「では、こちらの地図を見てください。」
クルルが大きな地図を開き
次のように言った。
「まず、人との共存を嫌っている
リーズという国に行ってください。」
「ここには共存を嫌うゴブリンがいます。
とても凶暴なので、武器を持って行ってください。」
「武器ぃ?」
武器ってなんだよ…
そう思っているとクルルが隣の部屋へ
走っていった。武器といえば…エアガンだろうか?
「あったあった。
先生から貰ってきたのですが…これです。」
「?!」
それを見て驚いた。
ナックルダスターだ。
「握り込んで使用することで手拳を保護し、
また殴打の威力を増大させます。
指の骨や関節などの弱い部分ではなく
拳に装着した金属等の硬い部分を使って
打撃を行う事が可能です。」
「どうぞ。」
クルルはそう言うと、
俺の手にナックルダスターを着けた。
「ピッタリですね!」
「あぁ。」
案外しっくりときた。
しばらく外したり着けたりしていると
ララが突然に言った。
「私の武器は?」
「…え?」
「だから、私の武器はどれなの?」
「あの…その…」
「あるでしょ?」
「…」
「ありませんよ。竜なんだから。」
「は?差別じゃない。」
「いや…竜に剣とか…。」
「頂戴よ。ブ男が貰ったんだから。」
「えぇ…なら…」
「煙突から大砲…………とか?」
クルルの提案にびっくりしたが
ララは案外乗り気だった。
「あ〜!それいいわね!大砲にしましょ!」
「お前マジかよ。」
「大マジよ。早く大砲を取り付けて!」
ララが煙突をクルルに向ける。
だが、勿論大砲なんて持ってないから
混乱してあたふたしている。
「えっと…先生呼んできます。」
そう言うと、クルルは逃げるように
隣の部屋へ走っていった。
「大砲を取り付けてほしい?」
グルが扉からひょこっと出てきた。
片手には小さな大砲らしきものを抱えている。
「そうよ!私だって戦いたいわ。
コイツだけナックルダスターなんて気に要らない!」
なんか悪口を言われたような気がするが
竜に大砲……なんとなく強そうだ。
「まぁ落ち着けよ。
大砲付けてやるから。背を向けろ。」
グルがドライバーで煙突に穴を開ける。
そして口から炎を吹き大砲とくっつけた。
「元の大きさに戻ったら
この大砲も大きくなる。だから安心しろ。」
グルはそう言うと部屋へ戻っていった。
「便利だなぁ」と思っていると
ララはとても上機嫌に言った。
「格好良いわ。これなら何にでも勝てる気がする。」
「早くリーズ国へ行きましょう!」
ララの言葉にクルルも賛成した。
「早ければ早いほど良いと言いますし
そうしたほうが良いかもしれませんね!」
「検討を祈ります!」
(俺、何も言ってないのに…)
勝手に決められ、仕方なく頷いた。
するとクルルがララの額に手を当て
術を解いた。そうしたら体から光が出始め
あっという間に元の大きさに戻ったのだ。
そして俺はララの腹元の扉を開けて
部屋の中に入る。窓から覗くとクルルが手を振っていた。
「さようなら!また会う日までーー」
「さようなら〜!」
ララと俺も大きく手を振った。
大きな空に近づいて
小さくなってしまうまで手を振り続けた。
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