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knから連絡が無いまま一ヶ月が経っていた。
sh「、、、、、、」
おかしい、、、前はこんな事無かったのに、、、
sh「、、、、、、っ」
何度目だろうか、、、携帯の画面を見ては通知を確認する。
sh「、、、、、、なんで、、、」
knから連絡がこない事なんて度々あった。以前の俺なら全く気にしなかったのに、、、。今の俺は違う。
sh「ダメなのに、、、こんな、感情は、、、いらないっ!」
携帯を投げようと手を振り上げるが、、、できなかった。
sh「あ、、、俺、、、俺、、、」
なんで感情を殺してるの?
なんで我慢してるの?
もう、我慢しなくていいんじゃないの?
sh「俺、、、何してんだろ。」
俺は携帯をポケットに入れて家を出た。
外に出てknが行きそうな場所を歩き回る。しかしそんな奇跡みたいな事は起きるはずもなく。俺は1人ベンチに腰掛けて流れる人混みを見つめていた。
sh「、、、会える訳ないよな、、、何してんだろ、、、」
帰ろうと決心した瞬間、俺は言葉を失った。こちらには気付いていないがknが見える。まるで彼だけが色づいたみたいにハッキリと。俺は咄嗟に立ち上がり声をかけようとした、、、。
sh「え、、、嘘、、、だろ?」
持っていた携帯を足元に落とす。衝撃で画面にヒビが入る。信じたくも無い、、、だって、knの隣にはあの時の彼女が立っていた。
sh「え、、、なん、、、で?なんでっ!」
つい声を荒げてしまう。周りにいた人達は一瞬こちらを向くがすぐに視線を逸らす。俺はお構いなしにに泣き崩れた。
sh「俺が、、、悪かったから、、、ねぇ、、、帰ってきてよ、、、俺の所にぃ、、、」
俺の声なんて届くはずもなく、楽しそうにしている2人は人混みへと消えていく。
sh「kn、、、っ」
電話をかける、、、コールが鳴り続ける、、、
sh「お願いっ、、、」
両手で携帯を抱きしめて画面を見つめる、、、
sh「もう一度だけ、、、」
プツっーーーーーー
sh「、、、kn?」
携帯からはツーツーと虚しい音声が流れている、、、それはまるで拒絶のようにも聞こえた。
sh「待って、、、お願い、、、頼むから、、、俺、、、」
何度かけても、何度ラインをしても反応はない。
sh「kn、、、」
俺は歩き出した、、、ある場所へ
周りの音も人の顔や表情もなにも聞こえない、見えない。俺はただただ目的の場所に向かっていた。
辿り着いた先はknのマンション、、、。もちろん彼が帰っている事はない。俺は階段を登り始める。登りながらknにメッセージを打っていく。
knへ
今まで俺と付き合ってくれて有難う。
ただただknと付き合いたい一心で俺はあんな事をしてしまった。後悔もしてるし本当に反省している。ごめん。
最後にもう一度だけ優しく抱きしめて欲しかった、、、。でも、それも出来ないよな。
俺は俺以外の人と幸せそうなknは見たく無いから。
歩みと同時に文字を打つ手が止まる。
sh「ふっ、、、うっ、、、kn、、、」
画面に水滴が落ちる。それは段々と増えていく。見えなくなる画面を袖で拭いてまた歩き出す。
辿り着いたその場所は何も無い空間で俺しかいないんじゃないかと思わせるほどだ。街の灯りがキラキラとイルミネーションのようでとても綺麗だった。
sh「、、、、、、有難う、kn」
送信ボタンを押す。俺は涙を拭いて目を閉じた。
『さようなら』
彼女「kn、、、大丈夫?」
kn「あぁ、、、有難う、大丈夫。」
彼女「、、、、、、じゃぁ、また連絡するね。」
帰る彼女の背中を見送りながら俺は携帯を握りしめ目の前にある眩しいぐらいの赤いサイレンの光を見つめる。
彼とのメッセージを思い返すように見返す。楽しかった事、辛かった事、思い出が溢れだすのと同時に自然と涙が溢れた。そして、彼からの最後のメッセージを読み返す、、、。
kn「やっぱりお前は最後まで自分勝手なんだよ、、、」
俺は震える手で彼との思い出を消去した。
終わり。