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【お知らせ】
いつもご覧いただきありがとうございます、りんごもちです。
なるべく本人様の目から遠ざけるため、今後投稿するお話に関しまして、ご本人様の名前を伏せ、投稿することにいたしました。
また、完結しているお話や、連載中のお話に関しましては、1度非公開にさせていただきますが、nmmn理解者向けへ編集が終わり次第、また公開させていただきます。
そしてこれらをご理解頂ける相互フォロワー様限定で作品を公開していこうと思います。
フォローされていないけどこれからも作品見たいですという方はコメントで教えてください。
今回の作品はそのお試しとして書き上げた短編です。
ご理解いただけない方はフォローを外していただいても構いません。
これらは最近低浮上だった理由の1つでもあるので、しっかり書かせていただきました。
久しぶりの投稿でありながら暗い雰囲気にさせてしまいすみません、。さらに、連載中の作品の続きを楽しみにしてくださっていた方々、投稿が遅れてしまい、本当に申し訳ございません🙇♀️
さらに、これから本業が忙しくなる見込みで、週1から2と、低浮上にはなってしまいますが、今後ともよろしくお願いいたします。
以上です。では本編StaRt。
学校帰りの夜、外は昼間より冷え込んでいた。
周りは口喧嘩をしているか、年齢差がかなり大きそうな男女が話しているか 、スマホに意識を集中させているかのどれかだ。
俺の通う通信高校の校舎の周りの治安はあまり良いものではなく少々不便なこともあるが、俺は特別不満を抱いたことは無いし、スタジオも近いし、何より学校の環境は整っているので満足していた。
…そう、俺は、自分のしたいことのために全日制の高校にはいかない選択をした。
したいこと、のせいか、元の性格からかわからないが、根から陰キャな俺にとってはただでさえ友達を作ろうとしない。しかし中学の時とは違い、同年代の人間がすぐそばにいるわけではないのでなおさら一人ぼっちになった気がしていた。
ただ、中学の頃にはいたのだ、たった一人だけ。友達を作ろうとしない俺にしつこく話しかけてきた存在が。
懐かしいな、そう思い目を閉じ、駅の改札に向かう。
『ッ…ハァ、❤️!』
あぁやばいな、ストレスかわからないけど幻聴が聞こえてきた。
ICカードをかざそうと手を伸ばすと、右腕をガッと腕を掴まれた。見覚えのあるような、でも記憶よりもガタイのいい腕だった。
「ぇ、え?❤️…だよな?」
「…ぁ、」
声がする方に振り向くと、どこか面影を残した💙が居た。あのころよりも身長が遥かに伸び、俺と同じくらいか、俺を越すくらいの身長まで成長していた。
_そして新しい高校の制服を着ていた。
当たり前のはずなのに俺はその現実に自然と下唇をかみ締め、少しだけ、胸が締め付けられた。
💙が少し動くことで、またあの懐かしい💙の匂いがする。都会のど真ん中で人混みにまぎれ、締め付けられていた心も、少し引きつっていた顔もその匂いが鼻を掠める度、緩んでいった気がした。
「ぁ…、あぁ、久しぶり💙。」
「、久しぶり❤️。ごめん、腕掴んで、ぁ、その、気づいて貰えなくて…つい…。」
するとあんなに力のはいっていた手がいとも簡単に俺の腕を離す。
「ぁ、いや、ぜ、全然。、俺も気づけなくてごめん、。」
そのまま2人とも黙り込んでしまう。
かつての友人ともこんな関係では俺には本当に音楽しかなくなってしまう。
「…チッ邪魔なんだよ退け。」
そう残業終わりのサラリーマンにぶつかられ、若井が、「邪魔だし中入るか。」とこちらへよってきた。
無言のまま二人で改札を通り抜け、プラットフォームでひたすら電車を待つ。
俺からは話しかける勇気なんてないし気まずいな、そう思っていると💙が口を開けた。
「❤️、俺ね、高校でバンドやってるんだ。」
驚き、寂しく思うと同時に、こんな上手いなら当然かと妙に納得してしまう。
💙がギターを本格的に始めたきっかけは俺だそうで。
あわよくばバンドに誘って_なんて思っていた自分が馬鹿だった。
💙は俺の隣じゃなくてもう随分遠くにいて。
親友として今でも特別に想っていたのは俺だけだった。
「そ、うなんだ。良かったじゃん、ギター続けられて。」
💙にこの気持ちが悟られぬよう、喉でつっかえていた言葉を飲み込み、下を向きながら言った。
俺、電車来るまで新しいバンドの惚気でも聞かされんのかな、、ハハ笑
「でも全然ダメなんだよ。」
なんだ、惚気ではなく相談か、相槌を打ちながらそう思う。
「…多分❤️じゃないと、ダメなんだよ、」
疲労でピントの合わない目を見開いた。
もしかして、もしかしたら_そんな期待を膨らませ、心音が早くなる。でもきっとそれだけがこの煩い鼓動の理由ではない。
💙は下を向き、顔を少し赤らめ、ポロポロと涙を流していた。
そしてかすかに下唇を噛んでいた。
その…絶対そういう状況でないのは理解しているが、あまりにも煽情的な💙に新しい扉を開けられかけた、気がしたのだ。
いや、ダメだ、俺はなにを思ってるんだ、若井だぞ?このバカ。
俺は己の感情を信じたくないあまりに勢いで自分の頬を引っぱたいてしまった。
パンッと音がし、右の頬がヒリヒリと痛む。
💙は珍行動をしだした目の前の親友に動揺していた。
「ぇ、え、❤️なにしてんの?え、大丈夫?痛そう…。」
身長は同じくらいのはずなのに、上目遣いの💙を変に意識してしまう。
若井だって変なことしだした俺を心配してくれてるだけなのに…。
中学の頃よりやけに可愛く見えてきた。
やべー、俺ゲイだったのかな。
すると💙はうつむき、暗い顔で俺の服をぎゅっと掴んだ。
「…お前、自分の体は自分で大事にしろよ、俺は隣にいないんだから、もう。」
その言葉は瞬発的に体を駆け巡り、結果、身体を硬直させた。
その声は微かにうわずっていた。
少し期待してしまった自分が馬鹿だった。
だよな、そんなわけない、💙がまた俺の隣に居てくれるなんて。
すると💙は俺に抱きつき、首筋に顔を埋めた。
暫くすると、ぐすっ、うぅ、と泣き声が聞こえてきた。
すると耳元で蚊の鳴くような声でこう言われた。
「…もぅ俺は居たくても隣にいれないんだから、。」
その声もまた僕の体に、脳に、心に衝撃を与えた。
どういうことだ?
俺だっていて欲しいのに。
俺から離れなきゃいけない理由がある??
だが心の奥底からどす黒いなにかが訴えかける。
『💙を離したくない。』
『💙の隣にいたい』
『💙…』
気づいた時には俺も自然と抱き返し、若井の背中をあやすように優しく叩きながら、こう言った。
「ねぇ、💙。俺とバンド組もう。」