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つらいよね 、 食事が食べられなくて 、 作ってくれた人に申し訳なくて 、
★ Ohmori Motoki side
「……」
その日から、僕は食事の機会が減った
一日二食。食べられないから、こうするしかない。
それに人と同じくらいの量じゃなく、その半分以下。
たまに挑戦してみるけど、食べられなくて吐くのがいつも通り。
それにひどく痩せこけているのが自分でもわかった。
メンバーはもちろん、スタッフやサポメンに迷惑をかけたくなく、
体のラインが見えてしまう服はなるべく着なくなった。
痩せた?なんて聞かれることが多かったが、別に?とはぐらかすことが多かった。
認めたくなかった。
自分が食べる量が減って痩せていることも、ぜんぶ。
それにこれほど痩せてしまったら太るのが怖いと感じてしまうし、
このくらいが落ち着く。とまで思ってしまう
「たべなきゃ……」
もっと食べないといけない。
分かっている。分かっているけど
食べられない。
「拒食症……」
のちに調べてわかったこと。
診断もして、拒食症だと言うことが分かった。
病気であることへの恐怖と、
メンバーに言って何を言われるのか…という恐怖。
そんなことだらけで、誰にも拒食症のことを言い出せなかった。
「っひゅ、゛、かひゅ゛…っ、」
たまに食べ物を詰め込んで、吐くということを繰り返すこともあった
ずっと少しだけしか食べられずに、
拒食症を 治せない自分がすごく嫌で見ていられなくて…
食べられないしすぐ吐いてしまうことは百も承知。
だけど、
何も食べられず、空腹もそこまで感じない。
体重は40キロ前後で、平均より20キロも下回っていた。
「…っ……」
一度自傷行為をしようとしたことがあった。
もうなにもかも嫌になって、苦しくて。
「おれなんて死んじゃえばいーのに…」
そんな時だった。
なぜか、突然涼ちゃんと若井の顔が浮かんできた。
包丁を握る手が震えて、がたん、と大きな音と共に包丁を落としてしまった。
「なんでよ…… 」
自傷行為は未遂で終わった。
それからしたこともやろうと思ったこともない。
「……頭痛い………」
久々の3人で雑誌撮影の日だった。
運悪く体調不良になってしまったのである。
拒食症に追加して風邪。何とも最悪である。
熱を計れば余計に不安になってしまうから計りはしなかった。
けど、この体の倦怠感に頭の痛さから高熱であることは確かだった。
「っひゅー、…ッ…」
朝飯と面と向かって向き合うと、吐き気がしてしまう。
この前3人で飲んだ時に若井が作ってくれた料理。
毒は無い。それだけは絶対に、確実にそう。
きっと若井も僕が痩せていることに気づいている。 だから、そんな僕のことを想って作ってくれたものなのだろう。
「ごめん゛ッ…ごめん、…っ」
お皿ごと、食材たちがごみ箱に落ちた