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年下だけど付き合って!!



桜幼児化+女体化

かめさく♀︎しか要素はない(恋情抜きでの桜愛されはあり)

最初は桜♡→亀の片思い



きっとこの子に会ったのは運命なんだと思った。


10近く年下の女の子に助けられるとは思わなかった。


その子は俺の憧れで、大事な小さな友達で、俺が担ごうと誓った人を救ってくれた人の妹。







そんな相手が10年後、告白しにくるとは誰が想像出来ただろう?



全ての始まりはこの日だった…


カランコロンカランコロン


(…暇だったから散歩にでもと思って外に出てみたけど…なぁんにもないなぁ)


ゴッッッドテッッッ


「えっっっ」


ボーッとしながら歩いているとどうやら何かにぶつかったらしい。しかも倒れた。俺は果たして何にぶつかったのやらと下を向くと…


「…」


「………………えっ、子供ぉ???」


髪が白と黒で分かれていて目の色も左右で違う、特異な見た目をした小さな少女が俺を無言で見上げていた。よく見るとおデコが少し赤い。俺はこの子にぶつかったらしい。


「えっ、あ〜…ごめんねぇ、大丈夫?」


まさかこんなに小さい子がここにいるとも思わなかったし、俺がぶつかったのもこんなに小さい子だと思わなかった。その子に視線を合わせるようにしてしゃがみ込み謝罪を口にする。一言もこの子は発さないが驚いているのだろうか…

と、思ったら女の子が尻餅を付いたまま自分の両手をおデコに持って行った。


「…いたい…」

じわっ


「…!?!?????!!!!!??!!」


時間差あり過ぎじゃない!?!!!?と、思うくらいローペースでこの子は痛みを感じたらしい。少し目に涙を浮かべ始めてしまった。


「わ”ーーーーっ、ご、ごめんっごめんねぇ!!!えっと、えぇっと、あっ、!はい!ラムネ!ラムネ挙げる!だから泣き止んでぇーっ、あっ、ラムネ飲めるぅ!? 」


ワタワタワタワタと俺にしては忙しなく手を動かしてどうにかしようと奮闘する。そんな俺を見て女の子は1周回って落ち着いたのか今は目を見開いて驚いたように俺を見ている。その姿を見て少し落ち着いた俺は改めて優しくラムネを飲むか聞いてみる。


「…のむ、ありがとう」


近くにあったまだ開店前の居酒屋の椅子に腰掛けて新しくラムネを開け、女の子に手渡す。すると、キラキラと目を輝かせながらチビチビとラムネを飲み始めた。


「ええっと、さっきはごめんねぇ。痛かったよね、どこか怪我とかしてない? 」


「…だいじょーぶ、ちょっとビックリしたけどけがはしてない」


「う”っ、ごめんねぇ」


「…らむねくれたからゆるす」


「うぅ、ありがとぉ」


「おにいちゃんはなまえなんていうの?はるかははね、はるかだよ」


「遥って言うんだねぇ。よろしくぅ。俺は条だよ。十亀条。」


「じょーくん?」


「そーそー」


「ねぇ、じょーくんはここどこかわかる?はるかはね、まいごなの」


「えっ、そうだったの?」


「うん、はじめおにいちゃんのところにおつかいいってきてってことはおねえちゃんにいわれたんだけどいつのまにかみちわかんなくなっちゃった」


「あらら〜、そうだったんだねぇ、じゃあ俺が道案内するよぉ。ここらへんは俺の方が知って るだろうしね。 遥はどこに行きたかったの?」


「いいの!?ありがとう!えっとね、、はるかはふーりんこうこうにいきたかったの!しってる?」


「!風鈴…?」


風鈴高校

その名の通り一見するとただの高校なのだが、中身は違い不良の名門校である。不良の名門校とは言っても街を守るために喧嘩をするようなお人好しばかり集まるような高校だ。

そしてそれと敵対するチームが獅子頭連なのだ。他に対立しているところは沢山あるとは言え、隣町同士での敵対のため風鈴との対立チームとしてよく名が上がる。

そんな獅子頭連の副頭取が俺、十亀条なのだ。


(…てことははじめって…)


「ね、ねぇ遥?風鈴高校ではじめってもしかして梅宮一のことぉ?」


「うん、そうだよ!じょーくんははじめおにいちゃんのことしってるの?」


「マジかー…まぁ、うん、そうねぇ、知ってはいるよぉ。てか、一お兄ちゃんって、ことは…君の苗字って梅宮?」


「うん!はるかはうめみやはるかだよ」


「まじかー」


思わず頭を抱えそうになった。対立しているところに迷子の遥を届けるためとは言え行くだなんてとんだ自殺行為だ。でも、バレなければいいのか…?いやいや、こんなに小さい子を高校前まで送って梅宮のところにちゃんとたどり着けるか不安だな…


どうしたものか…と、しばらく悩むこと数秒。決意を決めて行くことにした。




風鈴高校にて


(き、来てしまった…)


俺は今回獅子頭連の副頭取としては風鈴に用がないため、喧嘩をする気はないと表明するためにスカジャンは脱いできた。でも、過去に梅宮達とやり合ったことはあるし、それなりに顔がたっていることも知っているためバレたら喧嘩にならないかとハラハラしている。今回で喧嘩になった場合原因は完全に俺になる。それは避けたい。


「??じょーくんどうしたの?だいじょうぶ?」


「あ、うん…大丈夫だよぉ」


遥は今俺に抱っこされている状態だ。歩いている時に身長や足のリーチの差がありすぎてこうするのが1番だとこの形に収まった。

にしても、これからどうしたものか…

うーんうーん、と頭を悩ませること数分。遥からおーい、だいじょうぶ??と、心配の声が沢山かかるが大丈夫、ちょっと待ってねぇ、と、静止するしか出来ないことが悔やまれる。そんな時だった


「なにか用か?十亀」


少し緊張を孕んだ声で俺の名前を呼ばれて、思わず肩が跳ねる。声の主は…


「あ…」


「はじめおにいちゃん!!!」


そう、風鈴高校総代の梅宮一である。よく見ると風鈴高校の窓から沢山の生徒たちが怒気を孕んだ目でこちらを見ているではないか。俺がウロチョロしている間に風鈴内でバレて広まってしまったらしい。


「十亀、お前が今抱っこしてんのは俺の妹なんだが…どうしてお前と一緒にいるんだ?」


「あっ…えぇっと…」


梅宮も俺がここにいることに単純な疑問と、獅子頭連のシンボルと言っても過言では無いスカジャンを着ないでここに来ている事に喧嘩しに来たのか、それともまた別の何かがあるのかと、不安なのだろう。それもそうだ。現在梅宮の最愛の妹は俺が抱っこしている状態にある。遥をどうするもこうするも俺の手次第だ。

でも、今日はそんなことをしにいた訳ではない。ちゃんと正直に言ってさっさとここから立ち去ろう。それがいい。目の前まで来てくれたことが好都合なのだから。


「やっほー、梅宮ぁ。この子が道に迷ったって言っててさぁ。何処に行きたかったのか聞いたら梅宮のとこって言うから連れてきただけ。だから今日は喧嘩をしに来た訳じゃないよ」


「…そうだったのか、だったら悪いなこんなに大人数に見られちまって。疑わせるようなことしちまったな」


「んーん、大丈夫だよぉ。じゃ、一先ず遥降り…て…?」


俺は遥を降ろすために今まで梅宮に向けていた視線を遥に向けると、なんと泣きそうになっているではないか!えっ、なんかしちゃったっけ。


「ええっ、えっ、ど、どぉえっ!?」


「ぅ〜っ、ひっく…」


「遥…?!大丈夫か…!?」


「えっ、ちょっと、梅宮ぁ。なに?なんでぇ」


突然アワアワとし始めた俺と梅宮に風鈴の連中は何があったのかとザワザワし始めると、すぐに遥が泣きそうになっていると気づいて十亀が何かしたのか…!?と、怒りの矛先が十亀に向かいかけた時。遥が小さく言葉を発した。


「…ひといっぱいぃ…」


なるほど、風鈴から覗いている大勢の人達が怖かったらしい。俺のせいじゃなかった。

それに気づいた梅宮は後ろを振り向いてお前らー!遥が怖がってるから下がれーー!!!!こっちは大丈夫だからー!!!!!と、大声で叫び始めた。すると、風鈴の生徒たちは大急ぎで教室に姿を消した。早いなぁ…


「おーよしよし遥ぁ。もう大丈夫だぞ!おし!お兄ちゃんのところにおいで!」


「…ん」


「よしよーし」


梅宮が遥を抱っこして俺にお礼を告げてくる。俺は敵対チームの総代にお礼を告げられるのが少しむず痒くていそいそと帰ろうとじゃあねぇ、と、手を振った


その手に小さな手が2つ。


遥の手だ。



「…?遥?どうした?」


「じょーくんかえっちゃうの…?」


「え?うん…?」


「ん〜っ!!やだぁっ!!! 」

「「えっ」」


思わず俺と梅宮の声が重なった。どうやらラムネを渡してから懐かれたようだ。あそんであそんでと梅宮の腕の中で小さく暴れ、甘える遥に俺はどうすればいいのかわからず梅宮の方を見た。


「…十亀、この後暇か…?暇だったら少し遥と遊んでやってくれねぇ…?」


「えっ」


「やったー!」


結局遥が疲れて眠るまでの間風鈴の校庭を借りて遊んだ。



(敵対チームの敷地ド真ん中で幼女と遊ぶ俺って…)



10年後


「そーんなこともあったなぁ!十亀!」


「そうだねぇ…なんだかんだ言ってその後も梅宮のお陰で獅子頭連再興できたし、今では一緒に酒飲んでるし…」


「だなぁ!あっ、兎耳山は元気してるか?」


「ちょーじならめっちゃ元気だよぉ。昨日近所の野良猫が子供産んで見せに来てくれたって連絡くれたし」


「ははっ、兎耳山らしいなぁ」


「…そーいえば、遥は元気ぃ?もう最後に会ったの遥が中学上がる前くらいなんだけど…」


「おぅ!元気だぜ!恥ずかしがっちまってもうそんなに会ってないのかぁ」


「なんだよねぇ、小学生までは一緒に遊んでくれたんだけどなぁ」


「ははっ、オッサンみたいなこと言うのな!十亀!」


「それはそっちもでしょぉ?」


「まぁでも、なら今日は久々に会うんだな。」


「…?誰にぃ?」


「誰ってそりぁ「一兄ちゃんいるか?」


「おっ、”遥ぁ”」


「はる…か…?」


「…じょーくん…」



続く

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