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テラーノベル(Teller Novel)
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どうしても集中できなくて、読んでいた本を閉じた。

明日、イルバートさんとの勉強に必要なものだから、今日中に読み終えないといけないのに。

原因はわかってる。

イルバートさんが昨日話してくれた、アジェル卿の目的のことだ。

(本当に裏があるとしたら、アジェル卿は目的のために私を利用しようとしてるってことなんだよね……?)

でも今の私に利用価値があるのか、と言われたら……ないのでは?

まだ王妃になっていないから、政策や財政に関わることはできないし。

何もできないのだ。

唯一、今できることは、ユージーン王に意見を上げることだけ。

(それとも王妃になるのを見越して布石を打っておこうとか? 他の貴族が、私とのパイプを作ろうとしているのと同じで……)

うーん。

机の上に置いた本の表紙を指で撫でながら、首を傾げる。

貴族社会の中で、利用したりされたりということがあると頭で理解していて****************

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