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配信やボイスなど、全て追えているわけではないため口調など違うところがあるかもしれません。ご本人様には無関係です。
髪が伸びたkyngのrbru
ここから伏字なしです。
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「小柳くん、だいぶ髪の毛伸びましたね、切らないんですか?」
そう言いながら、星導は俺の伸びた髪の毛を優しく触り始めた。
「切らんね、もう少し伸びたら流石に邪魔だから切る」
「ふーん…」
どこかぽけっとした返事を返しつつ、星導はなお俺の髪の毛を触るのを辞めなかった。星導は髪の長短は気にしないやつだと思っていたが、案外そうでもなくむしろ短髪の方が好きだったのだろうかと不安に駆られていると、そんなことを知る由もない星導が喋りだした。
「…そんな不安そうな顔しなくても、別に俺はどっちも好きですけど、でも」
どうやら先程の不安は顔に出ていたらしく、いつも鈍い星導にもそう言われてしまった。じゃあなんで切らないんですかなんて聞いてきたんだとつい口に出してしまいそうになるのを抑え、星導が言葉を続けるのを待った。
「小柳くんの可愛い顔が見れなくなるのは残念ですね、特に夜なんて髪が乱れるから尚見れなくなりますし」
平然と言ってのける星導に、俺は少し引いてしまった。何が特に夜は髪が乱れるからだ、そんな頻繁にする事でもないし1番気にしなくていい部分だろ。
「別によくするわけじゃないしいいだろ」
「えー、せっかくの長髪なのに今日はやらせてくれないんですか?るべちかなしー」
そう言いながら近づいてくる星導を避けつつ、俺は何とか反論した。
「お前がさっき俺の顔が見れなくなるのは残念って言ったんだろ、髪切るまでやらねぇよ」
反論しても尚、星導は何を言っているのか分からないという顔をしながら俺に近づいてきていた。流石にこれ以上は逃げ場もなく、俺は呆気なく星導に手を取られてしまった。
「顔が見れなくて残念なのと長髪小柳くんとやらないのは別問題ですから、そろそろ限界だから早く寝室行きますよ」
ガンギマった目で喋る星導を前に断れるわけもなく、俺はただ頷くしかなかった。