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アウレリオの行く道はとても険しく、一同は一生懸命ついていきました。しばらくすると、とある崖につきました。「ついたぞ!ここならよく見えるはずだ」アウレリオはいいました。「ここは風歌の崖ね、確かによく見えそう!」レミが辺りを見渡していいました。「しっかし相変わらずリーダーは予想外のところを見つけるよな、しかも今回は少し遠い場所だし」バルドが息を切らしながらいいました。「今回は花火を始めてみるユミトがいますからね、遠くでも良いから良い場所を見つけようと張り切ったのでしょう」ゲラルドがメガネをかけ直していいました。ユミトは辺りを見渡しました。風歌の崖からの景色はかなりの絶景で少し遠くに見えるさっき居た街の灯りがとても綺麗でした。「綺麗…」ユミトは改めて世界の広さを実感しました。「ユミトは今日が初めてだよな、どうだ?外の世界の景色は」アウレリオはユミトに問いました。「外の世界は本や先生の話でしか聞かなかったけど自分の目で見るのとまるで違う、こんなにも世界って広がってるんだね!」ユミトはアウレリオに向き直りました。「こんなに素敵な景色をありがとうございます!」ユミトは笑っていいました。「どういたしましてといいたいんだが、感謝するにはまだ早いぞ、ほら」アウレリオが空を見上げました。すると金色の光が空へと昇っていきました。その光がある程度高く上がるとフッと消えてしまいました。ユミトは不思議に思っていると、次の瞬間ドンという音と共に赤い光が花のように広がりました。「わぁ…!」空を照らす花火にユミトは見惚れていました。その花火が消えた後、新しい花火が打ち上がりました。それに続き次々に花火が打ち上がっていき。ユミトの見える空は色とりどりの花火によって埋め尽くされていました。ユミトはしばらく見とれていると、ハッと何かを思い出し背中に背負っていた箱をおろしアウレリオに向かいました。「アウレリオ、はい!」「うん?これは…」ユミトが開けた箱の中には金色の模様に明るいオレンジ色の石がはめ込まれた黒を基調とした剣でした。「どうしたんだ?この剣」アウレリオが動揺しているとユミトはニコッと笑いました。「アウレリオにプレゼント!」「…え?」アウレリオは目を見開きました。「どうして俺に?」ユミトに聞くと「神獣と戦った時に剣、折れちゃったでしょ?お祭りを楽しんでいたら武器屋を見つけて、ちょうど良いから飼っておくことにしたの」ユミトがあの時目に止まったのは古くからある武器屋でした。ユミトは何も知らなかったが、直感でいいところだと判断し、ジネヴラたちを連れて、武器を探しました。探している時にお店の人からおすすめされたのがこの黒い剣でした。「お店の人が旅先で見つけたらしいの、製造されてから随分経つ剣なんだって、買い手がなかなか現れなかったらしいからちょうどいいなって」ユミトは剣を見ていいました。「ね、お願い、一緒に冒険をしてくれたお礼だと思ってさ、受け取ってよ」ユミトは剣をアウレリオに差し出しました。「こんな貴重そうな剣貰っていいのか?たいしたことしてないのに」アウレリオは受け取ることに躊躇していました。「受け取ってあげてください、アウレリオ」ゲラルドが言いました。「そうだぞ、何渋ってるんだ?」バルドは不思議そうに言いました。アウレリオは流石にここまで言われたら受け取るしかないと思い、差し出された剣を受け取りました。「ありがとな、こんな立派な剣をくれて」アウレリオはユミトにお礼を言いました。「さあ、せっかく花火見にここまで来たんだ、最後まで見るぞ!」アウレリオの言葉に皆は花火に向き直りました。皆が花火を堪能しているときにアウレリオは再び貰った剣を見て微笑みながら呟きました。「本当に、今日は忘れられない一日だな」「ん?何か言った?」ユミトはアウレリオに問いました。「あぁ、花火が相変わらず綺麗だなってな」アウレリオは言いました。
花火が終わり、一同は来た道を灯りで照らしながら戻り街の宿につきました。ユミトたちはお風呂に入ったりと疲れを癒したあと、レミの持ってたカードゲームをして遊び、いい時間に就寝しました。しかしユミトは変な時間に目をさ覚ましてしまい、もう一度寝ようにもすっかり目を覚ましていて、頭を抱えてしまいました。仕方なく夜風にあたろうと思い靴を履いて部屋から出ました。すると廊下にアウレリオがいました。(あれは、アウレリオ?どうしたんだろう)ついて行ってみるとアウレリオは外に行きました。慌ててついていくために扉を開けると。「わぁ!」アウレリオが脅かしてきました。それにびっくりして情けない声で固まったユミトにアウレリオは思わず吹き出してしまいました。「すまない、ついてきてるってわかった時にちょっとイタズラをしてみたくなってな」アウレリオは笑っていいました。「本当にびっくりした!っでさ、なんで外に?」ユミトはアウレリオに聞きました。「…ちょっと考え事だ」「というと?」ユミトは疑問に思いました。
「なぜ神獣が俺たちを襲ったかだ」