地獄だった。
目の前は血で塗れていて、罪悪感が纏わりつく。
自分があんな指示出していなければ、こいつらは助かっていたのだろうか。今この時間も笑って俺を見てくれていただろうか。
溢れ出そうな感情を必死に抑えつけて声すらも出すことが出来なかった。
浮かれていた。
上司が指示役に俺を指名した。この中でも最年少の俺を。
そのことがどうしようもなく嬉しくて、気分が乗ったまま作戦を練ってしまったから。
周りをよく見れずに指示を出してしまったから。
俺のせいで仲間は死んだ。俺が殺したと同等だ。
その現実が受け止めきれずに聞こえてくる幻聴に怒鳴りつけているだけでは変わらない。
この事件以来、事務所は崩壊。働いていた俺も勿論解雇。行き場を失った。
後悔を、手土産に。
……やめよう。
感情的になるのも、意思も、無駄なんだ。
コメント
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こういう過去編はノベルの方が書きやすい!!!!