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莉犬が倒れて2週間がたった。
特に体の異常はないようだが、まだもう少し時間がかかるかもしれない。そう医者が言った。
そんな日の事だった。
るぅと「はぁ。…」
思いため息を着く。
莉犬は一向に目を覚まさない。
ここまで莉犬を限界まで追い込んでしまった原因に自分がいると思うと自分を殴りたくなる。
早く目覚めますように…。
そう祈りを込めて莉犬の寝る入院部屋のドアを開けた。
るぅと「え、…?」
その光景を見た瞬間、自分の目を疑った。
そこには窓から見える外をベッドから覗く莉犬の姿が見えた。
るぅと「莉犬っ!莉犬!起きたんですか!?」
莉犬「莉犬…。それが僕の名前ですか?」
るぅと「ちょ、何言って…笑」
るぅと「冗談はよしてよ笑」
さとみ「あれ、るぅと来たのか?」
るぅと「さとみくんっ!莉犬がっ!」
さとみ「おぅ。知ってるぜ。」
さとみ「俺るぅとが来る前に来てるからさ」
るぅと「ほんとに、忘れちゃったの…?」
さとみ「…」
るぅと「なんとか言ってよッ…!!」
さとみ「ごめんな、俺からは何も言えねぇ…」
るぅと「そんなッ…」
るぅと「莉犬…?ねぇ、?」
るぅと「ほんとに忘れちゃったの…?」
莉犬「ッ…ごめんなさッ…」
莉犬「僕ッ僕ッ…ポロポロ」
さとみ「…」
さとみ「るぅと、今はそっとしてやってくれ」
さとみ「莉犬だって、なりたくて」
さとみ「なったんじゃねぇからさ…」
るぅと「そうですよね…すみません、」
るぅと「僕一旦帰りますね、笑」
るぅと「じゃあ、」
莉犬「待ってッ!」
るぅと「莉犬どうかしたの、?」
莉犬「僕ッ僕ッ絶対思い出すからッ!」
莉犬「俺を捨てないでッ…ポロポロ」
るぅと「安心してください」
るぅと「記憶が戻らなかったとしても。」
るぅと「莉犬が、莉犬じゃなくなっても」
るぅと「僕は莉犬とずっと一緒にいますから」
莉犬「本当、?約束だよ…?」
るぅと「はい!約束です、笑 」
さとみ「ありがとな。来てくれて。」
るぅと「いえ、笑 」
るぅと「お兄ちゃん達にも言っておきますね」
さとみ「頼んだわ」
さとみ「俺ここいるから。」
さとみ「仕事もあるけどな」
るぅと「了解です!」
ねぇ、莉犬。
本当に莉犬は忘れてしまったの?
楽しかった思い出も、悲しかった思い出も。
全部全部無くなっちゃったの、?
なんでいつも不幸な目にあうのは君なのかな。
僕じゃダメだったのかな。
神様、酷いよ…。
莉犬にも普通の暮らしができたら良かったのに…。
神様は平等にものを与えない。
どんだけ人が努力しても、報われないものだって必ずある。
それでもきっと、努力したという功績は沢山の人から褒めてもらうべきだし、継続することが大事だと僕は思う。
莉犬は強い子。
僕だったらもう、挫けてるだろう。
莉犬以上に強い子はあったことがない。
そう断言できてしまう。
莉犬。忘れないで。
僕はずっと何があっても、絶対に莉犬と一緒にいるからね。