恋はのんびり

会うのは1日でいい。秘密を守るためなら嘘も平気。渡辺と目黒の意見が違ってきた。

渡辺は目黒に嘘をつかせるのが嫌。目黒は週の半分は一緒にいたい。鍵はラウール。

目黒が好きだから、週の半分は家に行っているだろう。

渡辺ー我慢する・・。

目黒ーだめ、泣くくせに。

渡辺ーでも、ラウが来るだろ。

目黒ーだから、仕事だって言う。

渡辺ー嘘つかせたくない。

目黒ー平気。秘密を守るためなら、平気。

渡辺ーごめん。

目黒ーこの部屋に帰ってくるから、週の半分くらい会える。

それから、渡辺は仕事終わりに毎日のように、サウナに行くようになった。

「サウナに行ってるから、目黒は家に帰って？」というLINEが入ることが増えた。当たり前のように、ラウールが目黒の家に行っている。

サウナから、帰ってきても、時間はまだ早い。目黒に会いたいなぁと思うけどラウールの存在が、打ち砕く。ソファで、丸くなって目黒を想い自分ですることも覚えた。

渡辺ーだめなのに・・。

渡辺ーはぁはぁ・・いい・・。

終わったら虚しくなるのに、目黒を想うと、手が伸びる。

1人遊びするたびに、目黒に会えてないことを実感して寂しくなる。

目黒ー翔太くん、早く帰って来たら、何してる？

渡辺ーえっ！あっ、その、何も。

目黒ー俺の家に来るって予定はないの？

渡辺ーラウがいるだろ？

目黒ー一緒に、晩ご飯食べてもいいんじゃない？

渡辺ー俺とラウと、どっちが大事？・・あっ、ごめん、比べられないし。

目黒ー何で？翔太くんに決まってるじゃない。

渡辺ー・・じゃあ何で！ラウに来るなって言わないの⁈

ごめん、俺、間違ってる。分かってる。ごめん、しばらく、会わない。俺、どんどん嫌なやつになる。

一方的に電話を切り、泣き崩れる。

会いたい、寂しいとは真逆のことを言った。言いたくなかったのに、もう遅い。

次の日の練習日。

渡辺は、深澤や佐久間たちといる。

目黒のそばにはラウール。

見れない。そばにいられない。

バカ笑いしているけど、目黒には分かる。寂しがりのくせに、誤魔化している。皆んなは気が付かないけど、目黒は渡辺だけを見てきたから分かる。

目黒ーラウ。

ラウーん？

目黒ー来週までは家に来るなって言うより、遊べない。

ラウー何で？

目黒ー大事な用事がある。

ラウーどんな？

目黒ーラウには関係ない。

ラウーいや！知りたい。

目黒ーだめ、とにかく遊べないから。

ラウー晩ご飯食べるだけは？

目黒ーそれもだめ。とにかく仕事終わりに会えないから。

ラウー・・分かった。

しょんぼりするラウール。だが、目黒には渡辺だけが大事。

泣かせて、寂しい思いさせて、ラウールと遊んでる場合ではない。

渡辺は、しばらく会わないと言ったが、目黒が我慢できない。

練習終わり、渡辺は1番に帰って行った。昨日、風磨に会ってしばらくサウナ行かないと渡辺が言ったことを聞いている。

だから、家にいる。何も食べずに。

目黒は、スーパーに寄り材料を買い、渡辺の家へ行く。

鍵を開けて家に入ると、音楽が聞こえる。寝てるって思っていたが、起きている？YouTubeでも、観てるのだろうか？

渡辺ーんっんっ・・いい・・。

渡辺ーはぁはぁ・・でる・・れん・・んっんっ〜んっ。

そう言いながら首を振り泣いている。後ろしか感じないから、もどかしいのだろう。

目黒ー今から？晩ご飯食べてから？

渡辺ーんっ！いや！見ないで！

目黒ーいつから、そんな色っぽいこと、覚えたの？

渡辺は、ソファに突っ伏して泣いている。キッチンに材料を置き、シーツの塊に話しかける。

目黒ーラウに今週は会わないよう言った。１週間、ずっとここに来る。いっぱい愛してあげる。

そんな可愛いの見たら我慢出来ないし。

渡辺ーやだ、帰って。

目黒ー顔見せて？

渡辺ー恥ずかしいから無理！

目黒ー仕方ないなぁ、よいしょ。

渡辺を抱き抱え、膝に乗せる。

シーツを被り顔が見えない。

そっと手を握り顔を見た。真っ赤な顔をして、涙が出ている。

シーツを頭から被った渡辺の唇に触れるだけのキス。涙がポロポロ出てくる。

目黒ー気持ちいいこと、してあげる。

渡辺ーあんな・・はしたないの見たのに？

目黒ー可愛いだけ、蓮って呼んでくれた。

渡辺ーあれは！その、あの、えっと・・。

目黒ー1人遊びするときは、そう呼ぶんだ？

渡辺ー揶揄わないで、帰って！

目黒ーだめ、俺が寂しいから。

渡辺ーんっんっ〜んっんっ。

目黒ー違う意味で啼いてもらう。

渡辺ーばかばか。

何も食べてないから、今から作って食べようと言うと、シーツを持って寝室に行く。着替えるからと、声が聞こえてくる。

ゆっくり食事して、コーヒー飲んで。渡辺は顔が赤い。

一緒にシャワー浴びる？って言うと、1人でいいと。

交代して、目黒も浴びて出て来た。

寝室に入ると、シーツの塊。床には脱いだ服。

目黒がそっとシーツをめくり、裸の渡辺が不安そうな顔を見せている。

目黒ー入れてくれる？

渡辺ーんっ。

目黒ー服脱ぐから待ってね。

渡辺ー・・。

目黒が入ってきた。抱き合ってキス。熱いキス。渡辺がしがみつく。

渡辺ーあんな俺見て、嫌じゃない？

目黒ー可愛いだけなんだけど。

渡辺ー寂しかった。

目黒ーん。

渡辺ー今週は毎日会えるの？

目黒ー毎日、ここに帰ってくる。

渡辺ーあの、その、あのね・・。

目黒ー毎日、愛してあげる。

渡辺ーだめ、来週から寂しくなるから。

目黒ーだめ、じゃあ、可愛い翔太くんを見せてくれる？

渡辺ーやだ、ばか。

目黒ーお喋りおしまい。

渡辺ーあっ・・んっ・・んっ。

渡辺ーはぁ・・いい・・。

目黒ー自分でするのと、どう？

渡辺ー挿れて・・目黒の・・。

目黒ー蓮て、呼ばないんだ？

渡辺ーいじわる・・はぁ・・んっんっ・・。

渡辺ー奥・・あたる・・いい・・痺れる・・はぁはぁ・・。

渡辺ーだめ、まだ・・はぁはぁ・・まだ・・でちゃう・・あっ・・あっ・・んっんっ〜んっ。

目黒ー何度でもしてあげる。

渡辺ー倒れちゃう。

目黒ー疼いてるでしょ？

渡辺ー大丈夫だもん・・んっ・・やめ・・はぁはぁ。

目黒ー今日はゆっくり寝よう。

渡辺ーんっ〜んっ。

目黒ーふふふ、やっぱり我慢してる。

渡辺ーしなくていい？いい？

目黒ーふふふ、来週からまた寂しかったら、電話して？来るから。

じゃあ、今度は翔太くんが上ね。

濃密な１週間を過ごし、渡辺は、日産スタジアムのステージに立つ。