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なつ
放課後の帰り道、ひとりで話しかけてくる。
「今日もちゃんと見てる?また遅刻したよ、すち笑」
なつの笑い声が、風に乗って、空まで届く。
その声を聞くたびに心がふっと軽くなった。
こさめ
体育祭の日、すちの描いた、青空の絵、タオルにプリントしてチームで使っていた。
走りながら「見てろよ!」と叫んだ声が、すちの胸を突きぬけた。
彼は泣き虫だったけど、強くなった。
いるま
真面目な顔で生徒会室に残り、机に花を置いてくれる。
言葉は少ないけれど、誰よりも優しい。彼のノートの片隅に書いてあった1文をすちは見つけた。そこには
「すちのいない毎日にも、意味を見つけたい。」
すちは泣きそうになった。でも涙は空に溶けていく。
らん
文芸部の部屋で、こっそりすちの絵を見ながら詩を書いている。
“あなたのいない放課後は、静けさで満ちている。でも、その静けさの中に、あなたの色がある。”
彼らしい言葉ですちは安心した。
みこと
ピアノの前で、毎朝すちのスケッチを開いて、弾いてくれる。
その音は、まるですちの呼吸のようだった。
「今日も聴いてるよ」と風が伝える。