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「なんか私ばかり話してるね。夏梅君の話も聞きたいな。でも私のことで聞きたいことあるなら何でも話すから、遠慮なく聞いて」
「聞きたいことはあるんですけど、聞いていいものかどうか……」
「遠慮なく聞いてと言ったよね。それに敬語も使わなくていいよ。学年だって一つ違うだけだしね」
「じゃあ、お言葉に甘えて。ただ敬語なしはおいおいということで……」
トラウマになっているというから今まで映山紅さんに聞けなかったことを、同じ立場の彩寧さんに聞いてみることにした。
「彩寧さんも映山紅さんも葛城陸の元カノですけど、あの人の何がよかったんですか? 女の子と別れるのにほかの女の子とのセックスを見せつけるとか、クズとしか思えないんですけど」
「それがあいつの本性。でももちろん最初はいい人の振りして近づいてきた。私は小説を書いてると自己紹介したよね。あいつは投稿サイトで公開していた私の書いた小説を全部読んで褒めちぎってくれた。ただのお世辞じゃなくて、ちゃんとした感想だったよ。それであいつのこと好きになったのに、でも実は一行も読んでなくて、全部AIに小説を読み込ませて回答させた感想だったんだ。あとでそう打ち明けられたけど、そのとき私はもうあいつのセックスの虜に……。ごめん。今のなし。聞かなかったことにしてね」
「続けてください。映山紅さんも葛城陸にセックスの虜にされたと言ってました。彩寧さんたちがどんな経験をしたのか、とても知りたいので」
「でも前の男との下の話をこれからつきあいたい人に聞かせるわけには……」