❤️&💙×💛 ※同棲、付き合ってます
💙出ません
❤️視点
「涼ちゃーん。」
「わ、っ…どうしたの元貴?」
ソファに座りテレビを見ていた涼ちゃんの手に抱かれていたクッションを退かし、クッションの代わりになるように自分が抱きつく。戸惑いながらも触れた涼ちゃんの手のひらが俺の頭を優しく撫でてくれた。
「最近悩みあるんだよね……」
「え……大変じゃん!僕で良ければ何でも話して!」
「うん……、」
あからさまに落ち込んだように視線を下げ、如何にも元気がないです、というようにアピールをしてみる。優しい涼ちゃんは直ぐに悲しそうな表情をして、真剣に向き合おうとしてくれた。
「俺と若井と涼ちゃんで同棲してるけどさ、みんなシャンプー各々で使ってるじゃん?」
「…使ってるね。」
3人で同棲する上で、色々と細かいルールを決めた。その中の1つがそのシャンプーで、それぞれの髪質や合うシャンプーがある、という理由で個人個人で選んで使うことにしている。特にそのルールに今更不満がある訳では無い。けれど、最近ある異変に気が付いてしまった。俺のシャンプーだけ減りが異様に早いのだ。一日にそんなにも多くシャワーを浴びている訳では無いのに、明らかに量がおかしい。
「俺のシャンプーだけ直ぐ減るんだよね。若井かもしれないし、注意したいんだけど、何となく俺の勘違いな気もするし……」
「………。」
完全に黙り込んでしまった涼ちゃん。若井を疑っているなんてことは全くの嘘で、最初から涼ちゃんだと目星はついている。確か俺のシャンプーの香りはピオニーと言う花のはず。きつい香り、という訳でもない、程よい強さで主張してくれる香りをとても気に入っていた。そして、涼ちゃんから香る俺と同じ香り。
「…ごめん!!それ使ってるの僕なの……」
「……やっぱり。」
パチン、と手を合わせて謝罪の言葉を紡いだ涼ちゃんに視線を送る。別にシャンプーを使ったことを責めたい訳では無い。寧ろ、俺と同じ香りで居てくれるなんて嬉しすぎる。
「使ってたシャンプー頼むの忘れて切れちゃって…、1回だけのつもりだったんだけどぉ……」
「それで?」
「…………ごめんなさい!!」
キョロキョロと定まらない視線が面白く、つい意地悪をしたくなる。涼ちゃんのことだからそんな理由だとは思った。何より1番は、若井よりも俺のシャンプーを選んでくれた優越感。髪質とか香りとか色々あるだろうけど。
「もう今度からちゃんと使わないようにする!!後届くまでの1週間くらい若井の借りればいいし。」
「は?」
使わない宣言をしてくれたのは良いものの、ピンポイントで俺の地雷を踏んだ。うっかり口から零れ落ちた声を隠すことなく、困惑したままの涼ちゃんにぎゅっ、とより一層強く抱きつく。
「ダメだよ若井のは。俺のやつの方が涼ちゃんに合ってるから。」
「ええ、…?でも、元貴さっき使って怒ってたじゃん……?」
それに元貴の高そうだし、と、何とか若井のやつを使わないように必死に阻止をしている俺を横に言葉を紡ぎ続けている。変なところで頑固な涼ちゃんに呆れたような溜息をつき、抱き締めていた身体を離して、涼ちゃんに向き合う。サラサラとした手触りのいい綺麗な髪に指先を触れ、緩りと手櫛を通す。ふわりと香ったお揃いの香りに、思わず頬が緩んだ。
「俺と同じ香りでいてよ。」
「、…っ」
少し見つめ合っただけなのに、真っ赤に染まっていく頬が何とも愛らしい。いっそ香水もボディーソープも全て同じ香りにしてやろうか、なんて思ってしまう。
「じゃあ、…後ちょっとだけ、元貴とお揃い……。」
髪に触れていた指先に、涼ちゃんの手のひらが添えられた。照れくさそうに首を傾げ、可愛らしくはにかみながら発せられた言葉に、思わず目を見開く。この事を若井に言ったら、一体どんな反応をするんだろうか。きっと俺のシャンプーも使って!なんて言うはず。
でもこれは、俺と涼ちゃんの2人だけの秘密。
最近❤️💙💛が多い気が🧐
コメント
11件
ほのぼのすぎてニヤけが止まらない🫠🫠🫶
森さんの嫉妬から生まれたとっても可愛らしい秘密でしたね🤫 ❤️💙💛のお話大好きなのでいっぱいあっても全然大丈夫ですよ😚💖
かんわいい……さいこうです🫠🫠