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#ご本人様とは一切関係ありません
あんり
444
#ご本人様には関係ありません
ち び
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勇斗と柔太朗はライバルだった。トップアイドルである2人は、情熱的な太陽と麗しい月のように対極で、その人気を博していた。ステージの上では肩を組み合い、キラキラと笑顔を振り撒いていたが、ひとたび舞台を降りればほとんど口を利かないほど中では対立していた。
勇斗が私用を終えたその夜、愛車を走らせる車内で電話の着信が鳴った。仕方ない、どこかに停めるか。通り道にあった高級ホテルの路肩に停車し、電話に出ようとすると、遠目にどこか見覚えのある長身の男性が目に入った。
──柔太朗だ。フードを被って眼鏡をかけているが間違いない。一体なぜこんな時間にこんな所で。
ここは正面エントランスではない。周囲から隠れるようにして通用口に立っている。
着信者を確かめ、大した用事じゃない相手だろうことを確認しミュートのボタンを押す。
しばらくして、到着した高級車から、いかにも業界人っぽい人物が現れる。アイツは確か…以前会ったことがある。大口のスポンサーだ。そいつは柔太朗に会うと親しげに腰に手をやりホテルへ入っていこうとしていた。
──なんてことだ。勇斗は既に着信の止まったスマホを素早く起動し、目一杯ズームしたその光景を撮影した。
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次の日、打合せのためにメンバーで集まった。昨日のことはあちらから気づかれていないのだろう、柔太朗は涼しい顔で座っている。メンバーが居ない隙を見計らってこっそりと話す。
「ねえ、昨日の夜どこにいたの?俺、なんか良いもの見ちゃったんだけど」
柔太朗が冷たい目でこちらを睨みつけるように言う。
「別にどこだっていいだろ。勇斗には関係ない」
柔太朗はカメラが回っているときは、はやちゃんと可愛い呼び方をするが、オフの時は勇斗と呼び捨てだった。
「しらばっくれるんだ。俺、『写真』持ってるよ」
柔太朗の目が見開かれる。
「今日の夜、会おうよ。場所は後で送る」
そう俺は告げて、仕事モードに戻った。
あの写真を見せて、彼はどんな反応をするのだろう。夜が待ち遠しかった。
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俺が密会の場所に指定したのは、事務所から少し離れたところにあるシティホテルだった。
窓の外のしんとしたビルの夜景を見下ろす。部屋で待っていると、間も無くコンコンとノックの音がした。
「待ってたよ。入って」
柔太朗は無言で室内へと入り、苛立ったように喋り出す。
「昼間の『写真』って何のこと?こんな所まで呼び出して、俺忙しいんだけど」
「俺見ちゃったんだよね、お前がスポンサーの偉いやつとホテルに入って行く所。なに?もしかして枕やってんの?」
俺は柔太朗を嘲笑うように言い、スマホの画面に映る、あたかも男性同士がこれから如何わしいことをしにホテルに入って行くように見える写真を出した。
柔太朗が敵意を剥き出しにする。その目には怒りがこもっている。
「そいつはただスポンサー。今後のことでご機嫌取るため、ホテルのバーで飲んだだけ。枕なんてやるわけないだろ。気持ち悪い」
「ふーん、まあ分かるよ。俺も芸能界にいるわけだし、スポンサーの個人的な接待だってすることある。でも脇が甘いよね。こんな簡単にカメラに撮られちゃって」
勇斗がロック画面になったスマホを柔太朗の前でヒラヒラと振る。
「消せ、今すぐ」
「どうしよっかなー。これ俺が匿名でSNSにあげたらお前のアイドル人生、この瞬間に終わるね?」
柔太朗がスマホを奪おうする。しかし、身長は近くとも、元々体格差のある勇斗に手首を掴まれるとあっという間に抵抗できなくされる。
「じゃあさ、取引しようよ。今から1発、俺にヤらせろよ。お前のことは嫌いだけど、綺麗な顔してるとは思ってたんだ。本当はしてるんでしょ?枕。今日だってホテルまでのこのこ呼び出されて。慣れっこなんじゃないの」
「くっ……」
柔太朗が悔しそうにギリギリと歯を食いしばり、睨みつけてくる。しばらくの沈黙の後、重く口を開く。
「本当に…消してくれるんだろうな…」
「ああそうだよ。ちゃんと消す」
「じゃあ………さっさと終わらせろ」
柔太朗は目を後ろに背け、急にしおらしくなり、自らを抱き締めるように腕を組んで立ちすくんでいた。
「急に大人しくなっちゃって。可愛いところあるじゃん。じゃあ早速…」
そう言って柔太朗の首に手を差し入れると、柔太朗の身体がビクリと跳ねた。
「……ん……っ!」
柔太朗の声が半音高く裏返り、喉の奥から声が漏れる。
──何かがおかしい。
遊び慣れてるやつならこの程度のこと微塵も感じないだろう。
もう一度、差し入れたままの手でうなじの窪みをそっとなぞる。
「早く…っしろ…」
背けたままの顔は真っ赤に染まり、体は微かに震えていた。
──やっぱり。
「お前、もしかして敏感体質?」
柔太朗は黙りこくってこちらを見ず、薄い唇をギュッと噛んでいる。
勇斗は面白いものを見つけたというように、ニヤリと笑う。
「いいこと考えた。本番でヤるのは無しにしてやるよ。でもゲームしよう。俺がお前の性感帯だと思うところを10箇所触る。それで最後まで俺に抱いて欲しいと言わなかったらお前の勝ち。写真は消してやるよ」
今まで押し黙っていた柔太朗が、口を開く。
「……それでいい。お前に抱いてほしいなんて絶対言うわけない」
「じゃあそう言うことで。ゲームスタート」
口元のにやけが止まらない。
勇斗はこのゲームの主導権を完全に握った。
<続>
コメント
5件
コメント失礼します!! 待ってください…!!好きすぎます💕✨ 続き楽しみすぎます…✨🥺✨💕
