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す、すげー
____魔王を討伐すれば、この町の英雄として、未来永劫タダでこの町の物が、飯が、なんでも貰えると聞いて。
その言葉に惹かれ、やりたくもない勇者を引き受けてしまった。
こんな大きな街で何故俺を選んだのか。
俺よりも筋肉がついている人や他の人を纏める力がある人なんて大勢いるのに。
ていうか俺、勇者になるとは言ったけど、勇者になって魔王討伐したら銅像とか、書物とかで語り継がれるんでしょ!?
嫌だよ、こんな髭生やしたおぢさんが未来に語り継がれるなんて。
そもそも俺は剣術なんてもっての外、体術も何も出来ない。
「なんで引き受けたんだろ…まぁ取り敢えず、この髪と髭どうにかするために床屋行くか」
__.___.___.___.
『いらっしゃいまー…なんだロトかよ、挨拶して損したー(小声)』
「おいゴラ聞こえてんぞ、マーニー」
『てへ、聞こえてた?』
「バッチシ。てか小声で言ったつもりねぇだろ、お前」
『んふふ、そんなことないよ〜^^』
「はぁ…いつもので頼む」
『あいあいさー』
この床屋は家の近くにあり、俺だけ無料で利用できる。
この糸目の男は俺の幼馴染のマーニー・トリウンフォ。
器用貧乏だし、三日坊主だからバイトが続かず街の店の手伝いを転々としている。
所謂”何でも屋”という奴だ。
『なあロト、お前勇者やるんだって?』
「そうだけど…何処で知ったんだ?」
『なんで、って…町長が言ってたよ、”ロトが勇者になってくれたぞ、この町は安泰だ”ってね』
「はぁ、あのクソハゲ…あ、そうだマーニー。知ってんだったら話が早いわ。お前、勇者パーティー?とやらに入らないか?」
『まあいいけど。その代わり報酬の3割は下さいよ、勇者サマ。』
「三割っておま、結構な量じゃねえか」
『ふふ、嘘だよ。さ、カットも終わったことだし、防具やらなんやら準備して魔王討伐へ向かおうじゃないか。』
始めまして、作者の鈴と申します。
主は学生なので、誤字脱字が多いかもしれませんが、よろしければ愛読お願いします!