さあ、朝起きたらもっくんどんな反応するのでしょうか?
「涼ちゃん。本当にごめんなさい!」
目が覚めて意識を取り戻した途端、元貴はガバッ!っと起き上がって俺に土下座しながらあやまる。
「俺、俺…昨日もう限界で…。こんな事言い訳にもならないけど、本当にごめんなさい」
そう言って土下座しながら俺を見上げてくる元貴はご飯をを食べてぐっすり眠ったおかげか昨日よりずいぶん顔色がいい。
「…本当に反省してる?」
「してる!本当に反省してる!」
はぁ、と俺は大きなため息をつく。
「反省してるならもういいよ」
「えっ?許してくれるの?」
元貴は驚いた顔をする。
「だって、本当に限界だったんでしょ?見てればわかるよ。俺だって元貴がおかしくなっちゃうんじゃないかってすっごく心配だったんだから」
「涼ちゃん…」
「俺もまさかこんな経験するなんて思ってもみなかったけど、元貴、ずいぶん元気になってるみたいだしさ」
俺は苦笑しながら元貴を見つめる。
「…体調どう?」
「ん〜、正直身体のだるさもなくなったし、頭痛も治まって頭がスッキリしてる」
その言葉を聞いて、俺はホッとため息を吐く。
「もう!元貴はいつもがんばり過ぎ。今は自分探ししてるのかもしれないけどさ、ちょっとは息抜かないと本当に倒れちゃうよ」
「……ごめん」
「俺たちには少しくらい弱いトコ見せたって大丈夫だからさ。信頼してもっと頼ってよ」
俺の言葉を聞いて、元貴は下を向いて何かを考え込んでいる。
「あ〜あ、身体の節々が痛いや。俺もうちょっと身体鍛えようかなぁ」
腕を伸ばしながら冗談っぽくおどけてみせる。
「ねぇ、涼ちゃん」
「ん?どうしたの?」
「俺、全然寝れてなかったって言ってだだろ?寝るのが本当に怖かったんだ」
真剣な顔で元貴がつぶやく。
「睡眠不足が続くとイライラして周りにあたっちゃう自分が止められなくて、それでさらに眠れなくなって…すっごいつらかったんだ」
「元貴…」
久しぶりに会った時の元貴の様子が思い出される。
「…でもさ、昨日涼ちゃんと一緒に寝て俺、すごく安心して眠れたんだ」
そう言って元貴は顔を上げ、真剣な目をして俺を見つめてくる。
「だから…俺がどうしようもなくなった時だけでいいから、お願いだから俺と寝てくれないかな?」
「えっ?それって…」
眠るためにまた俺を抱かせて欲しいって事?
「無茶苦茶なお願いだってわかってる。自分でも何言ってるんだよって思う。でも、でも…お願いだから…」
また下を向いてポロポロと涙を流す元貴を見て、俺は しばらく考えた後、諦めたようにひとつため息をつく。
…ほんと反則だよなぁ。こんな姿を見せられて誰が断る事ができるだろうか。
「…わかったよ」
どうせ男なんだから妊娠する心配もないしね。…と自分自身に言い聞かせる。
「いいの?」
「ただし!元貴が落ち着いてちゃんと寝られるようになるまでだからね!」
「うん。涼ちゃんありがとう」
そう言って涙で濡れた顔で安心したように元貴は微笑んだ。
…もう、ほんとに反則だ。
こうやって俺たちの歪な関係は始まったのだった。
いや、何この展開。自分でも突っ込みどころ満載ですが、とりあえず許してください😅
襲われた身なのに、涼ちゃんはもっくんにおねだりされるとこんな事まで許しちゃうんですね…。ヤバい。
コメント
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ひょー!藤澤さんの器のでかさ!………。藤澤さんが病んでいきそう…。