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桃夢 ㄘぃ
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第5話「帰り道」、じんわり沁みました…。たっつんが何も聞かずに歩幅を合わせてくれる距離感がまず好きで、「リーダーやめてみ」の言葉にはっとしました。ずっと一人で耐えてきたじゃぱぱが「隣いて」と頼るシーン、弱さを認める勇気が美しかった。握る手の優しさに、読んでるこちらも温かくなりました。2人の関係性が丁寧に描かれていて、次が気になります。
外はもう真夜中だった。
街灯の光が静かな道をぼんやり照らしている。
じゃぱぱは隣を歩きながら、ずっと無言だった。
でも、少しだけ。
本当に少しだけ、肩の力が抜けていた。
隣のたっつんが、何も聞かずに歩幅を合わせてくれているから。
「……寒ない?」
たっつんがふと聞く。
「ん、大丈夫」
そう答えた瞬間。
ふわ、と肩に何かがかかった。
「え」
たっつんのパーカーだった。
「着とけ」
「たっつんも寒いでしょ」
「お前のが顔色終わっとる」
じゃぱぱは少し困ったように笑う。
その笑顔を見て、
たっつんはようやく少し安心した。
「……笑えんやん、お前最近」
「……っ」
急に言われて、じゃぱぱが足を止める。
たっつんも立ち止まった。
「無理して笑っとる時と、ほんまに笑っとる時」
「長いこと一緒おると分かるで」
じゃぱぱは目を逸らした。
「……そんな分かりやすかった?」
「分かるわ」
たっつんは少し眉を下げる。
「配信終わったあと、一人になると急に静かになるし」
「“大丈夫”しか言わんし」
「寝不足でも無理して動くし」
図星ばかりだった。
「ほんまはずっと心配やった」
その声があまりに優しくて、
じゃぱぱの胸がまた熱くなる。
「……言えなかった」
「うん」
「頼ったら、弱くなる気がしてた」
たっつんは少し考えるみたいに空を見上げてから、
ぽつりと言った。
「俺は逆やと思うけどな」
「?」
「頼るんって、怖いやん」
「嫌われるかもしれんし、迷惑かけるかもしれんし」
じゃぱぱは静かに聞く。
「でも、それでも“助けて”って言う方が、よっぽど勇気いる」
その言葉に、
じゃぱぱの目がゆっくり揺れた。
たっつんは歩きながら続ける。
「お前、ずっと一人で耐えとったんやろ」
「怖かったやろ」
「……うん」
やっと出た小さな本音。
それだけなのに、
たっつんは「そっか」って、すごく大事そうに返した。
否定もしない。
説教もしない。
ただ、受け止める。
それが今のじゃぱぱには痛いくらい優しかった。
少しして、信号待ちで立ち止まる。
静かな夜。
赤い光の下で、
たっつんがふとじゃぱぱの方を見る。
「なあ」
「ん?」
「今だけでええから」
「“リーダー”やめてみ」
じゃぱぱが目を瞬く。
「……え?」
「ただのじゃぱぱでおれ」
その言葉が、
胸の奥にすとんと落ちた。
“リーダー”
“ちゃんとしなきゃ”
“期待に応えなきゃ”
ずっと頭の中を埋めていた言葉たちが、
一瞬だけ遠くなる。
じゃぱぱは少し俯いて、
小さく笑った。
「……難しいな、それ」
「知っとる」
たっつんも笑う。
「せやから今は俺がやらせる」
青信号になる。
歩き出そうとした瞬間、
じゃぱぱの手がそっと袖を掴んだ。
たっつんが振り返る。
「……もうちょい」
「このまま、隣いて」
弱くて、
でも確かに“頼ってる”声だった。
たっつんは一瞬目を細めてから、
何でもないみたいに返す。
「最初からそのつもりや」
そう言って、
今度はたっつんの方からじゃぱぱの手を軽く握った。
逃がさないように。
でも、苦しくならないように。
優しく。
じゃぱぱさんはおうち何軒かあると聞いたのでその帰り道だと思ってください💦