TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

「ふたりで楽しそうなとこ悪いんだけど、この人のトコへ行ってくれる??ツテはあるからさ」

この人??

少女がポシェットから取り出した写真には、古風な装いの男性が映っていた。あまり悪い印象はない。”小洒落たカンジの芥川龍之介”という表現が正しいのかは、分からないが。そんな風貌だ。

「キミは来ないの??」

「・・あたしは、いい」

そんなわけで。僕らはメスガキに見送られ、鑑定士をやっているという。新手の陰陽師に会いにいくことになった。鑑定士をやっているという経歴の陰陽師には会ったことがないが。きっと、ヘンな品を集めるのが趣味の、変人に違いない。おなじ陰陽師だから、なんとなくわかる。・・こと、メスガキに至っては。なぜ“あたしは、いい”のかは、よくわからないが。深掘りは命取りになると、先の戦闘で“身に染みるほど”わかったので、あまり首を突っ込まないようにした。なんだかんだ、メスガキにはメスガキなりの事情があるのだろう。たぶん。

「成長したね?あいかわらず、“メスガキ“っていうのは治ってないけど」

・・なあ。鑑定士、役に立つかな??

「うーん・・わからない。けど、師匠の愛娘(マナムスメ)の推薦だし。間違いはないと思うよ」

四季町駅JSバスに揺られ、僕らはウトウト。夢現(ユメウツツ)のうちに。深く、暗いまぶたの内側に呑まれていった。

雪解けのような、ジワッとした“安堵感”が肩を伝って全身に流れていくような。心地良い時間が流れるままに身を任せ、ボクらは目を閉じた。

たまには、“ふたり”で寝るのも悪くないよね。

幽霊探偵なんてやってられるか

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

14

コメント

0

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store