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3 - 悪意の目 (ホラー)

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2024年01月15日

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私には、幽霊が見える。

幻覚かもしれないが、周りに目玉が落ち、目の前の人間が瞬きもしない内に消え、他人の顔が変形する…等々。

そういったものが、見えるのだ。


そんなことを言っても、一部は「気のせいじゃないか」「寝ぼけていただけ。」「嘘松」と言った言葉を暗に示す。

……ならば、そこの窓にへばり付いている手、生首は何なのだろうか。

お昼の真っ只中に、生首が見えるのも変な話だ。


それを言ってみると、「怖いこと言うなよ!」「頭大丈夫?」「え本当に大丈夫なん?怖くない?」と、怯えられるか病院勧められるかガチで心配されるか………反応が様々で、見ていて面白い。


…私は、時々、見える幻覚が怖くなる。

寝て起きた時、金縛りにあって、見知らぬ女が私へ徐々に近寄り、首を絞められることもあった。


…だが、実を言えば、そこら辺に居る幽霊(幻覚?)は、そこまで危険では無い。

こう言った幻覚が、私と同じように見える人ならば、わかるだろう。

幽霊が見えても、見えないフリをするのだ。


たとえ、怖くても。

ソレと上手く付き合っていかなければ、私は生きていけない


私よりも霊感が強い人が見れば、「これは有害」「これは無害」とわかるようだが……残念なことに、私にそんな能力は無い。

その為、どんな霊とも関わりを持たず、見えないフリを行う…そうすれば、ある程度の自衛は可能だった。

そうやって、私は生きていた。


…昨日までは。

最近、鏡、電源の付いていないテレビ、真っ黒なスマホの画面…

それらに、目玉が見えるのだ。

二つ。まるで、そこに人でも居るような所に。

だが、現実を見回してみれば、そんな物は無い。と言うか、居たら完全に不法侵入だろう。それはそれで怖い。


…画面内の目玉は、今までにも同じコトが何度かあった故に、無視していた。

しかし、目玉は徐々に、こちら側へ近付いてくる。

それをなんとなく理解したのは、今日だった。

明らかに、こちらを……私を、認識している。

私は、本能的な部分で、これはヤバイ、とわかった。もうちょっと速めに本能が動いてほしい


そのことを友達に相談しようと考え、学校で、友達に相談してみようとした。

学校での休み時間、友達に教室の隅で相談しようとしたが…


…無理だった。監視されていた。

友達の、電源の切れたスマホに…れいの目玉が、居たのだ。早朝よりも、こちら側に近づいている


私は友達に相談する雰囲気を素早く笑いの雰囲気に変えた。友達はゲラだった為に、簡単に乗っかってくれた。

…少し怪しまれはしたが、目玉が何処から見ているのかわからない為、話を流した。

そして、放課後。もう、何をすれば良いかわからなかった。

両親にこんなコトを言っても、あの親は「頭大丈夫?」としか言わないだろう

漫画や小説のように、霊媒師の友達がいる訳でも無かった。


もう、打つ手は無い。

自分は、半分諦めて、スマホの真っ黒な画面を見た

……目玉が、学校の時より近づいて来ている。

あと3歩進めば、目玉は…私の所に来るだろう。


もう、私は諦めた。

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