を支えた。
「無理しないで。今日講義ないしゆっくり休もう?」
みことは少し熱っぽくて、手のひらもほんのり温かかった。
「風邪、引いちゃったかな…」
「わかんない……でも、熱っぽいし、腰も痛くて」
すちは心配そうにみことの額に手をあてた。
「ちょっと熱あるかな……しっかり看病するから安心して?」
すちは時折額に冷えタオルを当てながら、そっと手を握った。
「ゆっくり休んで?俺がちゃんと守るからね」
みことは少し恥ずかしそうに目を伏せるけど、すちのぬくもりに包まれて安心していた。
「すっちーがいてくれて、ほんとによかった」
すちはみことの頭を撫でて、優しく囁いた。
━━━━━━━━━━━━━━━
みことは少しフラフラしながらもすちの優しい手に支えられてソファに座っていた。
すちはゆっくり炊いたお粥をスプーンですくい、熱くないか確かめてからみことの口元に運ぶ。
「はい、あーん」
みことはすこし照れたように目をそらしながらも、素直に口を開ける。
「……あったかくて、やさしい味……すちくんの気持ちが伝わってくるよ」
すちは嬉しそうに微笑んで、今度は冷ました麦茶を手に取った。
「次はこれ。水分補給は大事だからね」
でもみことはまだ上手く飲めなくて、少しむせてしまう。
「だ、大丈夫……?」
「ん……うまく飲めない……」
すちはすぐに動いて、みことの顔を優しく支える。
「俺が飲ませるよ」
そう言うと、すちはそっと自分の口をみことの唇に近づけて飲み物を口移しであげた。
みことは驚いて頬を赤らめ、心臓がドキドキするのを感じたけれど、安心感も同時にじわじわ広がっていった。
「……すっちー、ありがとう。こんなに優しくされるなんて、幸せだな」
すちはみことの体を優しくさすりながら、申し訳なさそうに眉をひそめた。
「ごめんね、無理させすぎちゃった……俺がもっと気をつけたら良かったね…」
みことはそんなすちの言葉に、ふっと笑みを浮かべて顔を赤らめた。
「ううん、すちくん……びっくりしたけど、気持ちよかったよ……」
ぽっと頬を染めて、ちょっと照れながら、でも素直に言葉を紡ぐみこと。
すちはその天然発言に思わず苦笑いしながらも、胸がじんわりと熱くなった。
「みこちゃんらしい……でも、嬉しいよ。無理はさせたくないけど、そう言ってもらえるなら……」
みことはすちの胸に顔を埋め、甘えた声で囁いた。
「だから、これからも一緒にいてね。すちくんがそばにいてくれたら、何だって乗り越えられる気がする」
すちはその言葉に力強く頷き、みことをぎゅっと抱きしめた。
「もちろん。ずっと一緒だよ。」
━━━━━━━━━━━━━━━
♡400↑ 次話公開
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!