テラーノベル
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消え去ってゆく___
声を、届けるんだ!
僕は幸せだった。
両親がいて、暖かい家庭で育った。
僕が生まれた5年後には、可愛らしい弟が生まれた。
でも幸せな家庭が続いたのは3年後までだ。
僕が8歳、弟が3歳の時。
父さんが死んだ。
母は父を愛していた。
父は優秀で一気に昇進した人で稼ぎが良く、よく色々なところに遊びに行った。
収入源も愛する人も亡くした母はショックを受けていた。
幼い子供二人を抱え、一人で育てて行くのだから。
母の負担は大きかった。
最悪な事に僕は体が弱かった。
肺炎になって入院したりしたこともある。
喘息もあり、咳がでる。
母はゆっくり寝られなかっただろう。
父の残した貯金があるとは言え、金はいつか底を尽きる。
母は仕事帰りに車に轢かれ、亡くなった。
葬儀は本当にちいさなものしかあげられなかった
僕らは親戚に引き取られた。
病弱な僕よりも、健康ですくすく育つ弟の方が可愛がられた。
俺はそのうち、身売りに出された。
親戚の叔母が「貴方はもういらないの」
といって去っていった。
売られた後は酷いものだった。
殴られ、蹴られ、暴言を吐かれ。
皮膚を焼かれ。
買われた後も同じ。
たまに吐き気がする行為をさせられたこともあった。
苦しく、辛く、痛かった。
まだ10歳の子供に、だ。
「泣くな」
「喚くな」
「喋るな」
ずっと喋らずにいたり、実験されたり、脅されたりで声を出すのがトラウマになった。
出した瞬間に電気を流されたり殴られたり暴言を吐かれたからだ。
「さぁさぁ、始まって参りました!」
「20××年、闇オークション!」
「本日の目玉はあの〜!」
〜
「続きまして、番号15番!」
「オラ、出番だ、」
「売れるといいな、」
「ま、売れねぇと思うけどなっ!」
「ガハハハ!」
「…。」
「10歳です。少々生意気な目をしていますが躾がいのある者です。」
「そして、声を出すことができません!」
「さぁ、買う者は⁉︎」
「10万」
「23万」
「25万」
「30万」
「50万」
「おーっと?50万がでたぞ⁉︎他はいるかぁ?」
「…1000万」
「1000万がでたぞぉ⁉︎他はいるか?いるのか?」
「1000万で落札ー!」
「…⁉︎」
バカだろ…声でねぇのに、1000万なんて…
「オラ、入り口にお前の買主いるから、とっとと行け!」
「…、」
「チッ」
「やぁ、どうも。」
「君を買った者だ。よろしく。」
「…」
「、先に屋敷へ帰ろうか、出して。」
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