12世紀、異界から地球に侵略して来た吸血鬼の王は、自分を敗北させた人間と契約を交わし、宇宙空間内では、吸血鬼の能力が制限されるよう、また、異界には戻れないよう定めた。これにより、人間と吸血鬼は見分けがつかなくなったが、吸血鬼達は、子孫に自分たちが人間ではないことを教え、吸血鬼の歴史を風化させないようにしていた。そして千年以上たった31世紀も、吸血鬼は引き継がれ、吸血鬼がいることは人間にはバレず、人間による迫害などを一切受けずに平和に生活していた。しかし、3052年、異界から悪魔が侵攻してきた時、その平和は崩れ去った。悪魔は魔法を使うが、その原理は人間の発達した科学技術により解き明かされ、悪魔の倒し方や、人間かどうかを見分ける機械も発明された。これにより、人間ではない吸血鬼は、人間ではないことがばれ、何もしていないのに絶滅に追い込まれることになったのだ。
イギリスにてー
吸血鬼:リースは飴玉を買い、店から外に出た。すると、前に警官がたっており、拳銃を突きつけてきた。
「リースレット=シービーだな?邪悪な吸血鬼の女。署まで同行願おう。」
リースは逃げようと走ったが、石につまづいて転んでしまった。警官は特殊拳銃を構え、引き金を引いた。
ダァーン!!
その銃弾は、リースの心臓を破壊し、自身の核を破壊された彼女は消滅する。そのはずだった。しかし…
その銃弾は闇色の刃によって受け止められ、刃の中に消えた。
「まさか貴様らは重要指名手配の…」と警官が呟いた。その視線の先には2人の東洋人がいた。1人は片目が赤色。恐らく義眼だろう。歳は結構若いように見える。もう1人は普通に見えるただの?美少年だった。
「おい警官、うちの仲間に弾を撃とうとするとは…死にたいのか?」片目が赤の義眼の男が言った。
警官が叫ぶ。「指名手配の吸血鬼:シーデッドとと珱泉!今ここで射殺する!!」そして、特殊拳銃を構えた。
しかし、背後から銃声がして、警官はまるで存在しなかったかの如く消えた。
「逃げるぞ!」
「ああ!」
「デッド、次はどこに逃げる気だ?」
「スペインだ!」
2人の男は、リースの手首をつかみ、港の方へと急いで駆けていった。