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この物語で出てくる門派や術、山等は全て創作なので違和感があったらすみません。
中華風の物語を書いたことがないうえ詳しくもないので駄目なところがあったら指摘して欲しいです🙇♀️
一応想像しやすくなるように立ち絵のようなものを置いときます。
こんな感じです。これで少しでも分かりやすくなったら嬉しいです。
第1話【生まれ変わり】
血と肉が飛び交い、まさに阿鼻叫喚という言葉が似合う光景であった。その血の海の中では世の門派達とたった1人の男が剣を交え、争っていた。
「殺せ!!!世の裏切り者を!!!殺すのだ!!!」
「世の正義の為、この悪き者を八つ裂きにするのだ!!!」
血にまみれた1人の男は笑った、その笑い声は痛い程に枯れ果てていて、まるで全てを諦めたかのような、自暴自棄になった者が発する悲痛な笑い声だった。
「君に、こうして剣を向けられる日が来るとは、思わなかったな。俊力」
「出来れば向けたくなどなかった、、、だが、貴様は大罪を犯した!!!」
「烨霖!!!」
剣を向けている男の顔は酷く青ざめており、眉間には大量の皺が刻まれていた。
「、、、」
剣を向けられた男は何も喋らない、ただ相手を見つめるだけだった。
「やはり貴様はっ!!悪鬼の息子だっ!!よくも、よくもお前に良くしてくれた師尊や門弟達を!!!」
「それに、それに何故、、、己の妹を殺した!?!?貴様と共に生き、花をも大切にするような人だった!!なのに何故!!」
俊力は歯を食いしばる
「貴様に人の心はないのか!?!?」
「、、、、悪鬼の子に、人の心があると思うのか、、、?」
剣を向けている男の握る力は段々と強くなり、眉間には更に深い皺ができはじめ、怒りの表情が顔一面に染ま る。次の瞬間、竜巻が巻き起こりそうな程の速さで剣が振り下ろされた。
「貴様ぁぁぁぁっ!!!」
烨霖はその剣をただじっと見つめた。死に際、烨霖が感じたのは恐怖でも悲しみでもなく、ただひたすらに己が死ぬのを心から喜んだ。
これが100年前に起こった四代門派のひとつ、清流派の滅亡のその犯人である陳烨霖の死の結末だ。
────────100年後
起きろ
起きろ
暗闇の中で誰かの呼ぶ声だけが聞こえる。
誰だ、、、?誰が呼んでいる
起きろ
起きて、この世の悪き者を全て
その言葉を最後に暗闇が晴れてゆき、代わりに目の前には石の天井が広がった。目覚めた烨霖は周りから溢れ出る血の匂いと洞窟独特の濁った酸素に思わず咳き込む。
最初は視覚、その次は聴覚、嗅覚と次々に五感がハッキリしていき、手足も動かせるようになった頃、烨霖は勢いよく起き上がり、辺りを見渡した。
「ここは、、、何処だ、、、?」
見渡せば血で作られた陣の中におり、次に自分を見れば腹部の刺された傷跡や殴られた跡から察するにこの者は別の者と争い、この血で作られた陣、禁術の1つである【借魂胎】の生贄とされたのだろう。また、血の匂いもこれが原因だろう。この禁術は望む者の魂魄を他者の身体に移せる禁術であり、どうやらこの術で私は別の者の身体に生まれ変わったようだ。
血は既に乾いており、この陣が発動されてから数刻が経っているのだと容易に推測が出来た。
「はぁ、、、一体この身体の持ち主は誰なんだ、、、?そもそも、私などを呼び出してどうするつもりなん───」
そこまで言って先程暗闇の中で告げられたことが脳裏を過ぎった。
「邪悪な者を、、、全て殺せ、、、か」
烨霖はうんざりした。あれだけの人を殺し、残虐したというのに、人を殺すためにまた生き返るなど、どうしてこうも運がないのだろうか。それに加え、烨霖は前世の記憶が曖昧になっていた。自分が門派の者を皆殺しにし、世に混乱を巻き起こしたことや死んだ時のこと、それに申し訳ない程度の門派での平和な日常しか覚えていなく、己の幼少期から青年期までがどんなものだったのかは全く覚えていなかった。まるで思い出したくないことのように。その事に烨霖は不安を抱きながらもゆっくりとその場から立ち上がる。
「はぁ、、、まずは、私を呼び出した者に話を聞かねばいけないな、、、」
烨霖はそこら辺にあった札を手に取り、禁術に扱われた血を掬い上げ、それで札を書き、少しの霊力を送る。これは他の者の私物が持ち主の元へと戻る術であり、送り込む霊力の量は物によって変わるため、調整が難しく、この術を扱える者は少ない。術が発動し、札が光り出すとまるで蟻が巣に戻っていくように蠢きながら戻るべき場所へと戻っていく。
「へぇ、、、この身体には金丹があるな、それに軽功も学んでいる、、、どこかの門派のものだろうか?」
だが、改めて己の身体を見てみても何処の門派の服も着ておらず、特定する事が出来ない。烨霖は諦めてそのまま血の行方を追うために洞窟の外へと歩き出す。
洞窟から出てすぐに烨霖は外の光景に目を見開く。その光景はまさに記憶の中のあの血の海の光景にそっくりであった。元々門派としてあったのであろう建物は崩れ壊され、血まみれの門派の者達が山のように積まれていた。烨霖は吐き出しそうな気持ち悪い感覚を無理矢理抑え込み、血の主の元へと足を運ぶ。歩く度に地面に広がっている血を踏み、その血が飛び散る音が酷く耳障りで耳を引きちぎりたくなる。
周りを見渡せばそこら辺に散らばっている旗の家紋からここはあの四代門派の1つであった永琳派だと分かった。
「(あの名高き門派を陥落させた、、、?そんな事が出来る門派、100年前にはなかったはず、、、)」
血の主の元まで行くとその人物 は既に頭が潰されており、蝿まで集っていて死んでいることは至極明快だった。
「、、、、まさか、死んでいたとは、、、邪悪な者を殺せっていうのはこの門派を襲った者達の事を指したのだろう、、、」
「はぁ、、、私が中々起きなかったせいか、、、これは申し訳ない事をしたな、、、」
ここまで来れば流石にこの身体の持ち主がここの門派であるという事は容易に推測する事が出来るが、そう確定させるにはいささか疑問点が2つあった。まずはこの者が門派の服を着ていない事、2つ目はなぜ同じ門派の者に生贄のような形で身体を扱われたのか、等だ。それに加え、更に気掛かりなのは今の四代門派の立場だ。私が知る時代から100年も経っていれば立場が低くなっていても可笑しくはない。
「だが、何故私を呼び起こしたんだ?私がこの門派を救う保証なんて、何処にもないはず、、、」
「、、、まだまだ知らなければならない事が山積みだな、、、」
その後、烨霖はせめてもの弔いとして来世は安定に生きていられるための陣をその場に描き、ここに居る全ての魂とまではいかなかったが数人の魂を清くし、冥界へと送った。赤黒く、汚れた地とは対称的に美しい程澄んでいる空はまるでこの人達の安寧を願っているように思えた。
「よし、まずはこの身体の持ち主の情報と門派の状態を調べないと」
◇
永琳派の近くの村は恐らく永琳派で戦が起こったことを知っているであろう、もしそのまま行ってしまえば死人が生き返ったと騒ぎ立てるに違いない、そう考えた烨霖は仕方なく数十里程離れた村の方に足を向けた烨霖だったが、早々にこの村に違和感を抱き始めていた。
「、、、、可笑しい、、、」
村の者たちの烨霖を見る視線が可笑しいのだ。まるで恥知らずな者でも見ているかのように陰険で痛い視線を向けられ、それに加え噂話をする声さえも聞こえてくる始末だ。
「どうなっている、、、?この身体の持ち主はそんなにも嫌な人だったのだろうか、、、?」
「(先程服の血を拭った時に顔を確認したが悪くなかった筈だが、、、むしろ前世の私より何倍も良かった!!)」
周りの視線に耐えかねた烨霖は我慢が出来ずに村の者に軽く声をかける
「あのー、私に何かよ、、、」
烨霖が声を掛けた瞬間、村の者達はまるで死神にでも会ったかのように悲鳴を上げながら脱兎の如くそれぞれの家へと逃げていく。
「、、、これは、、、中々の嫌われようだ、、、」
その後も烨霖は村の者に話し掛けたり後ろから不意打ちをかけて捕まえたりもしたが結果は全て同じ事だった。この村で得られるものはないと考えた烨霖は諦めて村で最も近い霜山門派の方に賭ける事にした。村でこれ程嫌われているなら門派でもこの身体の持ち主を知っている人は多いだろう。
「と、、、思ったんだが、、、」
「まさか金が居るとは、ははは、、、」
数分前、烨霖の来訪を確認した門弟は早々に烨霖を門前払いし、「はっ!!10両集めれたら入ってもいいぞ」とウンザリしたように告げ、そのまま門を閉めたのだった。
「はぁ、、、この身体の持ち主は、、、本当にどんな者だったんだ、、、?」
その者の思想や性格が分からないとなればもしこの身体の持ち主と面識の深いものと遭遇し、話しをする時に相手に違和感を与えてしまう可能性が高く、何者かによって操られているか邪悪な者に取り憑かれているとでも思われてしまう。それにもし会ったのがこの身体の持ち主が死んだ事を知っている者なら尚のこと取り繕うのが難しいだろう。そして、最も会いたくないのは烨霖を知っている者である。出逢い話せば必ずバレてしまう。最悪の場合、出逢えばたちまち大声で怒鳴られ、斬りつけられるはずだ。
「おい!!?なんっ、お前!?!?」
「そうそう丁度こんな感じに、、、」
「おい!!!聞いてるのか!!俺を無視するな!!」
烨霖の身体は突然後ろに振り向かせられ、幻聴だと思っていた声の主が目に入る。第一印象は金を持っていそう。だった。よく観察してみると服の胸元にある君子蘭の紋章と明らかに高く派手な装いから四代門派の1つである金河派だと分かった。
烨霖はなるべくバレる事のないように口数を少なくし、顔を俯かせる。
「えーっと、、、何か?」
「(まさか、、、この者が私を殺したとは言わないよな、、、?)」
そう思っていたのもつかの間、最も聞きたくない言葉を烨霖は告げられた。
「おい、、、お前、、、なんで生きている、、、?」
「お前は、、、俺が殺した筈だろ!!」
「、、、」
あぁ、神よ、、、どうして私はこんなにも運が悪いんでしょうか、、、!?!?!?
第1話【終了】
文章を書くのが元々あまり得意な方じゃないので見にくかったらすみません
攻め様が出てくるまで読むのが怠いと思いますがどうかお付き合いください🙇♀️
ここまで見て下さりありがとうございました
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