12話 神ワタリ様
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ガタンゴトン…. 、ガタンゴトン….
[ 次は○○、○○ お出口は左側です ]
私「 3年ぶり、だっけ 」
私「 周一さんと誠司、元気かな?」
私「 …. / スッ 」
私は手元にあるお面をを優しく撫でる
私「 あと少し 」
私「 早く会いたいな / クスッ 」
・
・
・
私「 …. / スタスタ 」
和田「 やぁ 」
私「 お久しぶりです、誰の出待ちですか?」
和田「 君に決まっているだろう 」
和田「 アパートまで乗せていくよ 」
私「 遠慮します、と昨日申しましたよね 」
私「 私はまだ 貴方のことを許していないので 」
和田「 あぁ、そうだろうね…. 」
和田「 ただの小さな罪滅ぼしだ、乗ってくれないか? 」
私「 ….分かりました 」
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私「 …. 」
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎私たちが遊園地にいたあの日
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ 祖母が亡くなった
︎︎ ︎︎︎病院からの連絡があり、伝える術のない私へ
︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ 和田さんは式に伝達を頼んだそうだ
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎︎︎ ︎︎︎ しかし
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ あの時、入口ゲートには結界が張ってあり
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎ ︎︎︎ ︎︎式は中へ入れなかった。
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎和田さん自身も力が持たず、結局
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎伝達は私が帰宅した時に聞かされた
私「 もう祓い屋は引退したのですね 」
和田「 あぁ、式も解約した 」
和田「 君も和田を継ぐ必要がなくなり、安心だろう? 」
私「 元から継ぐ気はなかったですよ 」
私「 もう守るものも無い 」
和田「 …. 」
私「 ですが、今度そちらを尋ねたいです 」
和田「 何故?」
私「 フミさんに挨拶を。」
私「 ついでに役に立ちそうな書物も頂きに行こうかな 」
和田「 後者が本音かい? 」
私「 あはは、まさか / ニコッ 」
・
・
・
和田「 ….着いたよ 」
私「 ありがとうこざいます、降りますね 」
和田「 何か困ったことがあれば直ぐに言ってくれ 」
私「 気が向けば声をかけます 」
和田「 あぁ、それで構わないよ ….じゃあ 」
私「 和田さん 」
私「 私を家に入れてくれて、ありがとうございました 」
和田「 …. 」
和田「 こちらこそだ、頑張りなさい 」
私「 はい / ニコッ 」
和田「 よく笑うようになったものだ 」
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私「 えっと、205号室 」
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎祖母が亡くなった日から私は初めての
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎喪失感に襲われた
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎ ︎︎︎ 食事も喉が通らない
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎︎︎ ︎︎︎ 涙が止まらない
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎放心状態だった私は身寄りもなく
︎︎” 孤児 “ という扱いで東京の施設に預けられた
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ここに戻りたいという私の希望は当然
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ 許可される訳もなかったが
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎和田さんが里親となってくれたおかげで
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎高校生になった 春
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎少し古びたアパート
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ 私は今日からここに一人暮らしをする
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校門前
私( 朱楽、私の容姿どう?)
朱楽( 伊吹、何故眼鏡をかけているんだ….?)
私( 私、東京でやたら男の人から名刺貰ってたじゃない….?)
私( あれ、顔が良い人にしかやらないらしいの )
私( つまり、私は顔がいいってことでしょう? )
私( 眼鏡で二つ結びしてれば、地味な子って思われるはず….!)
朱楽( それで?)
私( 私と友達になろうとは思わない )
朱楽( ? )
私( 妖に心を見られても問題ないってこと )
私( ” 友達 “ なんて足枷にしかならないよ )
朱楽( …. )
私( まぁ、しょうがないよ )
私( 普通は ” 見えない “ んだもん )
朱楽( ….そうだな )
・
・
・
担任「 えぇ、入学式お疲れ様 」
担任「 この1年1組の担任を務める──── 」
私「 ….はぁ 」
私( やっぱり、東京に比べて妖の量が比じゃない )
私( 学校に出入りしているなんて、向こうじゃなかったし…. )
私( 家賃とかは和田さんが出すって話だったけど、大きな貸しは作りたくない )
私( アルバイト、もしくは__ )
担任「 ──み、羽澄 !」
私「 あ、はい 」
担任「 自己紹介、次はお前の番だ 」
私「 す、すみません 」
私( あ、考えすぎて皆が何言ったのか聞いてなかった…. )
担任「 ……名前、出身中学、好きなものでも言ってみろ 」
私「 えと ….羽澄伊吹です、出身中学は 」
私「 ……東京から来ました、好きなものは本を読むことです 」
私「 よろしくお願いします ボソッ 」
ザワザワザワザワ
私「 …. / ジーーー 」
私( 何だろう、隣の席の人 違和感がある )
私( 気配?いや、この感じ…. )
?「 なぁ 」
私「 ? 」
?「 そんなに見られると気になるんだけど 」
私「 あ、ごめんなさい 」
私「 貴方のことが気になって 」
?「 え?」
私「 …..ごめん、言葉を間違えた 」
私「 貴方、名前は?」
?「 俺は田沼、田沼要 」
田沼「 羽澄、だよな?さっき怒られてた 」
私「 あはは、ぼーっとしてて…. 」
私「 田沼くん、君さ 」
私「 妖怪って見えたりする?」
田沼「 え….?」
私( なんだ、ハズレか )
私「 ううん、やっぱり忘れて 」
田沼「 あ、いや ….見えはしないんだ 」
田沼「 何となくモヤで見える程度 」
私「 ….. 」
田沼「 そっちも、モヤで見えるのか?」
私「 ….うん、そうなの ニコッ 」
私「 不思議な雰囲気があるから、声掛けてみて良かった 」
田沼「 俺も、俺と同じ人に会えて良かった 」
田沼「 入学初日なのが驚きだけど / 笑 」
私「 そうだね 」
私「 もし、妖怪絡みで困ったことがあったら言って欲しいな 」
田沼「 それはお互い様だ、よろしく 」
私「 よろしく / ニコッ 」
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下校中
私「 はぁ ….ここは空気が綺麗 」
私「 儀式 にはピッタリの空だね 」
人通りの少ない山道 、私はお面を被った
︎︎ ︎︎︎髪色は黒へと変色し 、男性のように短くなる
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎︎︎ ︎︎︎ 制服から真っ白なの浴衣へ変わり
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎︎︎ ︎︎︎ 儀式の準備が整う
祓い人A「 お待ちしておりました 」
祓い人A「 どうぞ、お上がり下さい 」
祓い人A「 我らが 、神ワタリ様 よ」
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春 、帰ってきた伊吹
お面には何の力がかあるのか__?
” 神ワタリ様 “ とは__?
高校生となった彼女 、
︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎長く止まっていた彼らの時計が動き始める
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第二期 [ 始 ]
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コメント
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なんかもうすごすぎてついていけない もう、え?って感じ。。。‼️ やば、アニメよりハマってます(?)
2期だ〜!!! 待ってました!儀式ってなになに!続きが気になります!!!