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せめてもの抵抗のつもりで目の前にある顔を上目に睨み据えるけれど、
「そんな反抗的な顔より、さっきのように従順な方が、ずっといいと思いますよ」
彼はまるで動じる風もなく、私の視線を薄っすらと微笑んで代わすと、露わになった胸の尖頭にチュッと音を立てて吸い付いた──。
次第に、素肌に点々と浮かび上がるキスマークに、
「……どうして。どうして、こんなことをするんですか……」
自分の淫らさを思い知らされるようで、僅かに残っていたささやかなプライドまで、いともたやすく捨て去られていくように感じる。
「……どうしてとは?」
何の感情も映さない瞳が、身体の上から私をじっと見下ろす。
「真梨奈には、優しくしたんですよね?」
「だから……?」
私の問いかけに答えは返らずに、ただ疑問だけが重ねられる。
けれど、納得の行く答えなどを求めたところで、目の前のこの人が教えてくれるはずもなく、元より聞いても無意味なのかもしれないとしか思えなかった……。