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フォンテーヌ侯爵家での騒ぎから二週間。
国王夫妻の居室で、ミリエットは真剣な面持ちを浮かべ、侍女たちの報告を聞いていた。
「西棟の廊下に敷かれた絨毯に、痛みが見られるようです」
「国賓を迎えるための客室の花瓶も欠けているそうですわ。滅多に使われることはありませんけれど……」
「では、絨毯は修繕の手配が可能か、侍従長に連絡を。予算の都合もあるでしょうが、これから寒い季節だから、早い方がいいでしょう。花瓶は……ひとまず後回しで」
「かしこまりました」
「それから、新しいフォンテーヌ侯爵に贈り物をしようと思うのだけれど……」
絹張りの長椅子に腰かけたミリエットが行っているのは、王妃としての執務だった。
国王の配偶者たるもの、ただのんびりと暮らすだけというわけにはいかない。王城の衣・食・住の采配を振るうのは***************************
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