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第4話血と森
レンたちが支度を済ませ外に出るとそこには数人の柄の悪そうな男達がたむろしている。『なんかチンピラみたいな奴ら*しかいねえの?*』とロン・ニーシャン、ラーオ・ニーシャンと他の二人を見ながら言うと、『ふんっお前もチンピラと変わらんだろ』
『はぁ~~?!何ふざけたこと抜かしてんだよこの野郎…自分より弱い奴にしかイキれねえ癖して…』
『戯れ言抜かしてないで早く行け。』
するとレンたちに気付いた様子でニパっとロンが手を振りながら『あっお二人さん!!こっちですよ~!!』そう言うと他の三人も気づいた様子でラーオは『遅えんだよ……クソ』等と愚痴を言っているが他二人は物珍しそうにこちらを見る。
一人はなんとも中性的な顔立ちの小さな少年ともう一人はガタイが良く顔には大きな傷跡と体全体をタトゥーで覆われている男で半グレのような目つきをしている。
『こいつが新しいメンバーのレンって奴かよろしく頼むぜ俺はホブ・ノス、Bランク冒険者だ。』
『僕は三黒しょらです!一応Aランク冒険者です!よろしく!』
『あぁ!よろしく!!』
『挨拶はその辺にしてとっとと行くぞ』
ジェランがそう遮るとしょらは続けて
『今日のクエストってキメラとミノタウロスの討伐だよね?でもおかしな話だよね、ミノタウロスもキメラも今から行く地域には居ないはずなのに…』
レンたちが今回行く場所は 【孤独の森】でミノタウロスは基本大規模のダンジョンにしか居らず、キメラも砂漠地帯の水源が豊富な地帯や切り立った山等の見晴らしの良い場所にしか居らず孤独の森の様な木々が伸びきり空が見にくい様な場所には基本居ないのだ。
馬車に乗り、孤独の森へと向かう 『ギルドマスターはやべえモンスターの影響だー、とか言っとるけど、そのやべえモンスターの正体すら掴めてねえんだろ…? 』
『あぁそうだ…、まあ今回のクエストは恐らくそのモンスターの正体を掴む為ってのもあるんだろう…』そう言うとジェランは続けて『今回のクエストで活躍してS級になってステラを超してやる…!!!』と息巻く
『あの馬鹿たれはプライドだけはS級だな』
『単細胞だからそれ以外の遊びを見つけれなかったんだろ…』
『確かにそうかもな!』
『『あーはっはっは!』』とラーオとホブは仲良さげに話す。
『てかよぉ~今回の件って世界ギルド連盟はどう考えてんだよ?』とラーオが言う
『…世界ギルド連盟ってんだよそれ』とホブが言うとレン含めた他メンバー達は口々に
『いやいやっなんでてめぇ知らねえんだよ!!お前長いこと冒険者してるよな?!!』
『えっ…そんなやばい?…』
『お酒ばっか飲んでるから脳がタヒんでる…』
『…えっそこまで言われんの?』
『ホブくん…そういう時も…ある…よね』
『俺でも知ってる…』
『バカだからしょうがないさ…説明してやろう!!世界ギルド連盟とは!!! 』
『おっ解説じいさんが喋り出した』
とレンが言うとジェランはそれを無視して話を続ける。
『世界ギルド連盟はギルド全体の治安維持とダンジョン攻略をする冒険者の商品等様々な面でギルドや冒険者、そして民間人たちを救済、救助と言ったことをする組織の事だ、分かるか酒乱囚人もどき野郎』
『OK完璧に理解したお前を殴れば良いんだな?』
すると孤独の森に着いたようで御者は
「あーー…お客さん方…孤独の森に着きやしたが…」
するとホブは財布を取り出す
『あぁ…料金はいくらだ?』
「銅貨5枚になりやす。へへへ…」
『銅貨5枚ね…あんた名前なんだい?』
「あっしですかい?…モリーシュと申しやす。へへっ…」
『モリーシュか良い名前だな!!アリガトよ兄弟』そう言うと銀貨を1枚渡す。
「こんなっ…面目ねえっありがとうごぜえやす旦那…へへ…またのご利用をお待ちしとります…」そう言うと御者は馬に乗り、戻っていった。
『ホブくん…なに今の茶番』
しょらは冷たい目をホブへと向けた。
『しゃあねえだろ?憧れてんだよ…あれ』
くだんな…と言った顔をしながら杖を持ち『さっ行こ~!!!』
こうして孤独な森のミノタウロス キメラの討伐が始まる。
一行は孤独の森へと突き進んだ
『なあ、しょらはなんで杖使ってんだ?』
『んっそうだなぁ~杖はそもそもとして、魔法とかが扱うの難しいって人の為に作られた補助道具なんだけど、最近はお洒落として使う人も増えてきたんだよね、こういう可愛い杖も増えてきたしね?』そう言うと自身の可愛くデコレーションされた杖を見せながら続けて、『僕も折角ならお洒落したいから敢えて杖にしてるんだぁ~!』
その後も一行は平和な雰囲気でモンスターを探しているとジェランが何かに気づいた様子で
『待て。』続けて『何か居る』と言うと森の方を見つめる。
血生臭い匂いが辺りを支配した。
ノロノロと一匹のミノタウロスが現れる。
そのミノタウロスはこちらを見るや否や大声を上げる『ブッルルァアァァ!!!』だがその声を上げるもバタリと倒れる。
「はあ困ったな…倒すのに手間取ってたら人が来ちまったよ」ノロリと木の影から妙な星の仮面を被った全身を黒のマントで覆われた一人の男が這い出てくる。
すると草むらから大柄の上半身裸の星の仮面を付けた男が一人現れる
「オマエ 調子に乗ルと スグコレなル モう少しアタマ使エ」
「ケヒ…そう言うなよ邪魔者は排除すりゃ良いだろ?」そう言うとその男は鎌のような形の刃を取り出し
ジェランの背後を取り気づけば刃はジェランの首を掠めていた。
「悪ぃケドよぉ〜ここでタヒんで貰うぜぇ?」
『やれる物ならやってみろこの三下が…』
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