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「ルイ。朝だよ。」
ルイが朝に弱いのは知っていたので、今日は呼ぶことにした。昔もそんなことしてたなぁ、と懐かしく思いながら待っていると、戸が開いた。
「おはよう。ネネ。」
「あれ?今日は起きてたの?」
前まで朝は寝ぼけてて立って寝そうな位だったのに。
「たまたま早く起きたのさ。で、ネネ、どうしたんだい?呼ぶということは何か用がありそうだけれど。」
「そう。健康診断するからついてきて欲しくて。」
「え」
ルイは見開いて驚いた様子だった。
「…まさか、また不健康な生活してた?」
「いや、そんなことはないさ。こんな城でも健康診断は欠かせないことに少しびっくりしてしまっただけさ。」
「とりあえず、髪を整えてくるよ。」
よく見ると、髪は所々はねていた。それに服もパジャマのままだった。
「うん。じゃあ、待ってるね。」
「あぁ、頼むよ。」
そして背を向けてルイは部屋に戻っていった。
待つこと…5分位?過ぎて戸が開いた。
「すまない。遅くなってしまったよ。」
「ううん、大丈夫。それじゃあ行こうか。」
医療室前。ちょうどツカサ様とすれ違った。ツカサ様はこちらに気づき、
「おはよう!!ルイ!ネネ!」
「おはようございます。ツカサ様。」
「おはようございます…ツカサ様は健康診断が終わった頃ですか?」
「あぁ!今回も問題なかったぞ!」
「さすがですね。」
ルイはツカサ様を讃えるように言った。このあとのツカサ様の行動は、手に取るようにわかる。
「ハーッハッハッハ!そうだろうそうだろう!」
ほら、自慢げに笑う。まぁ、それがツカサ様の良いところ。
とほかのメイドは言う。
「ルイも問題がないといいな!」
「えぇ、…そうですね。」
「じゃあ、そろそろ失礼するぞ!」
「はい。」
そう言って、ツカサ様は自室の方へ向かっていった
「ほらルイ、行くよ。」
「…あぁ。」
ルイがいつもより警戒するような顔をしていた気がする。…そんなに不健康な生活を送っていたの?
「こんにちは。よろしくお願いします。」
「こんにちは。私はアサヒナマフユ。この城の医者をしています。」
「じゃあ、早速始めるね。」
「私は失礼します。」
さすがにプライバシーかなと思い。その場を後にし、部屋の前で待機した。
「ありがとうございました。」
しばらくすると、ルイが出てきた。
「どうだった?」
「あぁ。問題はなかったよ」
出てきたルイの表情は、健康診断をする前の時より緩まっていた。
もう…ルイってば学校に通う前から野菜食べずに生きてきたから…
…
え?学校?
私、それにルイだって、学校に行ったことはない。どうして…
「ネネ?」
「…え?」
「どうしたんだい、ボーッとして」
「…なんでもない。部屋に案内するね。」
「あぁ。頼むよ。」
最近学校が新しくできたからそのせいかな。何となく夢に出てきた気がするし。