家が倒産するかもしれないと言うときに、ハレルヤローンの社長が訪ねてきた。
会社の為にこの男の後妻になれと父に言われ、二人で会った時に偶然、男とその秘書らしき男の話を聞いてしまった。
わたしとは籍を入れず、それどころか飽きたら風俗に落とすと言っていた。
今までだって新二くんで我慢してきたのに、こんな気持ち悪い男のおもちゃにされた挙句、風俗なんて絶対に嫌だ。
ISLANDが助けてくれれば。
わたしは新二くんに泣きついた。あの子は、わたしに愛されたくて必死だから大島の家を使って助けてくれるようにお願いした。
父は大島家が助けてくれるかもしれないと知った途端、学生の新二くんではダメだと言いだして、父の条件に合うように賢一さんが仮の婚約者として立ってくれた。
父の思惑は、賢一さんの方が将来有望だと睨んでいたからだが、わたしにとっても都合がよかった。この婚約を仮のままにはする気は無かったから、やっと来たチャンスだから。
新二くんが社会人になるまで賢一さんを本当の婚約者にすればいい。