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コロッケパン屋
活動者たるもの、忙しくてなかなか予定が合わないことがあるのは理解しているつもりだった。元々自分自身も仕事をしながら活動していたから繁忙期はどうしたって活動は少なめになっていた経験はある。そんなところに恋人なんて割り込む余地はない。だからしろせんせーも、忙しい時は活動するのが精一杯で、恋人とのデートに割く時間なんてないだろう。それは重々承知しており、理解しているつもりであったが、いざその放置される恋人側になると、寂しい気持ちはある。もちろん、いい大人なので我儘を言って困らせるつもりはないが、ちょっとくらいせんせーに気にかけて欲しくて、最近は野良の女性と楽しくお喋りする動画をアップしたり、メンバーの誰かと2人きりで配信したり、ちょっとだけ嫉妬してくれないかなぁなどという下心で活動していた。その結果。
(んー……どうしよう……)
俺はアポなしで突然訪ねてきたしろせんせーにベッドに押し倒されながら、この後どうするべきか考えていた。
目の前にはしろせんせー。多分怒ってる。そしてしばらく会ってなかったから、多分溜まってる。まぁそれは俺もだけど。ちょっとくらい嫉妬して欲しくて動いていたのは俺の方だし、ベッドに押し倒されているということはヤる気だと思うし、久しぶりにヤりたい気持ちもあるが、このまま流されてはいけない理由がある。
(せんせーちょっと怒ってるっぽいけど……このあと配信なんだよなぁ……)
まさかせんせーが来るとは思っておらず、ニキくんと2人で配信する予定を立ててしまっており、告知もしてしまった。開始時間まであと1時間もない。そろそろ準備をしないといけない。
「あのー……せんせー?俺このあと配信があって……」
「知っとるよ。ニキとやんな」
「そう……開始時間まであと1時間くらいしかないんだけど……」
「そうだな。でもせっかく来たんや、配信の邪魔はせんからちょっとだけ俺に時間くれや。な?」
仔犬のような目でお願いされてしまっては、断る理由もない。それに、会えていなくて寂しかったのは俺も同じだ。
「う、ん……」
控えめに了承すれば、静かに口付けられた。薄く開いた唇の隙間から舌を差し込まれ、ゆっくりと歯列をなぞられる。
「んっ、ふ……っぁ………んぅ……っ」
自分の口からこんなにも鼻にかかった甘ったるい声が出るなんて思いたくないが、優しく舌を絡めて吸われると頭の芯が蕩けてしまう。
(久しぶりのキス……きもち……せんせー別に怒ってない……のかな……)
いつも通りの優しいキスにお互い夢中で唇を貪り合い、そろそろ酸欠になるのではという頃ようやっと唇が離れていく。2人の間に引かれた糸が重力に従って切れ、浅く呼吸を繰り返しながら酸欠になりかけた脳に酸素を送っていると、せんせーがボソリと呟いた。
「えっろ……」
そのまま部屋着を捲られ、胸の飾りを撫でられる。
「……っ、ぁ」
行為の度にしつこく弄られたそこは、今では少し触れられるだけで身体に甘い快感をもたらす。指の腹でコリコリと転がされれば、それだけで腰が浮いた。
「ひ……っぁ、や……っ」
「まだキスと胸しか触ってないけど……こんなになるんやな?」
空いている方の手で服の上から既に硬くなり始めた下半身を撫でられる。
「……っ!せんせーが、変な触り方、するから……!」
「そやなぁ」
そんなことを言いながらスウェットを降ろされ、下着の上から撫でられる。
「染み、できてる」
「うるさ……ぁっ、や、両方、ゃだ……っ」
乳首を転がされながら、下着ごと扱かれる。自身の先走りで濡れた下着とモノが擦れて、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響いていた。
「ぁ、あっ!……ぅ、あぁっ、ひ、せんせ、もぉ……」
「ええよ、イって」
「ひ、ァ、あっ、ぁあ、ッ〜〜〜〜!!」
誘われるまま、性を吐き出す。久しぶりの射精の感覚に、目の前がチカチカした。
「かわい」
額に触れるだけのキスを落とされる。と同時にじんわりと広がる股間の濡れた感覚に気づいて眉根を寄せた。
「ん……下着……汚れた……」
ちょっとむくれた風に言ってみたが、実際そこまで怒っていない。むしろせんせーに久しぶりに触られて嬉しかったし、配信までまだ少しあるからせんせーの分も少し触ってあげたいななどと思っている。
「悪かったって。ちゃんと俺が洗うから。流石にこのままじゃ配信できんやろ、ちょっと待っとき」
苦笑いしながらせんせーが俺の上から退き、部屋のクローゼットの中から下着を取り出して戻ってくる。俺の部屋のクローゼットなのに随分と手慣れたものだ。
「ほら、脱がしてやるから腰上げや」
「ん……」
正直まだあまり力が入らないので、素直に腰を浮かせると手際良く下着が取り払われる。そのまま新しい下着を渡されるのかと思いきや、せんせーは寝転んだままの俺の足の間に割り込むように入ってきたあと、左脚を肩に担ぎ上げた。
「な……っ!?せんせー!?」
慌てて起きあがろうとするが足を持ち上げられていてはうまくいかない。なんとか肘をついて上半身を起こすと、せんせーがローションを指に垂らしているところだった。
「何を……っぁ!」
ローションをたっぷり含んだ指が後孔に埋め込まれる。指よりも太いものを何度も受け入れたそこは、久しぶりとはいえなんの痛みもなくせんせーの人差し指の侵入を許した。
「アッ、ん……っ、ちょ、せんせー!?俺これから配信なんだけ、ど……!」
「大丈夫大丈夫、最後まではせえへんから」
「そういう問題じゃ、ぁ、ぁあっ!?」
抗議をしようとしたが、せんせーの指が前立腺を掠め、嬌声に代わる。
「そんな締めたら2本目入らんやろ、ほら、力抜いて」
時々前立腺を掠めるようにしながら中で指を動かされ、あられもない声が出る。
「ひ、ゃあ……っ、せん……ぇ、……んァっ!ほんと、やめ……ぇ……!」
(だめなんだって……!これから配信が……!)
頭の中ではそう分かっているのに前立腺を押されると力が抜けてしまってどうしようもなく、快楽を追うことしかできない。折角起こしていた上体は再びベッドに戻り、口からは意味もない矯正が溢れる。
ようやく指が抜かれた時には萎えたはずのモノは元気を取り戻し、天を向いていた。浅く呼吸を繰り返しながら整えていると、先ほどまで指が入っていた後孔に何か硬いものが宛てられる感覚。
「ひ……っ、なに……、あっ!?」
ローションの滑りを借りてすんなりと中に収まったそれは、せんせーのモノより硬いものの、大きさ的にはそれほどでもない。
せんせーはといえば、ローションや俺の出した精液を拭き取りはじめて既に終了モードだ。
「ほい。おしまい」
色々汚れた箇所を綺麗に拭き取り、新しい下着を差し出されたので反射で受け取ってしまったが、状況が全く飲み込めない。
「は……?え……?」
「もう配信始めなアカンやろ。準備せな」
「え、ちょ、このまま……!?嘘でしょ……!?ていうか何入れた……!?」
「ディルド。別に抜いてもええで。ただし抜くなら俺の前で、四つん這いになって俺に尻向けて、な」
「はぁ……!?」
数十分前の俺を殴りたい。何が怒ってない、だ。せんせー、めちゃくちゃ怒ってる。じゃなきゃこんなこと言うわけがない。どうしよう。入れながら配信なんてしたくないから抜きたいけれど、そんな恥ずかしい体勢で抜けるわけない。でも抜かないと、配信まであと15分しかない。でも恥ずかしい。ぐるぐると思考を巡らせ、結局、俺はそのまま配信を始める選択をした。ナカの玩具を気にしないようにしながらそっと動いて下着とスウェットを身につける。座る時に少し奥を抉って声が出そうになったが、座ってしまえば配信中はあまり動かないしなんとかなるだろう。
PCの設定などをしていると、せんせーが部屋を出ていく気配がする。配信の邪魔はしないと言っていたから、配信中は部屋の外にいるつもりのようだ。
(せんせー結構怒ってるのかなぁ……)
乱暴に扱われたわけではないが、玩具自体使われることが初めてだし、入れたまま配信なんて、意外に真面目に配信に取り組んでいるせんせーが言うとは思えない。ただ怒っているとはいえ、流石にこれはひどいのではないか。ちょっと嫉妬してほしいと思って振る舞っていたのは自分だが、せんせーが構ってくれなかったのも事実で、自分が100%悪いわけではない……と主張したい。
まぁそんなことを言っていても仕方がないし、入れたままでも配信くらいならできるだろう。配信が終わったらせんせーとちゃんと話せばいい。
ディスコに入ってニキくんと少し話をしてから配信を開始し、他愛もない話をしながらほぼ雑談配信と成り果てたゲーム配信。最近行ったレストランで食べた食事が美味しかったとか、個人配信の時にこんなことがあったとか。慣れとは恐ろしいもので、開始30分もすれば中に収まる人工的な玩具のことなんて比較的気にならなくなっていた。いつも2時間前後の配信になるから、このままいけば何事もなく終わってせんせーと話せるななんて思っていた矢先。
「……ぁっ!?」
突然振動しだしたナカの玩具に、思わず声が漏れた。
『どしたー?』
まさかお尻に玩具を入れられていてその玩具が動き出したなんて思ってないであろうニキくんの、のんびりした声がヘッドセットから聞こえる。
(マジかよ動くのかよこれ……!!)
玩具の微弱な振動を感じながら出来るだけいいところを刺激しないよう少し座り方を直した。
「……っ、ぅうん、なんでもないよ」
動き出してしまうと、今までのようにはいかないわけで、否が応でも意識してしまう。
「……っ、」
チラリと見れば、コメント欄が少しざわついている。ニキくんに迷惑をかけるわけにはいかないし、絶対に声を出してはいけない。配信だけはなんとか切り抜けなければ。
できるだけナカを刺激しないような体勢で、間違っても変な声がマイクに乗らないように。一挙手一投足を慎重にしていると、自然とゲームプレイングにも反映されてくるわけで。
『なんか今日のキャメ、チキンじゃね?どしたん?』
いつものいじりのテンションでニキくんが話しかけてくるが、正直それどころではないので話しかけないでほしい。
「っ、そ、そぉ……かな……っ?いつもど、おりだけど……っ!」
全然いつも通りではない。少しでも体勢を変えるとナカの玩具が前立腺を抉りそうになるのだ。自分の最大のミッションは配信終了までこの体勢を崩さずやり過ごすこと。
「ひ……っ!?ぅ……ッ」
突然バイブの振動が強くなる。危うくあられもない声が出そうになって、咄嗟に口元を押さえた。先ほどせんせーにいじられているせいで、刺激に対してかなり敏感になっている。これは、まずい。どの程度動くのかわからないけれど、これ以上振動が強くなるのだとしたら、本当に配信どころではない。いっそのこと配信をやめてしまおうか。でもそれだとニキくんに迷惑がかかる。それだけはダメだ。快感に侵食され始めた頭を必死に巡らせる。どうにかして、ニキくんに迷惑がかからないように———。
「んあっ!?」
なんとか思考を巡らせているところに更に振動が強くなり、前立腺にダイレクトに響いた。目の前がチカチカする。気持ちいい。声を殺すのは間に合わなかったし、刺激から逃げようと身を動かした時にデスクを蹴飛ばしてしまい、棚に置いてあった物が落下して結構激しい音がした。だめだ。こんなの確実に誤魔化せない。なんとかして配信を終わらないと。
『えーっと……キャメ?調子悪いならここら辺で切り上げる?』
「ん、ふ…….っは……ぁ」
ヘッドセットから聞こえる困惑したニキくんの声。返事をしたいけれど、まともに言葉が紡げない。声を出さないようにするので精一杯だ。何か通知が来た音がしたから、返事がない俺を不審に思ったニキくんからチャットが来たのかもしれない。確認しようと画面に視線を向けるが、涙で霞んだ視界ではまともに文字の認識なんてできなかった。
その時、霞んだ視界のその端に人影が映りそちらに顔を向ける。いつ部屋に入ってきたのか、そこにはせんせーが立っていた。もうなんでもいい。どんな方法でもいいから早くこの地獄みたいな状況から脱したい。助けて欲しい。震える手をやっとのことで伸ばし、せんせーの服を掴む。
「せん、せ……っ」
マイクに乗らないよう最小限の息遣いで囁くように名前を呼びながら見上げれば、ゆっくりと頭を撫でられた。
「今一旦ミュートにしたから声出して大丈夫やで」
ミュートって、いつの間にPCを操作したのか。いやそんなことよりも。
「だい、じょぶじゃ……ぁ、ない……っ!」
動くなんて聞いてないし、配信中に振動の強弱が変わることも聞いてない。というか鬼か。こんなの耐えられるわけがない。精一杯睨んでみるが、せんせーは素知らぬ顔だ。その間も、ナカに入っている機械は動き続け、快感の波が押し寄せる。
「ぁっ、あ!、もぉ、や、ぁ……っ、なか、とって、ぇ!」
「んー……とってもええけどまだ配信中だしなぁ。ファンのためにも一旦ちゃんと配信切り上げよ、な?」
ファンのためと思うなら最初からこんなことをしないでほしい。というか、この状況でまともに喋れる気がしない。
「や……っ、む、りぃ……っ」
「無理やないて。このディルド、まだあと3段階強くなるから、ここでやめとかな、もっと無理なるよ」
……なんて?既にもう無理なのに、ここからまだ強くなる?というか、強くするのか?悪魔か?
そんなことを思っていたら、カチ、と小さな音がして、振動が強くなった。
「ひぁっ!?ぁ、や、ぁっ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
完全に油断していた俺は、身体を震わせ呆気なく果ててしまう。下着の中にじわりと温かいものが広がった。どうやらポケットに突っ込まれているせんせーの右手に、リモコンが握られているらしい。
「配信、いけそうか?」
「ひ、んぁっ、やっ、むり……っ!とめ、ぇ……っ」
逆にいけるように見えるのか?本当に悪魔だ。悪魔通り越して魔王だ。イッたばかりで敏感なのに、止まることなく動き続ける玩具に、もう何も考えることができない。
「じゃあほら、ちゃんと配信終わらせられる?」
この際もう何でもいい。早くこの地獄から抜け出したくて、必死にコクコクと頷いた。カチ、と音がして振動が少し弱まる。
「じゃ、頑張ろうな」
せんせーはにっこり笑った。振動は弱まっただけで完全にオフにはなってないから、気を抜くと反応してしまうけど、もう本当になんでもいいから早くこの地獄から抜け出したくて、俺は震える手で、マイクミュートを解除した。
『お?キャメ?だいじょぶそ?』
「う、ん……っ、でも……、ちょ、と体調悪、から……っぁ、も、配信終わる、ね……っ!みん、な、ぁ、も、ごめ……っん、ぅっ……っ!」
最悪だ。全然まともに喋れていない。ニキくんになんて言い訳しよう。リスナーのみんなにはなんて言い訳しよう。
そんなことを考えながら、震える手で配信停止ボタンをクリックする。
緊張の糸が切れた俺は、そのまま机に突っ伏した。その拍子に玩具が前立腺を抉り、思い切りイッてしまう。
「ひ、ぁ—————————ッ!!」
目の前がチカチカする。イッたの何回目だ。分からない。とにかく苦しい。もうおかしくなる。
「よしよし。よく頑張ったな。じゃあ、ベッド行こか」
「む、り……ぃ」
カチ、と音がしてナカの玩具の振動は止まったが、身体に力が入らない。この状態で、立てるわけない。弱々しく首を振ると、せんせーはふっと笑って俺のことを軽々抱き上げた。普段なら“お姫様抱っこ“なんて恥ずかしすぎて全力で抵抗するところだが、今は本当にそんな気力も体力もなく、なすがまま、優しくベッドにおろされる。そのまま脚の間に割入られ、俺を苦しみ続けた玩具がゆっくりと引き抜かれた。
「ん……ッ、ふ……ぁっ」
やっと、落ち着いて呼吸できる。玩具が抜ける感覚に身体を震わせながらそう思ったのも束の間、玩具とはまた違った質量のあるモノが宛がわれた。
「えっ、ちょ、ま、ぁっひ、ぁああっ!」
抵抗という抵抗もできないままに、ずん、と一気に入ってきたせんせーのモノが前立腺を掠めながら奥を突き、その衝撃でイッてしまった。
「……っ、すご、入れただけやで?エロすぎやろ……ッ」
「は、ぁッ、やぁっ!も、むり……っ!むりだから、ぁ……っ!ひ、んぁ、ぁあっ!」
イッたというのに容赦なく揺さぶられ、身体も思考も追いつかず、だらしなく開いた口からは意味のない嬌声が漏れる。
「は……っ、く、イキそ……っ」
ラストスパートとばかりに動きも激しくなり、今まで感じたこともないような波が押しかけてきた。あ、これやばい。やばいやつだ。
「あっ、ひぁ……っやらっ、まっぇ、出る、でちゃ……ぁっ!らめ、やら……っ、あっ、く、ぁあああっ!」
「ぅ……っ、」
最奥に打ち付けられると同時に、散々イッた俺のモノからは白ではなく透明な液体が吹き出し、多分、これが潮吹きなんだろうな、なんてどこか悠長なことを考えながら、俺は意識を手放した。
次に意識が戻ってきた時には、綺麗なパジャマを着せられて、家のソファに横たわっていた。
キッチンの方から、いい匂いが漂ってくる。
あれ、俺なんでソファにいるんだっけ。
「———痛っ」
ゆっくりと身体を起こそうとして、腰の痛みに顔を顰めて諦める。そこで、全てを思い出した。突然せんせーが訪ねてきて、玩具を入れられ、配信させられ、そのまま激しく犯された。多分、過去一イかされた気がする。
そんなことを思い返していたら、美味しそうな炒飯を持ったせんせーがやってきた。いい匂いの正体はこれか。
「目ぇ覚めたか。起きれるか?」
「起きれると、思う?」
ちょっと語気を強めて返事をすれば、せんせーは分かりやすくしゅんとした。
「すまん、やりすぎた」
「ほんとだよね。俺ずっと無理って言ってたよね?」
「ぅ……キャメが可愛くて、歯止めが効かんくて……」
モゴモゴと言い訳を並べ立てるせんせーをひと睨みして、せんせーの持つ炒飯を指さす。
「お腹すいた。食べさせて」
「は、はいっ!」
なぜか敬語で返事をして弾かれたように背筋を伸ばしたせんせーは、テーブルに炒飯を置いて俺の体をゆっくりと起こすと、れんげに乗せた炒飯を口元に運んでくれる。
「ん……おいし。ところで俺はなんでソファにいるの?」
「キャメが潮吹いてベッドがびしょ濡れになったから、シーツとか洗濯しててん」
「あー……なるほどね。で?俺のことを潮を吹くまで弄んだ感想は?」
「うっ………………」
視線を逸らしたせんせーだけど、逃がさない。動くのは辛いから、ゆっくり顎を掴んで、目線が合うように顔を持ち上げてみる。
「とても、かわい、かった、デス……」
「そ」
パッと手を離して、口を開いて炒飯をねだる。素直に口元に運ばれてきたものを咀嚼していると、せんせーがぼそぼそと喋り出した。
「でもキャメも悪いんやで……俺と会えてないのに楽しそうに配信して……」
「……嫉妬?」
そう問えば、せんせーの顔が一気に真っ赤になった。
「ああそや!忙しくて自分からキャメに連絡しなかったくせに、キャメが他のやつと楽しそうに撮影したり配信したりしてるのを見て嫉妬した心のせまーーーーい男はこの俺や!!」
「ははっ、なに、それ」
元々、少しくらい嫉妬して欲しいと思って立ち回っていたのは俺なので、そこはあまり責められないのだが、あまりにもせんせーが潔く嫉妬を認めるものだから思わず吹き出してしまった。
「俺も、ごめんね。でも、正直配信中は本当に大変だから、やめて?」
「うっ……はい……」
しゅん、と縮こまったせんせーに自然と笑みが溢れてしまう。だからちょっとだけおまけのつもりで、ほとんど囁き声くらいの小さな声で、呟いてみた。
「でも、気持ち良かったから、たまになら、オモチャも悪くないね」
「……っ!!」
「調子には乗るなよ?」
パッと顔を上げたせんせーに釘を刺しながら、手元の炒飯を指さして、催促をするのであった。
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