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幻の黄金島~
ある朝。
エビフライポテトと黒猿龍は、海辺で釣りをしていた。
「今日こそ巨大な魚を釣るぞ!」
エビフライポテトが釣り竿を握る。
すると――
グイッ!!
「かかった!」
二人で必死に竿を引く。
ところが海から出てきたのは魚ではなかった。
古びた木箱だった。
「なんだこれ?」
箱を開けると、中には一枚の地図が入っていた。
地図には、海のどこにも存在しない島が描かれている。
その名は――
黄金島。
黒猿龍が地図を見つめる。
「行ってみるか。」
「もちろん!」
二人は小さな船に乗り、黄金島を探しに出発した。
何時間も海を進んだ。
しかし、島は見つからない。
「本当にあるのか?」
エビフライポテトが不安になったその時。
霧の向こうから巨大な島が姿を現した。
島全体が黄金色に輝いている。
「見つけた!」
二人は島へ上陸した。
そこには巨大な黄金の宮殿があった。
宮殿の奥には、ひときわ大きな扉。
扉には文字が刻まれている。
『本当に欲しいものを持つ者だけ、この先へ進める。』
エビフライポテトが扉に触れる。
何も起きない。
黒猿龍も触れる。
何も起きない。
二人は顔を見合わせる。
「欲しいものって何だ?」
エビフライポテトは考えた。
「俺は……仲間と楽しく旅をしたい。」
黒猿龍も少し考えて答えた。
「俺は……腹いっぱい飯を食いたい。」
「お前は最後までそれかよ!」
その瞬間。
ゴゴゴゴゴ……
扉が開いた。
中には巨大な黄金の宝箱が置かれていた。
二人が箱を開ける。
そこに入っていたのは――
大量のポテトとエビフライだった。
「……。」
「……。」
二人は無言になった。
そして同時に笑った。
「最高じゃん!」
二人は黄金島で一日中食事を楽しんだ。
夕方。
帰る前に黒猿龍が島を振り返る。
「また来よう。」
エビフライポテトは笑った。
「ああ。次はもっと腹を空かせてな。」
二人は船に乗り、夕日に向かって帰っていった。
その後、黄金島が再び見つかることはなかった。
けれど二人は知っていた。
宝物よりも、一緒に冒険した時間のほうが大切だったことを。
コメント
1件
あ、これいい話だ……!「本当に欲しいもの」ってのが壮大な宝物とかじゃなくて、仲間との時間とか腹いっぱい飯食いたいっていう素朴な願いだったのがめちゃくちゃじんわりきた。宝箱開けたらポテトとエビフライってオチも、この二人らしくて笑ったし、最後の「宝物より一緒に冒険した時間」の締めが完璧すぎる。黄金島、もう見つからなくなったってのも切なくて好き。
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