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18,110
「俺はねー、りぃちょくんとならヤれる気がする」
その瞬間、今まで盛り上がりに盛り上がっていた場の空気が一気に凍りついた。
side;キャメロン
いつもの事務所のみんなでの飲み会。最初こそ18号がいたため女性に配慮した話題ばかりだったが、途中で18号が帰宅して男だらけになったあたりから、話題の質が変わった。みんな酔いがいい感じに回っているため、最後にセックスしたのはいつだとか、女優の誰々とヤりたいとか、最近見つけた最高のオカズとか、割と下品な会話になる。そこで誰かが、ご無沙汰すぎて男でもいいからヤりたい、というようなことを言い出した。ありえない、いやちょっとわかる、千差万別の反応がある中で、ふと、ニキくんが言い出したのだ。
「でも俺、ボビーなら抱けるかもしれん」
いつもの軽口。でもせんせーは酔いが回っているのかツッコミにキレはなく。キルくんあたりから、満更でもないんか〜?などと変なヤジが飛び始める前に助け舟のつもりで、冒頭の一言を放ったのだ。
「俺はねー、りぃちょくんとならヤれる気がする」
そして、今に至る。
(あれ……?俺、そんなに変なこと言ったかな……?)
みんなの視線が痛い。ニキくんの軽口に乗っただけのつもりなのに、なぜそんな目で見られなければならないのか。
困惑していると、りぃちょくんがすっと立ち上がった。
「キャメさん結構酔ってるみたいだから、俺、連れて帰るわ。ニキニキ、お金は後で払うから、一旦立て替えといて」
「お、おう……」
そのままりぃちょくんに腕を掴まれ立ち上がらされる。
「ほら、キャメさん、行くよ」
「えっ?ちょっと、りぃちょくん……!?」
半ば引きずられるようにして居酒屋を後にし、タクシーに連れ込まれた。
side;りぃちょ
(——え?今、なんて言った?)
聞き間違いでなければ、キャメさんが俺とヤれる、と言った気がする。
そんな馬鹿な。こちとらずっとキャメさんに片想いしていて、でもこの気持ちを伝えて関係が壊れるのが怖くて、心の中に留めていたんだぞ。人の気も知らないで。
今日の飲み会に参加しているメンバーは、キャメさん本人以外、みんな、俺がキャメさんを好きなことを知ってる。だからこそ、キャメさんの爆弾発言にみんな固まってしまった。
こういうの据え膳って言うんだっけ?なんか違う気がするけど、もういいか。キャメさんは俺とヤれるらしいから、お持ち帰りしよう。
気づけば俺は、キャメさんをタクシーに押し込んで自宅へ向かっていた。
side;キャメロン
りぃちょくんの家に連れてこられてしまった。何がどうなってこうなったのだろう。
適当に座ってて、と部屋に通されたのでとりあえずベッドに座って待っているが、落ち着かない。
ここに来るまでの車内、りぃちょくんはずっと険しい顔をしていて、とても話しかけられる雰囲気ではなかった。
(え?本当に俺、なんかした?)
何も思い当たる節がない。というかあんな形で飲み会を抜けてきてしまって、大丈夫なのだろうか。ニキくんに聞いてみようかな、とスマホを手に取ったところで、水のペットボトルを持ったりぃちょくんが戻ってきた。
「とりあえず、酔い覚ましに」
「あ、うん。ありがとう……?」
ペットボトルを受け取ってしまったが、元々お酒には強くないので、そこまで飲んでおらず、酔っていない。とりあえず少しだけ飲んでおくか。りぃちょくんはというと、俺の隣に腰掛け、自分のペットボトルからゴクゴクと水を飲み始めた。そんなに喉乾いてたのかな。上下する喉仏を見ながらぼんやりとそんなことを考える。可愛い顔してるけど、ちゃんと喉仏があって男なんだよなぁ。半分くらい飲んだところでりぃちょくんがこちらに向き直った。
「キャメさん、俺と、ヤれるんだよね?」
「え?あ、うん?」
そりゃ、あの中でどうしてもヤるなら、りぃちょくんが一番年下だし、顔も可愛いし。他の男よりはいいと思う。多分あの場にいた誰に聞いても同じ回答なんじゃないだろうか。そんなことを思っていたら、ぐるりと視界が反転した。
「……え?」
一瞬、何が起こったのかわからなかった。視界には、天井と、少し逆光になったりぃちょくんの顔。背中にはふかふかのマットレス。
状況整理と同時に、押し倒されたことを理解する。
「ちょ、りぃちょ、く、ンッ!?」
驚いて声を上げようと開いた口に、噛み付くように口付けられた。
「んぅ……っ、ふ、……、はッ」
りぃちょくんとキス、してる。なんでか分からないけれど、とりあえずよくないことな気がして、押し返そうとするけれど、容赦なく入ってきた舌に上顎をなぞられ、びくりと体が震えた。
「は、ぅ………ッん、ふ……っんんっ」
歯列をなぞり、奥に引っ込んでいた舌を絡め取られ、吸い上げられる。抵抗しようとしていた手はいつの間にか縋るようにりぃちょくんのシャツを掴んでいるだけだ。
あまりにも、キスが上手い。最年少のくせに、なんていう憎まれ口は、2人の間の浅い呼吸に消えていく。
「ぅ、ン、ぁ……っん、ふぁ……っは、ぁ」
ようやく唇が解放される頃には、お互いすっかり息が上がっていた。
潤んで熱っぽくなったりぃちょくんの瞳と視線がかち合う。幸せそうなその瞳に、どきりと胸が高鳴った。
「は、きゃめさん……かわい……」
ちゅ、と触れるだけのキスを額に落とされる。可愛い?鏡を見てから言ってくれ。そんな、飴をいくつも煮詰めて溶かしたような蕩けた瞳で、愛おしそうにこちらを見つめるその顔より、俺の方が可愛いわけがない。間違いなく、今この瞬間は、お前の方が可愛い。
そんなことを考えるくらいには、思考回路が麻痺しており、りぃちょの手がシャツのボタンに掛けられても抵抗らしい抵抗もしないまま、身を委ねてしまった。
side;りぃちょ
キャメさんを家に連れてきてしまった。
タクシーの中で少し冷静になった俺は、家につくなりキッチンに逃げ込んで頭を抱えていた。
(え、勢いのまま連れてきちゃったけど……マジで、ヤって……いいのか……!?)
自分で起こした急展開だけれど、あまりにも急展開すぎて気持ちが追いつかない。普段からバカだバカだとメンバーに言われるけれど、今回ばかりは俺自身もそう思う、後先考えずキャメさん持ち帰って、俺はバカか?
ぐしゃぐしゃと頭を掻きむしるものの、こうしていても何かが変わるわけでもない。
「ふー……よし」
連れてきてしまったものは仕方ない。
最悪、最近ジムで鍛えているキャメさんに全力でぶん殴られる覚悟を決めた俺は、ペットボトルの水を2本持って自室に戻る。キャメさんはベッドにちょこんと座っていた。ニキニキやせんせーも家に呼んだことはあるけれど、その2人より小柄なキャメさんはマジで“ちょこん“だ。というか、確かに座っててとは言ったけれど、よりにもよってベッドに座るのか。本当にこれは、据え膳?というやつでは?
「とりあえず、酔い覚ましに」
「あ、うん。ありがとう……?」
キョトンとしながらペットボトルを受け取るキャメさんも可愛い。だめだ、なんかもう、いつにも増して全ての挙動が可愛く見える。
間違っても乱暴なことはしないように、冷静になるために、ペットボトルの水を半分ほど飲み干し、キャメさんに最終確認をした。
「キャメさん、俺と、ヤれるんだよね?」
「え?あ、うん?」
よし。言質は取った。俺はそのまま、キャメさんをベッドに押し倒した。
驚いたキャメさんが抵抗しないうちに、唇を塞ぐ。
「んぅ……っ、ふ、……、はッ」
すかさず差し込んだ舌が触れる口内が熱い。キャメさんの手が、縋るように俺のシャツを掴んだ。
(やばい、キャメさんとキス、してる)
ずっと触れたかった。キスしたかった。その願いが叶っている興奮と多幸感で、すでにイきそうである。何度も角度を変えて口付け、まだまだゆっくり口内を堪能したい気持ちを抑えて唇を離せば、少し潤んだキャメさんの瞳と視線が交わる。シーツに散らばる赤い髪、上気した頬、潤んだ緑色の瞳、浅い呼吸を繰り返す薄く開いた唇。そのどれもが愛おしくて可愛い。
「は、きゃめさん……かわい……」
ちゅ、と額に触れるだけのキスを落として、キャメさんのシャツに手を掛ける。抵抗されるかなと思ったけど、そんなことはなくあっさりと上半身が顕になった。
そこで部屋の明かりを消していないことに気づいたけれど、今更明かりを消しに行ける余裕があるわけもなく。明かりを消したら可愛いキャメさんが見えなくなっちゃうから、なんて言い訳を心の中で並べ立てながら、最近ジムに通い始めて薄っすらと割れた腹筋をゆっくりとなぞってみた。くすぐったかったのか、キャメさんの身体が少し震える。そのまま指を滑らせ、胸の飾りにそっと触れれば、わかりやすくびくりと跳ねた。
「ひ……っ」
最初は何も感じなくても根気強く触っていればいずれは感じるようになるらしいと、とある筋から聞いたことがあるので優しく弾いてみる。
「ん、ぁ……」
再び身体を震わせたキャメさんは、未知なる感覚に怯えているのか、上気した頬に加えて困惑したような表情でこちらを見ていた。その表情があまりにも煽情的で、ごくりと喉が鳴る。
(いけない、やさしく、しないと……)
正直、だいぶ前から下半身は臨戦体制で、多分今、理性を手放したらレイプのような乱暴な抱き方になってしまう確信がある。ありったけの理性を総動員して、キャメさんのボトムをゆっくりと下ろした。
(ちょっとだけ、勃ってる……)
俺とのキスでこうなったのか、と思うと、えもいわれぬ幸福感が湧き上がってきて、先ほどかき集めたばかりの理性があえなく霧散しそうになる。
そこをグッとこらえて理性をかき集め、ゆるく頭をもたげたソレに触れた。
「あっ、ん、……ッ、」
手で包み込むようにして上下に扱きながら、たまに先端に触れてみる。
同じ男だから、こうされたら気持ちいいかな、というのがなんとなくわかるのは助かった。
「ぅ……っ、ひ、……ぁっ」
キャメさんの口から喘ぎ声が漏れるたび、俺の鼓膜が過剰に反応する。興奮からなのかほんのり桃色に色づいた身体も蛍光灯の光の下でやけに眩しく見えて、視覚情報と聴覚情報が情報過多すぎて脳みそがパンクしそうだ。俺がバカじゃなければ、もっと詩的に今の感情を表現できるのかな。今の俺じゃ「可愛い」が限界だ。
「ぁ、り、ちょく……っイ、く……ぁっ!」
手の中のモノが震え、白濁が指に絡みつく。よかった、ちゃんと気持ちよかったんだ。
ヘッドボードに置いてあるティッシュで軽く指先を拭うと、そのまま引き出しに入っているローションを取り出した。前に女の子とする時に使ったやつだけれど、多分、男でもいけるだろう。くそ、こんなことならちゃんとお尻用のやつ、用意しておけばよかった。
達した余韻で身体を震わせるキャメさんの足の間に割入って、片足を持ち上げるとたっぷりとローションを塗り込めた指を1本、窄まりにゆっくりと入れる。
「ン……っ」
キャメさんはびくりと一瞬身体を跳ねさせたけれど、痛いような素振りは見せなかったのでそのままローションを足しながら、2本目を挿入する。
キャメさんが苦しくないように、慎重に。解すように動かした指がある一点を掠めたとき、キャメさんがわかりやすく反応した。
「あっ!?」
ここだ、と思った。知識だけはあったけれど、初めて触れる前立腺。男が後ろで快楽を拾うためにはここが重要らしいので、場所を見失わないよう、何度も触れてみる。
「ひぁっ、ぁ、ぁあ……っ、んッ、ふ、ぅ……!」
触れるたび、キャメさんの身体が跳ねる。ナカもうねるように絡みついてきて、ここに入ったら気持ちいいんだろうな、と想像してまたごくりと喉が鳴る。3本目の指を入れながらキャメさんを見ると、口元に手を当てて必死に声を噛み殺していた。快楽に耐えるようにぎゅっと眉根が寄り瞳が瞑られたその表情も大変煽情的ではあるものの、声も聞きたい。キャメさんの全部を、感じたい。
「キャメさん、手、どけて……声、聞かせて……」
ふるふると首を振られるけれど、ここは譲れない。空いている手でキャメさんの両手首を掴み、もう片方の手で集中的に前立腺を刺激する。
「えっ!?あっ、や……っ、やだ、ぁあっ!」
余裕のなさそうな喘ぎ声を聞きながらナカを掻き回し、気づけば3本の指をバラバラに動かせるくらいにまで解れていた。
そろそろいけるかな、とゆっくり指を引き抜く。
「キャメさん、後ろ、向いて」
、顔が見られなくなってしまうのは悲しいけれど、多分、入れたら俺の理性は飛ぶと思う。キャメさんの身体に負担はかけたくないから、ちょっとでも楽なようにしておきたい。俺の指示に従ってのろのろとうつ伏せになったキャメさんは、四つん這いで身体を支えられるような力は残っていないのか、尻だけ突き上げるような格好になった。
(えっっっっろ……え、無自覚……だよな……?)
本日何度目かの生唾を飲み込み、ゆっくりと窄まりに自身のモノを宛がった。最初から破裂しそうにいきりたってキャメさんのナカに入ることを切望していたソレは、ヒクヒクと動く窄まりに誘われるようにゆっくりと入り込んでいく。
「……っ、く……っは……、」
やばい。とてもやばい。気持ち良すぎる。最後まで入ってないけど、気を抜いたらイく。それはダサすぎるので絶対我慢するけど、マジで気を抜いたらイく。
歯を食いしばってなんとか全部埋め込み、キャメさんの背に自分の体を重ねた。
(やば……溶けそう……)
ほんのり色づいた肌、荒い呼吸、汗の匂い、体温。
五感の全部でキャメさんを感じているような錯覚に陥る。多分、これが幸せってやつなんだと思う。ふわふわして、くらくらして、あったかい。もうずっとこのままでもいいと思ったけれど、下半身は欲求に素直なもので、慣れてくると動きたくなってくるのが、なんともまぁ情けない。
「きゃめさん、うごくよ……」
小さくキャメさんが頷いたのを確認して、ゆっくりと腰を引く。いかないでと言わんばかりに絡みついてくるナカを耐えながらギリギリまで引き抜き、またゆっくり戻す。
「あっ、ひぁ……っ、ん、ぅあぁっ」
先ほど覚えた前立腺を抉るようにしながら動けば、キャメさんの嬌声も大きくなる。もう声を我慢する余裕もあまりないらしい。かくいう俺も、そんなに長く持ちそうにはないので、少しスピードを早めると、キャメさんが上体を起こしてこちらを振り返っる。
「ぁっ!待っ、り、ちょく……っ!これ、や……ぁっ、かぉ……っ、みた、ぁあっ」
「……っ!?」
ポロポロと涙をこぼす濡れた瞳で見つめられながらとんでもないことを口走られ、一気に下半身が重くなった。
「ひゃっ!?ぁっ、あああっ!」
力任せにキャメさんの身体をひっくり返し、正面から最奥を穿つ。
無意識なのか、意識的なのか、嬉しそうに笑って背中に回された腕に応えるように口付け、舌を絡めとる。
「んン—————————ッッ!」
キャメさんの絶頂のくぐもった声を感じながら、俺も精を吐き出した。
side;キャメロン
りぃちょくんと、ヤってしまった。正直、とんでもなく気持ちよかった。あと、最中の幸せそうな顔が、とんでもなく可愛かった。多分りぃちょくんは俺のことが好きなんだと思う。ここまでやられたら流石に俺でも気づく。でも、りぃちょくんから明確に"好き"という言葉は聞けていない。
当の本人はというと、ベッドに力無く寝転ぶ俺の事後の処理を丁寧にしてくれたあと、何も言わず、気まずそうに、床に正座していた。
「りぃちょくん?」
「すみませんでしたっ!!」
声をかけたら食い気味に土下座された。怒られるとでも思っているのだろうか。
「順番は逆になっちゃってるけど、俺はね、りぃちょくんのこと好きだよ」
「!!!!!」
りぃちょくんの目がこれでもかというくらい見開かれた。
「でも……謝るってことは、りぃちょくんの気持ちは違うのかな」
「!?!?!?!?」
ちょっと意地悪をしてみると、わかりやすく青ざめて狼狽えた顔をする。最中の幸せそうな顔も可愛かったけれど、こういう時の狼狽えた顔も、また違ったベクトルで可愛いななんて思ってしまうから、この短時間でだいぶ絆されてしまった。
「んふふ、ごめんごめん。で?りぃちょくんは?」
「好き!!!!めっちゃ好きです付き合ってください!!!!!!」
「喜んで♪」
ガッツポーズで雄叫びをあげるりぃちょくんもまた、可愛いなと思ってしまうのであった。
コメント
1件
わあああ尊すぎる…!!😭💕💕 りぃちょくんの片思いがずっと続いてたって設定、胸熱すぎるし、「ヤれる気がする」からの急展開やばかった!!キスシーンの描写がもう…無理…推せる…✨✨ キャメさんが最後に「好きだよ」って言ったときのりぃちょくんのガッツポーズ雄叫び、想像しただけで顔がにやける〜!!🥺💖 もうこの2人のことしか考えられない…続き楽しみにしてます!!