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🖤視点
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いつから好きだったのかを聞いたら
想像していたよりもずっと前で
その頃から好きだったなんて気付かなかった
俺が鈍いのか
佐久間くんが隠すのが上手なのか
あの頃の佐久間くんは
厳しくて怖い時もあるけど、実は真面目で優しい先輩だった
厳しいのは後輩を思ってのこと
それに気付けるか、気付けないかで印象は変わる
子供が親を見て、色んな事を知るように
芸能活動なんて何も知らない素人が、入所と共にアイドルになるんだから、先輩の姿を見て、教わっていくのは当然のことなんだ
自分たちを推してくれる人のため、これから推してくれるかもしれない人のために、色んな事を学ばなければならない
ダンスだけでなく笑顔や礼儀、撮影時のポージング、舞台に出るなら遠くまで届くような発声の仕方なんかも、先輩たちを見て、先輩たちに教わって身に付けていく
教育係として指名されてたしょっぴーや佐久間くんが怖がられるのも、まぁ立場的には仕方なかった
佐久間くんの第一印象は怖そう
無口で一歩ひいた感じで、今よりもずっと目付きが悪く感じた
ただダンスのレッスンを見にいった時はそのダンススキルに圧倒されたけど
ウォーミングアップから、バク転はもちろんのこと、バク宙、前宙、側宙と…
背中に羽でも生えているのかと思うぐらい軽やかにこなしていくから、同じ研修生は感嘆の息が漏れる
どうしたらあんな風に翔べるのか
運動神経が良くて何でも出来そう、なんて勘違いもしたもんだ
佐久間くんのダンスに惹かれたのは原の方が早い
その上、ぐいぐい行く
見かける度に「佐久間く~ん」と
テンション高めに突撃をかまし、そんな原を困った顔しながら相手をする
俺は多分、Snow Manのメンバーにとっては原の連れで、名前を覚えてもらっているかも怪しい
それでも少しずつ、Jr.の集まる番組や舞台で一緒になるうちに、個として認識してくれるようになった
何が切っ掛けで仲良くなかったかはあやふやだけど、一つだけ、忘れられない事件がある
まだ事務所内に指導と言う名のいじめが存在していた頃、入所が早かっただけの先輩方が佐久間くんを囲んで、連れていくのを見掛けた
こっそり後を追って、使われていないダンススタジオに連れ込まれたのを見て、俺は慌ててJr.たちが控え室として使っている部屋へと走った
情けないけど
一人で相手にするには手が足りないと思ったから
事務所のスタッフに助けを求めれば良かったのに、俺の頭に浮かんだのはSnow Manのメンバー
岩本くんとふっかさんが来ていたのは、挨拶をしたから知ってた
慌てて駆け込んで事情を話したら、ふっかさんは知らせてくると駆け出し、岩本くんがついてきてくれた
連れ込まれたレッスンスタジオに向かう最中に岩本くんは軽く事情を話してくれて、先輩たちに目をつけられていること、裏で滝沢くんも動いてくれているのを知った
レッスンスタジオは防音だったけど、ドアには誰が使用しているか見える小窓がついている
そこから中を覗いた岩本くんは、次の瞬間にはもうドアを蹴っていた
物凄い音が響いたが、ドアは軋んだだけで壊れない
もう一度蹴りあげて、漸く開いたドアから中に入ると、先輩たちに殴られて顔を腫らした佐久間くんと、そんな佐久間くんのシャツを引っ張り上げる先輩たちがこちらを見て、固まっていた
きょとんとした顔をしていたけど、唇の端には血が滲んでた
状況を理解した岩本くんの怒りは相当なものだったんだと思う
俺は後ろにいたから顔見えないけど
先輩方の顔色が一気に青ざめた気がする
ずんずんと拳を握って向かっていく岩本くん
そんな岩本くんを佐久間くんは何故か止めてた
岩本くんがダメなら、俺が!!
今思うとどういう思考回路してんだって思うけど、やっぱり頭に血が昇ってたんだと思う
お世話になってる先輩を傷つけられて
せめて、佐久間くんを殴ったヤツだけでもって意気込む俺も、やっぱり止められた
止められたけど
止める気なくて、後ろから必死にしがみついてくる佐久間くんごと前に進んだ
目はまっすぐ
佐久間くんのシャツを掴んでたヤツを見据えて
腕っぷしに自信なんてないけど、一人ぐらいなら何とかなるんじゃないかって
でも、急に息を詰めて
「…い…ッ…」
小さな悲鳴が耳を掠めて、俺を止めようとして力が急になくった
振り向いたら、佐久間くんがお腹押さえて蹲ってて
頭に昇った血が急激に下がる思いがした
思わず駆け寄って屈み込んだら、佐久間くんの腕が俺の首に絡んだ
「頼むから、やめて。コイツらは俺を殴った時点で終わってるから」
そう説得する佐久間くん
こんな風に演技も出来るって…騙された
でも、佐久間くんの言う通りだった
ふっかさんが呼びに行った滝沢くんが来てくれて、事態は一気に収束した
佐久間くんが必死になって止めてくれなかったら、俺も岩本くんも、事情をくんだとしても数日間の謹慎は免れないとこだった
佐久間くんは病院で診断書をとってくるように言われ、俺たちには事情を聞きたいと、取り敢えず外に出るように促されて
外ではふっかさんが待っていた
結局、俺は助けを呼びに行っただけで何も出来なかった
下手したら余計に問題を大きくしていたかもしれない
佐久間くんは怪我を負わされながらも、冷静に状況を把握して動いていたと言うのに
世話になっている分を返したいのに、情けない後輩のまま
そんな自分に嫌気がさしていると
ふと、佐久間くんの身体が小刻みに震えているのに気付いた
自分でどうしてそんな行動を取ったかのか分からないけど、何とかしてあげたくて、俺は後ろからぎゅっと佐久間くんを抱き締めた
「えっ、なに?」て
佐久間くんは自分でも気付いてなかったみたいで、教えると震えは余計に酷くなった
「なんで?」
自分でも驚いている佐久間くんは、ぼそりと呟いた
「…そっか…俺、怖かったのか」
まるで他人事のように
そんな佐久間くんの頭を、頑張ったって褒めるように岩本くんが頭を撫でたら…
途端に泣き出してしまった佐久間くん
と
動揺する俺たち
「…うわぁ…カッコわりぃな、俺…」
なんて事を漏らすから、俺はそれを全力で否定した
ぎゅうぎゅうに抱き締めながら
岩本くんも泣き止むまで頭撫でてて
ふっかさんはいつ貰ったか分からないようなくしゃくしゃなポケットティッシュ差し出してるし
でも、それが良かったのか
「いつのだよ~」って泣きながら笑ってた
この一件で退所者をかなり多く出す結果になったが、その一方で事務所の改正が進んだ
そして、約一年後に転機が訪れる
Snow Man加入の打診
迷う俺に、掛け持ちでも良いと言われ、加入した
入ってみて分かったのは、掛け持ちでどうにか出来るレベルじゃないということ
宇宙SixかSnow Manか
背中を押したのは原だった
当時、もしも佐久間くんの気持ちに気付いていたら、俺がその気持ちを受け入れる事はなかっただろう
あくまで佐久間くんはお世話になった先輩だ
気まずいからとSnow Manへの加入も断ったかもしれない
それを言うなら
海外ドラマのオーディションを受けていなかったら?
落ちていたら?
Snow Manの活動を休止する事もなかったし
寂しくなるからと、佐久間くんに距離を置かれる事もなかった
佐久間くんの気持ちにも、自分の気持ちにも気付かないままだったかもしれない
そう考えると運命だったんだと思う
全てのタイミングが揃って、成り立った今
もっともっと
佐久間くんの気持ちを聞きたいのに
俺にしがみついたまま、顔も見せてくれないから、腹いせに脇腹を擽ったら逃げられた
過去よりも未来
確かにそうだけど、俺は佐久間くんの全部を知りたい
けど、佐久間くんが投げて寄越した未来は最高の気分にさせてくれた
ブランド物のキーケース
中に入っていたのは、1本の鍵
合鍵を渡すって事はプライベートに踏み込んでも良いと言う信頼の証
この先もずっと一緒にいようという意思表示
少しばかり離れても大丈夫だと言われてるみたいで嬉しかった
思わず考える
2人と猫2匹、犬1匹の生活を
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合鍵を渡しただけで、うちのめめはもう結婚を考えていそうです-w-w
さっくんの3大最強セコムは
めめ、照、あべちゃんだと思ってます( *´艸)
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