テラーノベル
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―別れよ
―……は?
―やから……
俺たち別れよ
―侑視点―
数時間前…
遊園地の日から数日が経った。
あれから何事もなく、俺たちは普通の日々を送っていた。
いつもみたいに朝起きて、治と一緒に学校行って、眠い授業を受けて、メシ食って、治たちと話して、また授業受けて、バレーして………
なんの変哲もない変わりない日常だった。
「おさむー、帰ろー」
帰りのホームルームが終わり、俺はいつもみたいに治の教室へ向かった。
けど、いつも治がいるはずの席には誰もいなかった。
「あれ?サムは?」
「あー、治か?治なら先に帰ったで」
「え?そうなん?」
「おん」
教室の入り口近くにいた生徒に聞いてみたが、どうやら治は先に帰ったらしい。
確かに治も一人で帰るときはあるが、その時はいつもは俺に伝えているため、何も言わずに帰るなんて珍しかった。
治もいないし、銀も角名も帰ったようだし……仕方ない。今日は1人で帰るか。
家に着き、扉に手を掛け開けようとするが、ガチャという音がするだけで扉は開かなかった。とっくに治は帰っているだろうと思っていたが、まだ帰っていなかったらしい。俺はバッグから鍵を出し、扉を開けた。
「ただいまー……」
やはり返事が返ってこない。治はまだどこか出かけてるようだった。
治が帰ってきたのは外が暗くなってからのことだった。
部屋でくつろいでいると玄関の方から物音がし、階段を上がる音が聞こえた。扉が開き、治が入ってきたが、なんだかいつもよりも表情が曇っているような気がした。
「サム、おかえり」
「……ん、」
「遅かったな。どっか行ってたん?」
「あー…ちょっと荷物を、な、」
「?」
「………」
―治視点―
ずっと前からこうなることはわかってた。覚悟もしていた。なのに……
家に帰ると侑はいつもみたいに「おかえり」って言ってくれた。「ただいま」って言いたかったけど言えなかった。
俺はこれから侑にとって人として最低なことをする。
「ただいま」なんて言う資格俺にはない。
「……ツム」
「ん?」
「その……」
言葉が出ない。
侑の顔を見れない。
言いたくない……
けど、こうでもしないと侑は……
俺は顔を上げ、侑の方を見た。
目を逸らさず、ちゃんと侑を見て。
浅く息を吐いてから、侑に伝えた。
「……別れよ」
「……は?」
「……」
「……え、いや、今なんて……」
「やから……」
「俺たち別れよ」
数十秒くらいしてから侑はくぐもった声で俺に聞いた。
「……な、なんで…」
「別にどうでもええやろ」
「え……、い、いや、よくな…」
「別れて言うとるんや。それだけでええやろ」
「………」
侑の顔は今まで見たことないくらい青ざめていた。表情を少しずつ失っていく。
こんな侑の顔見たくない…
「ほな、そういうことやから」
「…え、ぁ……ま、待てや!!」
部屋から出ようとすると後ろから腕をつかまれた。
「…なん?」
「……何でそんなこと言い出すん?昨日までは普通やったやん…」
「その昨日までが嘘やったんや」
「っ……!」
「昨日までお前が俺に愛されてるって勘違いしてただけや。ただそれだけ」
「な、なんで…?」
「……」
「治」
「……」
「俺のこと、もう好きちゃうの……?」
「…ちゃうわ」
「ッッッ」
「お前なんか全然好きやない。勘違いすんな」
「……」
「腕離せ」
「……」
「離せ」
「…い、いや」
先ほどより腕にぐっと力を入れてくる。
これほど言っても侑は諦めてくれない。
こんな言葉だけじゃ足りない。
もっともっと……
「……お前のことが大嫌いって言わなわからんか?」
「ぇ……、」
「やから、大嫌いって言うとんねん。嫌いなやつから好き言われても困るわ。気色悪い」
「……」
「俺ら付き合ったの間違いやったな」
「!、ちがっ…」
「違くない。間違いやったんや」
「……」
それから侑はびくとも動かず、顔を俯いていた。
やっと諦めてくれた。
「じゃあな」
これ以上居るとまだここに居たくなってしまう。侑の隣を離れられなくなる。
「…ぃゃ…」
「……」
「いかんといて……」
侑は最後に今にも消えそうな声でそう囁いた。けど、俺は聞こえないふりをして部屋を出た。
『一緒におる』
『治のそばにおる』
『迷惑なんかじゃない』
侑は絶対こう言う。
だから……
言わない。
嫌われた方がいい。
忘れてもらった方がいい。
自分がいなくても、侑が前を向けるように。
投稿めちゃ久しぶりです(._.)スミマセン
理由は夏休み満喫です!!部活で😇
正直体力限界でタヒにかけてます🫠
誰か休みをくれぇぇぇ!!!
あとテラー書けって叱ってくれぇぇぇ!!
コメント
7件
なんかもう好きすぎて食べていいかな??
読ませてもらいました!🥺今回もとても良かったです😭pinoさん本当に無理をしないで下さいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”続き待ってます!( ¨̮ )(圧)
おお……第7話、読ませていただきました……。 なんで急に、って思わずにはいられなかったです。 昨日まで普通だったのに、治くんが一方的に「別れよ」って——しかも「大嫌い」「気色悪い」とか、わざと侑くんを傷つける言葉を選んでるんですよね。 でも、治くん視点で「嫌われた方がいい」「忘れてもらった方がいい」ってのが入ってて、ああ、これ、自分のことが嫌いで、侑くんを守るための別れなんだなって……胸が締め付けられました。 侑くんの「いかんといて……」の声、今にも消えそうで、本当に切なかったです。 pinoさん、お身体に気をつけながら、また続きを待ってますね🍀
marika.
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まろん
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