テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
朝になり、皆起きてきました。「おはよーユミトちゃん」ジネヴラがあくびをしながら宿の広場に来て言いました。「うん、おはよー」「あれ?元気ないね?」レミはユミトの異変に気づきました。「大丈夫だよ、ただ夜変な時間に目が覚めちゃって、そのあと眠れなくて」ユミトは笑って言いましたが昨日の夜のことだ少し悩んでいました。
「でさ、なんで外に?」ユミトはアウレリオに聞きました。「…ちょっと考え事だ」「というと?」ユミトは気になって質問しました。「なぜ神獣が俺たちを襲ったかだ」「…え?どういうこと?」ユミトは理解が追いつかずにいました。「神獣は他の魔物と違って知性がある、だから害のあるないの区別はつく、でも今回の神獣は襲ってきた」アウレリオは考え込んだ。「テリトリーに入ったからとかじゃないの?」ユミトは言いました。「それも考えたが、神獣はテリトリーに入っても攻撃せず幻覚を見せて相手を追い払う、つまりは相当なことがない限り神獣は攻撃を仕掛けないんだ」アウレリオは淡々と話す。「それに今回の任務は謎が多かった、東側はもともと友好的な魔物しか出てこない、つまりな」アウレリオの顔は月に照らされていて、今話している話がどれだけ重要かその顔が物語っていた。「神獣を見た感じ、誰かが意図的に攻撃させた可能性が高い」ユミトは驚きました。一体誰がそんなことをやったのかわかりませんでした。「いったい誰がそんなことをしたの?」ユミトは聞きました。「おそらく神だろう」アウレリオは躊躇することもなく言いました。「どうして?どうしてそう思うの?」ユミトは混乱していました。どうして神がそんなことをするのか全く見当がつかないからでした。「周囲の人たちは気づいているか知らないが、最近の神々は何かおかしい」アウレリオは手を頬に当てて考えていました。「実はここ数年風神は姿を現していない」「え?どうして?」ユミトは困惑していました。ここラリナツ王国は風神が統治している。風神はラリナツ王国の民を愛していて、危機に直面していても守ってくれていた。しかし、その風神は姿を消した。理由もわからず、どうしようもない状態だ。「風神はどうして姿を消したの?」「わからない、今の神々は何を考えているんだろうな」アウレリオは空を見上げ、遠くを見て言いました。
「うーん」ユミトはあのあと神々のことについて考えていました。そのこともあり夜はなかなか眠れていませんでした。「寝れないと辛いよね、今日は無理しないでね」レミが心配そうに言いました。ユミトは心配してくれたレミにお礼を伝えました。そんな話をしていると、ゲラルドたちが起きてきました。「おや、今日は早いんですね」「そうね、なぜが早く起きたの」レミが言いました。そんな何気ない会話をしていると「あれ、ユミトちゃんそれ…」ふとジネヴラがユミトの首にかけている時計のようなフレームに金属のように輝く小さな黄色い花が閉じ込められたネックレスを指しました「それなに?昨日つけてるところ見なかったけど、それにしても可愛いデザイン」ジネヴラが見惚れて言いました。「これは、孤児院にいたお兄ちゃんがいなくなる時にくれたものなの」「おや?ユミトにはお兄さんがいたのですか?」ゲラルドがユミトに聞きました。「血は繋がってないけどね。だけど私が赤ちゃんの頃からそばにいてくれたの」ユミトはネックレスを見つめながら言いました。「だけど私が10歳になる前になる前にいなくなったの、家族に迎え入れたい人が現れて」「そうなんだ…」レミとジネヴラが悲しそうな表情をしました。「その兄って、今はどうしてるんだ?」バルドがユミトに聞きました。「今はヴァゼラール帝国ってところにあるらしいの」「ヴァゼラール帝国ってあの軍事も技術も強いあの国⁉︎」ジネヴラが驚いて言いました。「ヴァゼラール帝国ってことはここから一番遠い国じゃない、行くってなったら国を仲介しないといけないわね」レミが言いました。「うん、お兄ちゃんもゆっくり来ていいよって言ってたから、いろんな国をみてお兄ちゃんのお土産にするつもり」ユミトは笑って言いました。「時間はかかるが、お兄さんに会えるといいな」アウレリオが言いました。「うん!」ユミトは元気よく頷きました。そんな話をしていると宿の入り口から一人の男性が勢いよく入ってきました。「大変だ!大きな魔物がものすごい勢いでこっちに来ている!」「え?」ユミトたいは驚きました。