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敵「あぁ、よろしく頼むよ。」
そう言い終わる前にカノの瞳と同じ色をした刀を振り下ろした。
敵「いった、カノよぉ、腕上げたか?」
ケホケホと血を吐き出しながら煽る様な口調で問う。
カ「あぁ、上げたさ。てめぇに負けねぇようによォ!」
三白眼だった目を瞼がちぎれそうな程あける。もう一度刀をふりおろそうとしたとき…
「やめて!」
そう、僕の口から出ていた。なぜ声を上げたのか分からない。ただ、懐かしい声を聞いたから。
その瞬間、周りの時が止まった。皆の視線が僕に突き刺さる。痛く、鋭く。
カ「おい、零。何言ってんだ?やめろなんてよォ、」
最初から可笑しかったんだ。そう分かっていたのに分からないふりをしていた、というより分からないようになっていた。
「あははッ、僕、分かったよ。こんな馬鹿でもちゃんと分かっちゃったよ!キド!」
自分の名前を呼ばれたことがびっくりしたのかキドが肩を震わせる。
キ「なんです?どうしたんですか?」
馬鹿な僕…いや、俺でも分かる。仮面をしていて顔は見えないけど焦っているのが解ってしまう。
「ねぇ、ここ。僕が住んでいい場所じゃないでしょ?」
まだ偽の世界の口調でいる。だが脳内は完全に元の世界に戻った。
カ「は?何言ってんだよ!?住んでいい場所じゃねぇってよォ!」
カノはまだ分からないみたい。だから分からせてあげる。まぁ、カノには分からないだろうけど。どっぷりキドの沼に嵌った_____。俺はあんたみたいに諦めてないから。もがき続けているから。
「ここ、キドが作った異世界なんだよ。だってさ、キドって心操れるんでしょ?じゃあ俺の治ったココロ。操ってみてよ。ねぇ!!!」
声がバグる。ガビガビ聞こえる。だけど俺は出せる最大の声をあげながら虚無になるであろう場所に話す。
二「…君が初めてだよ。ここが現実じゃないなんて。」
幼き声が相まって恐怖心を擽るがそんなのお構い無しに話す。だってそうじゃなきゃあんたらを壊せないから。
「ねぇ、そうでしょ!?俺がずっっっと話せばあんらはぶっ壊れるんでしょ!タネが分かれば簡単なんだよ!!!」
俺が話す度に雑音が耳を壊す勢いで聞こえる。でも話す。この世界ではカノとして生きているあんたを助ける為なら俺の耳はどうなってもいい。聞こえなくなってもいい。
「俺は何度でも話すよ!!喉が潰れたって殴られたって絶対話すのはやめない!!!」
もう、キドとニアとコノハと敵の姿が見えない。バグが纏まりついているナニカになっている。
でも、カノ…いいや、あんたの名前はカノなんかじゃない。ねぇ、そうだよね?楼にぃ。
「楼にぃ!!起きてよ!!昔みたいに遊ぼうよ!!!」
?「楼にぃ?誰、だよそれ。」
嘘だ。元の世界にいる俺の中のナニカが楼にぃだって言ってる。
「楼にぃ。待ってるから。」
そう言った瞬間俺の口から出ていた雑音が更に大きくなり口を開けても楼にぃに聞こえない。
(あぁ、なんだか眠いな。今日はもう寝よう。楼にぃへ、おやすみ。)
目が覚めるとそこは見知らぬ天井。だが地面は濡れておらず布のようなフワフワとした肌触りを感じる。
?「ーー。」
誰かが話している声が聞こえる。さっき聞いたがどこか懐かしい声。いつぶりに聞いたのだろう。
「楼にぃ…」
俺がそう言うと白衣を着た男の人と楼にぃがこちらを向くや否や抱きしめてきた。
楼「良かった…良かった…!零…!」
もう1人の男は誰かと電話をする。
どうやら俺は昏睡状態になっていたらしい。もう一人の男、医師さんも言っていた。「起きたのは奇跡だ」
って、奇跡と聞いた楼にぃはいつもなら見せない涙を零していた。
どうやって起きたのかと聞かれた。詳しいことは覚えてない。だけど唯一覚えていることを話した。
「俺が起きれたのは楼にぃのおかげだよ。ありがとう」
そう言うと楼にぃは一瞬驚いたが直ぐ様笑顔になって
楼「何言ってんだよ。でも、夢の中で俺が助けてくれたんだろうな。ありがとう、夢の中の俺。」
って俺の頭を撫でながら話す。
この夢を見てから久しぶりに楼にぃと隣り合わせで寝ることにした。昔と比べてベッドが小さく感じるがそれも成長だろうと思う。
「おやすみ、楼にぃ」
夢の中では帰ってこなかったけど
「おう、おやすみ、零」
戻ってきた今なら帰ってくるんだ。その嬉しみがいつもに増してよく分かるんだ。
HappyEND。
ようこそ、化け物どもの集い場へ。に関する雑談&キャラの説明
はい、3話で終わりましたがすんごく頭を使った気がします。あと3話目の投稿遅れてすみませんでした。そして2話目で予定していた題名を変わってしまったのは中身を見ると何となく察して貰えるでしょう。はい、考えていたのはあったんですけどそしたら私の投稿ペースだと絶対最終回まで行けない!!と思い急遽この中身を考えましたね。なので遅れました。そういう事にしておきましょう。
ところで、皆さん気になったことでしょう。楼にぃのことが。え?気になってない?なら説明するの辞めます。
…って言うのは嘘でちゃんと説明します。
楼(ろう)と読みます。もし最初読めなかった方はもう一度名前の読みを知った上でお読み下さい。
零くんの唯一のお兄様ですね。勿論、オリジナルキャラです。これだけでいいでしょう。詳しく説明すると頭がこんがらがると思いますし。それでは、