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それでも、愛そうよ
第三章
寒……、、
珍しく寒さで目を覚ました。そのわけはきっと布団が薄いから。あとひとりで寝てるのもそうかも。
今何時やろか
時計時計…………
5:30
ゆーてやな、
あと少しで起床時刻やしええか。
寒いのを我慢して少し窓を開ける。まだ暗い外を見ながらぼーっと考える。
この前の討伐……どうなったんやろ。
ほぼほぼ覚えとらん。斑鳩が来てからなんにも。怪獣被害は??どのぐらい時間かかったんやろ??サポートは、??亜白隊長は無事、??事務作業はどうなっとるんやろ。ちゃんと進んでるんやろか、、心配やなあ、……。どのぐらい寝とったんやっけ…んえーと、……11?って鳴海さんが言うとった気がする。1週間以上……はあ…。。誰にも見せる顔があらへん。。たった2発当たっただけやのにバランス崩してまうとか雑魚すぎる……。。その後対処できたはずやねんけどなあ、……。、、、、…あ、…せやあの隊員どーなったんやろか。。無事か??あの後大丈夫、??怪獣に食われて死んどらん、??それならええんやけどなあ、。。仮に生きとったとしても大丈夫やろか…………。。はは、…亜白隊長にボロカス言われとる可能性あるかもなあ。。。可哀想やって、。ぁー、鳴海さん、第3来とらんよね来とらんよね、…??!鳴海さんはあかんよ、。。泣いて自害するまで殴りそ〜、。。あかんほんま怖いわ、。自害て、、……さすがにフリーレンvsアウラルートはないやろ、…。ぇ、自害て??なにで切るん???えGS-3305?????それ自分で切れへんくない??笑笑 自害やなくて鳴海さんが強制抹殺する側やん。うわー、無理、、、。。怖すぎやろ、。
色々考えるうちに時間は経ったようだ。
ガラガラっとドアが開き看護師が入ってくる。
「おはようございます」
「おはよーございます」
「体調の方はどうですか??」
「えぇ、お陰様で」
「痛みの方は?」
「まだ痛みます」
「少しずつでいいので良くしていきましょう」
「点滴も少し違うものにしますね」
「点滴付け替えさせてもらいます」
「ありがとうございます」
「朝食食べれますか?」
「はい」
「この後お持ちいたしますね」
「面会に関しては1時間後からスタートになると思います」
「ご無理なさらず、何かあったらナースコールを押してください」
「ええ。ほんまにありがとうございます」
「早く良くなるように最善を尽くすので」
「ゆっくりしててくださいね」
ここまで優しくされるとちょお照れてまうなあ。
今日のご飯なんやろ。
数分
「失礼しまあす」
「食べ終わったら教えてくださいね」
「ありがとうございます〜」
わっ、……当たりや…!
少量の白米と白身魚。卵のかきたまスープに大根と人参のなます。
久しぶりのご飯が病食なのは少し悲しいが、どれもすごく美味しそう。
白身魚はもう少し味濃くてもええんやけどなあ……しゃーないか、…。。
うん、なますも美味しいけどやっぱ味が薄い…。。はーー、…はよ退院しておいしぃの食べたい。鳴海さんの野菜炒めも最近食べとらんかったなあ……。。
ふふ、あれから全然、、野菜炒めしか作れへんからなああの人。面会できたら言うてみよ。
おいしいが味が薄くてあまりしっくりは来ない。それにちょっとお腹いっぱいになってきた。でも、とにかく一刻も早く回復するために胃に食べ物を送る。
コンコンコン
きっちり3回、軽くなるドアの音。
「ん、…??はあい」
ガラッと空く扉
「失礼する」
「ゎっ、亜白隊長、!!」
「、すまん、食事中か」
「いえ、大丈夫です」
「討伐やらなんやら…すみません、」
「いや、気にするな」
「無理はするな、崩していいぞ」
「あっ、すいません、ありがとうございます」
「体調の方は??」
「お陰様でだんだんと良くなってます」
「そうか、よかった。」
「本当に、君には死なれちゃ困る。」
「ただの事故でも無理はするんじゃない」
軽いでこぴんを食らう
「ぁいてっ」
「ほんますみません」
「ヒヤヒヤしたぞ」
「…それと、本題なんだが」
「えぇ」
ドンッ
「……」
「…頼む、、、、終わらないんだ……」
「わあー、…たっっっくさん嫌になるほどありますね」
「これでも減らした方だ…」
「頼む……。。頼む…。。」
「いつまでですか、、、、」
「……5日後…」
「ギリギリやなあ〜、…………」
「頑張ります」
「本当か…!」
「寝てたぶんやらなあかんので」
「頼もしい副官だ」
「5日後、回収にくる。」
「最悪終わらなかったらそれでいい」
「私と小此木もがんばる」
「睡眠はとってくださいね」
「お前が言える立場ではないだろう」
「あれぇ〜」
「ふっ、」
「休みつつ頼む」
「また来る」
「お気をつけて」
「ありがとうございました」
いらん手土産やな。。。
朝食の隣にどっっさり置かれたこの前の討伐の資料。11日分(多少は減らしてくれた)の事務作業…………はあーーーー、…。。
食べながら目は通すかあ、……。。
ただでさえ味の薄い病食が少しづつカスカスになっていく。
これ以上味せんくなったらどーするんもー、。。
素材の味だけやで。美味しいけれど…!!
はあーーー、、、。。
お行儀は悪いけれど、こうでもしないと終わらない。食べつつ資料をめくっていく。
ふーん、
…結構時間かかったんやなあ。終わる時間も遅い。…………はあぁ、怪獣8号出現。あのアホ、なに普通に…簡単に変身しよって。まあそのおかげ……ってのもあってこの時間。もしカフカが変身しとらんかったら時間ももっとかかったのかもしれへん。まあ吉と出るか凶と出るか言うたら吉か。……えーと、蜘蛛型やから動きが早かったし、一体一体もデカイはず。。本獣も倒すんに、十分範囲が必要……。。
え、……
唖然とする
ガラガラッッ
「保科ァ」
「わッ、ぇっ、あっ、……なるみ、さ、」
「おはよーございます、」
「ん、」
「はよ」
「体調は」
「ぁ、えと、…」
「順調に治ってます」
「ふぅん」
目線を落として軽く舌打ちをする
「…くそ、亜白の方が先か」
「残念ですね」
「可哀想な手土産だな」
「手伝ってくれてもええんですよ」
「めんどくさいし何するんだよ」
「んー読み上げ?」
「音読か」
「鳴海さんのええ声で」
「自分で読め自分で」
「ケチ」
「ドケチ」
「お前の扱い難易度バグってんな」
「難しい」
「ふふふ」
よいこらせッ、と椅子に座る鳴海さん。
頭が真っ白すぎてやばい。ちゃんと会話できてるのかな。自分が自分ではないような、自分から切り離されているような…他の誰かの視界を覗き込んでいるような感覚。離人症、、??みたい、な、??
先程の会話すらうっっすい記憶となって鮮明に思い出せない。この感覚、きもちわるい。
たまーーーーーーーーーーーーに、ごく稀にあること。気づいたら治ってるから……まあとりあえず我慢。
なんで、
自分が…………、、、
「美味いのか?」
「えっ、」
「あ、これ?」
「食べてみます?」
「何がええですか?」
「…健康そうだな……」
「じゃあなます」
「はいはい」
「あ」
「ぅゎ、……え、…薄……」
「えっ、ッっはははっ、笑」
「顔おもろっ、笑」
味の薄さに絶望しとるのおもろい
「調味料いるか、?」
「怒られるて」
「魚」
「はいあーん」
「ん、」
「うわあ薄い」
「魚だな、……」
「いや魚ですやん」
「すーぷ」
「どーぞ」
「…間違ってるだろ」
「ぜっっっっったい間違ってる…」
「ボクの方が上手く作れる……」
そんな胸張って言えることやないと思うんやけどね、
「いや極端にしょっぱいやん」
「あれはッ!!その、……」
「ま、まあ、??レティーナ??の??調子が悪かったってゆーーか???」
「レティーナ使ってまで目分量する方がアホやわ」
「しかも失敗しと「調子が悪かった!!!!」」
「食い気味やめてえ」
「次は絶対上手く作れるからな!!!」
「退院したら作ってや」
「ふん任せろ」
「米くわせろ」
「えぇ、……、、あーん」
「ん、…うん、」
「米」
……てかむっちゃ食うやんこの人…。。
「朝ごはん食べてませんよね??」
図星
「………」
「お腹減ってんねや」
「食べます?」
「病食でよければ」
「お前が食うんだろ」
「お腹いっぱいやねん」
「……、」
「あ」
「ワガママやなあ」
「ん、…薄」
「薄言いながら食うてるけどな」
「てか自分で食べてくださいって」
「んんーーー、、ほら手を動かせ」
「お腹を空かせたカッコイイ彼氏が口を開けてるぞ」
「むかつく」
「お前さすがにその量は1口じゃないぞ?」
「無理だからな??入らないぞ??」
「いやーいけますよ」
「鳴海さんは最強やから」
「お前は最恐だな」
「ほら遠慮せんでたくさん食べなはって〜」
「ちょっまじッ」
「だっッははははッ笑」
「かわええリスやなあ笑」
「ほあえまひでくはあれ」
「わー、凶暴」
「てかもうどっちが病人ですか」
「普通食べさせてもらうん僕やん」
「んっ、はあー、」
「おお言ったな??」
「口開けろおかっぱ!!!!!!!!!」
「えっ、まてッ!!」
「ぶっッはははははははッ笑」
「両頬詰め込みすぎだろ、!!」
「お前もリスだな」
むっっっっっっっっかく〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「っはあー、」
「いや、詰め込んできたん鳴海さんやん、」
「死ぬかと思たわ、」
「窒息」
「お返しだ」
「ありがたく思え」
「美化しすぎやねん」
「”仕返し”の方が似合いますよ」
「ひっどいなあ」
「ははは」
ぶー、ぶー、ぶー、と棚の上から音が鳴る。
「呼び出されてますよ〜」
「あ??」
「そのうち切れる」
「長谷川さんが?」
「あいつは常にキレてる」
「はよ帰らんと鳴海さんは斬られてまいますよ」
「なにうまいこと言ってんだ」
「いひひ」
「はあああーーーーーーーー」
「……今誰もいないから行ける」
「持ち帰っていいか」
「日本最強が泥棒みたいなことしてええんですかあ」
「テイクアウトで」
「Uberじゃ無理や」
「退院まで待ってください」
「まあああてええええなああああ」
「11日も待ったのにまだ待つのかあ……」
「しばらくひとりですねえ」
「一生やないから」
「そのままお前が病院で誰かに毒殺でもされたらどうなるんだよ一生会えなくなるんだぞ」
「コナンみたいな、笑」
「毒の耐性あるんで」
「キルアか」
「いいツッコミですね」
「ちょお待っとってね??」
「………」
「眉間にシワよせたらあかんよ」
「綺麗な肌なんやからあ」
「んーーーーーーーあーーーーーーーー」
「いつ退院だあーーーー、、、」
「明日?明日??」
「そんなすぐちゃうよ」
「なああんでえあ、」
「ええ子にしとってや??」
ちゅ、と軽く額に落とす
「……」
目ぇキラキラしよった
「な、なんで!!!!!!!!!」
「そこは口やろがいッ!!!!!!!!!」
「うわっ、上がってこんといてッ!!!!」
「ちょ、がめつッッ」
「ぅおぉい口開けろやこのおかっぱァ!!!!」
「病人病人病人ッッ!!!!!!!!!」
ガラガラッッ
「っはあー、、、助かりました、、」
「申し訳な「ぬわぁああんでだ長谷川ァァアッッッ!!!!」」
「怪我の方は??」
「えぇ、だいぶ良く」
「そうか、早く治るように願っておく」
「ほんまおおきに、長谷川さん」
「長谷川ァァァァァァァアアアアアッッ!!!!」
「やめんか」
「行くぞ」
「なっ、!!!!ボクはまだ保科からのキスを貰ってなッ」
ばたんっ
「おもろ、」
静かになってひとり、ずっとずっと意識して持っていた資料に目をやる。
【怪我人3名 ※うち1名は重傷】
【死者2名】
守れた命
自分が少し日和ってしまったせいで、この5名には取り返しのつかない事をしてしまった。
相当怖かっただろうに、トラウマになってしまっただろう、どれだけ助けを呼んだのか、どれだけ神に願ったのか、どれほど防衛隊員を見かけたかっただろうか。
そして見れなかった未来、できなかったこと、やり残したこと、たくさん後悔があってたくさん恨まれるのだろう。
今までこんな事なかったのに。
自分の不甲斐なさ、何も出来なかったこと、呑気に寝てしまったこと、そしてきっと、隊員の中でもたくさん怪我をしてしまった人がいるのだろう。一生モノの治らない傷ができてしまったかもしれない。討伐は順調だった、きっとその後も順調だったのだろう。亜白隊長が言ってたように、自分が隊員の、隊長の、盾となり矛となる、そういう役割だったはずなのに。盾も矛も失ってしまった。
なにがダメだった
状況確認、指示不足、自分の判断力、攻撃、防御、素早さ、
足りない、足りない、
自分のせいで5人も、ましてや第3にも被害がある。
まだまだ、こんなんじゃ後輩も、、亜白隊長も、………鳴海さんだって守れへん。大切な人がどんどん居なくなるのだけは見たくない。
そうだ、
“副隊長”
どこかで勘違いをしていたのかもしれない。
副隊長、という座を持っているだけじゃダメ。
忘れていた、思い出したくもなかった。気持ち悪くて、ぬるい記憶、
昔から1番じゃないのに、常に上には誰かがいる。保科家の1番は保科宗一郎。絶対に越したい存在だった。だから人の倍刀を握って振って、やってきたはずなのに、届きそうで届かない。諦めろ諦めろ、口を開けばみんなそう言う。ガキん頃からずーーっと、。泥みたいに簡単に投げれて、そう簡単には落ちないような言葉。
だから亜白隊長に認められた時、初めて”諦めろ”と言われなかった時。きっとその後から徐々に徐々に忘れていた。
自分が完璧なんてアホくさい。他人よりできるなんてバカらしい。誰かよりマシ、誰かよりもできる、なんて常に人と比べるなんて。
どこで、どこか遠くで間違えた解釈。
足りない、こんなんじゃ誰も守れない、。
兄貴、みたいに。
亜白隊長みたいに、。
鳴海さん、みたいに、。
常に人の上に立てて、誰かを守り、誰かを助け、誰かの役に立てるような、完璧にならないと。
あぁ、どうしよう。この先の資料を見たくない。
胃にある物が逆流してきそうだ。
気持ち悪、、、
ねくすと100
またじかい⚡️
6000文字お疲れ様です💮💮💮
コメント
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あけましておめでとうございます!!今年もk氏さんの作品たくさん読ませて頂きます✨ やっぱりkしさんの作品は夢中になれてすごいです👏見ていて楽しいし、疲れが吹き飛びます♡ これから頑張ってください!!
あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします! こんなお忙しい時期にこんなにも完成度が高くて尊さと愛おしさとコメディ性がぎゅーって詰まった作品を提供してくださって本当に本当にありがとうございます!!🥹🥹💖💖💖 会話のテンポ感とかも相変わらず面白くて大好きだし、あーんのシーンはほんとにもう尊くて最高でした!🫶🏻🫶🏻🫶🏻 保科さんは責任感強いからそれに潰されないか心配です😢
あけましておめでとうございます!! 今年もk氏さんの作品たっくさん読んでたっくさんコメントさせていただきます💕 k氏さんも忙しい時期だと思うのに、作品出してもらってほんまに感謝しかないです💕 保科さんが鳴海さんにあーんしてるのも可愛いし、鳴海さんがそれにのって甘えてるのもほんまにかわいいです! 最後の保科さんがちょっと悲しんでる(?)ところ、比べちゃうところ、胸にギュッと来ました😭 続き楽しみに待ってます💕 (ほんまにゆっくりで大丈夫なんで、無理だけはしないでくださいね!!) 長文失礼しましたっ!